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これで作れる! Androidのアプリケーション第2回

開発したアプリをエミュレーターやデバッガ上でテストする

2010年07月08日 12時00分更新

文● 塩田紳二

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エミュレーターの環境を設定する

 エミュレーターは、Eclipseから作成することができます。Eclipseの「ウィンドウ」メニューから「Android SDK and AVD Manager」を選択すれば、マネージャが別ウィンドウで起動します。

「ウィンドウ」メニューの「Android SDK and AVD Manager」を選択する

 この「Android SDK and AVD Manager」のウィンドウが開いたら、左側にある「Virtual Devices」を選択します。

Android SDK and AVD Managerが起動する。ここでAVDを作成し、エミュレーターの実行環境を定義する

 まずは、「New...」ボタンを押してAVDを作成します。ダイアログに入力するのは、

AVDに付ける表示名
APIレベル(Android バージョン)
SDカードのサイズ
画面のサイズ(組み込みの値または解像度の直接入力)
ハードウェアスペック(キーボードやGPSの有無など)

です。

AVDの定義画面。ここでは名前やターゲットAPIレベル、メモリカード容量などの設定を行なう

 ハードウェアスペックは、センサーの有無やカメラの解像度などを指定するもので、特定のセンサーなどを扱うアプリケーション以外では、何も指定せずデフォルト設定でかまいません。具体的には以下の表のような機能があり、「yes」「no」や数値などで指定します。

プロパティ 意味
SD Card Support SDカードの抜き差しを検出するか
Abstracted LCD density ディスプレイの絶対密度。120、160、240のうちの1つ
DPad support ダイヤルパッドキー(テンキー)の有無
Accelerometer 加速度センサーの有無
Maximum horizontal Camera pixels カメラの水平解像度(整数)
Cache partition size キャッシュパーティションのサイズ
Audio playback support 音声出力の有無
Track-ball support トラックボールの有無
Maximum vertical camera pixels カメラの垂直解像度(整数)
Camera support カメラの有無
Battery support バッテリで動作するかどうか
Touch-Screen support タッチスクリーンかどうか
Audio recording support 音声入力機能の有無
GPS support GPSの有無
Cache partition support キャッシュパーティションをサポートするかどうか
Keyboard support フルキーボードの有無
Max VM application heap size VMのアプリケーション用ヒープサイズをメガバイト単位の整数で指定
Device ram size 物理メモリの量をメガバイト単位の整数で指定
GSM modem support GSM(携帯電話モデム)の有無

 最初は、ターゲット「Android 1.6」で、画面のサイズは「Default(HVGA)」または「WVGA800」の2種類をカバーするAVDを作っておくといいでしょう。Googleの調査では、Androidのバージョン(APIレベル)1.6(API 4)以上で78%を占めています。大半をカバーしたければ1.5(API 3)以上とします。

 ただしAPIレベルを下げると、今度は利用できるAPIなどに制限が加わることになります。また1.5を採用する機器は、今後増えることはなさそうなので、比率的には下がっていく傾向にあります。このため現時点では1.6以上を対象とすることが妥当と思われます。特に日本では最初のAndorid端末である「HT-03A」が1.5で登場したものの、1.6へのバージョンアップが提供されているため、大半が1.6といえます。APIレベルは低いもので開発していき、APIレベルの高い2.1や2.2でのチェックは最終段階で大丈夫でしょう。

 Androidでは、画面はサイズと密度で分類され、サイズには「small」「normal」「large」の3段階が、密度には「low」「medium」「high」の3段階あります。これらの組合せとして、具体的には「QVGA」(240×320ドット)や「HVGA」(320x480ドット)などになります。

略称 解像度
QVGA 240×320
WQVGA 240×400
FWQVGA 240×432
HVGA 320×480
WVGA 480×800
FWVGA 480×854

 SDカードのサイズはアプリケーションで明示的にファイルを扱わない限り適当でよく、ハードウェアスペックは何も指定せずデフォルトでかまいません。名前はファイル名としても使われるため、半角の英数のみを使い、あとで区別できるようわかりやすいものにしておきましょう。

 またAVDは、ハードウェアメーカーが提供するSKINデータを使えば特定端末用のAVDファイルを作成することも可能です。たとえばソニー・エリクソンやモトローラは、SKINデータを提供しており、各社のサイトで配布されているファイルをAndroid SDKインストールフォルダにある「Add-on」フォルダ以下にフォルダごとコピーすれば、Targetにそれが表示されるようになります。

ソニーやモトローラは自社製品の実行環境を定義したデータを配布している。これを使うと実機と同等のエミュレーターを動かすことができる

 なおAVDの作成はコマンドラインからも可能です。このためにはAndroidコマンド(SDKのToolsフォルダ)を使います。通常は使用する必要はないのですが、特殊なSKINデータを利用する場合などはコマンドラインでの作成が必要になります。なお、Eclipse起動中にAVDをコマンドラインから作成したとき、「Android SDK and AVD Manager」では認識されるものの、後述する実行設定などでは、ファイルを認識しないことがあります。このような場合には、Eclipseを再起動させます。

 またWindows 7などでは、AVDファイルは、ユーザーフォルダーの下の「.android\avd」フォルダに保存されています。こうした情報や設定状態はAVD ManagerでAVDファイルを選択し、「Details」ボタンを押せば表示されます。

「Detail」ボタンでは、各AVDの設定内容を見ることができる

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