Core i5-450M搭載で8万円未満
充実仕様でも格安
デルのパソコンと言えば、BTO方式による柔軟なカスタマイズが魅力のひとつ。ただし、Inspiron 15Rはやや異なり、選択できるコンポーネントの種類は少なめだ。むしろ同社サイトでのパッケージ一覧を見ると、構成をほぼ固定して納期を短くし、価格も安めに設定するといった方向性の製品のようだ。
以下に選択可能なコンポーネントを示す(本稿執筆時点)。ただし、構成によっては選択できないコンポーネントもあるので、実際に注文する場合は各商品のカスタマイズを確認していただきたい。
CPU | Core i5-450M 2.40GHz、Core i5-430M 2.26GHz、Core i3-330M 2.13GHz |
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メモリー | 4GB、最大8GB |
ストレージ | HDD 640GB、500GB、320GB |
光学ドライブ | BDコンボドライブ、DVDスーパーマルチドライブ |
無線通信機能 | IEEE 802.11b/g/n、Bluetooth 2.1 |
パッケージ一覧に並ぶ、仕様が固定された4製品は特に安く、Core i5-450M(2.40GHz)搭載の「プレミアムパッケージ」が7万9800円で買える(本稿執筆時点)。同クラスのスペックを備えた国内大手メーカー製品の実売価格が11~12万円前後なのと比べると、3~4万円安いというのは魅力的だ。
性能はスペック相応 ネットやアプリを楽しむには十分
今回試用した評価機のスペックはページ下部に記載しているが、Core i5-430Mに4GBメモリー、500GB HDDと、大型ノートとしてはごく一般的な性能となっている。そのため性能面もごく普通で、一般的な用途には過不足ない性能となっている。
ハイスペックを求めるなら、StudioシリーズやAlienwareシリーズが用意されているので、Inspiron 15Rはそれらとは異なる性格の製品であることを考えれば妥当だろう。総合ベンチマークテスト「PCMark Vantage」の結果も、総合値が4654と、同スペックのCPUを搭載するNECのLaVie L(2010年春モデルの場合、総合値で4532。関連記事)とほとんど変わらないレベルである。
性能面での差別化がしにくく、ブランドで選ばれることも多い低価格な大型ノートとなると、海外メーカーの製品には購入にためらいを感じる人も少なくないと思われる。その点、Inspiron 15Rは品質が安定しているし、デザイン面でも「いかにも安そう」といった印象は受けない。
即納モデルの8万円未満、Office 2010搭載でも10万円未満という価格は、価格性能比やブランドに対する信頼感を加味すると、かなり割安と言える。例えば、家族で使う1台を探しているような場合は、ネットブックよりもこちらを選択した方が、快適で使い心地に不満の声も出ないだろう。売れ線の15型級大型ノートの中では、コストパフォーマンスでお勧めできる製品と言えそうだ。
Inspiron 15R(評価機構成)の主な仕様 | |
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CPU | Core i5-430M(2.26GHz) |
メモリー | 4GB |
グラフィックス | CPU内蔵 |
ディスプレー | 15.6型ワイド/1366×768ドット |
HDD | 500GB |
光学ドライブ | 記録型BDドライブ |
カードスロット | 7-in-1メディアカードリーダスロット |
インターフェース | USB 2.0×4(うち1つはeSATAコンボ)、HDMI出力、アナログRGB出力、10/100BASE-TX LANなど |
サイズ | 幅376×奥行き262×高さ31.8~34mm |
質量 | 約2.65kg |
バッテリー駆動時間 | 最大4時間2分(6セルバッテリー、独自計測) |
OS | Windows 7 Home Premium 64bit版 |