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目指せ快適! MacBook Pro長期レビュー第30回

MacBook ProでiPhone 4のRetinaディスプレイを活用する

2010年07月06日 16時00分更新

文● 海上忍

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Retinaディスプレイ対応ではないけれど便利な「Air Display」

 13インチMacBook Proで不満があるとすれば、それは「デスクトップの手狭さ」だろう。Snow Leopardには、仮想デスクトップ機能「Spaces」があるものの、複数のウインドウを並べておけるわけではない。電卓や表計算など、必要なときパッと使いたいアプリケーションは、サブディスプレイに表示しておくに越したことはない。

 そしてiPhoneは、このサブディスプレイとしての用途に長けている。第25回でも紹介したとおり、Air DisplayのソフトウェアをMacBook ProとiPhoneの両方で起動しておけば、iPhoneをサブディスプレイとして利用できる。

 ポイントは、Air Displayの最新版(v1.1)がiOS 4に対応したことだ。第25回で試したiPadは現状iPhone OS 3.2ベースで、サードパーティー製アプリはシングルタスクでしか動作しないが、マルチタスキング対応のiOS 4が動くiPhone 4であれば、必要なときにタスクを切り替えることで瞬時にiPhone 4をサブディスプレイ化できる。

マルチタスキングに対応、アプリを終了させることなく他のアプリと切り替えることが可能になった

 描画速度だが、筆者が試した無線LAN(IEEE 802.11n)に関するかぎり、“用途次第ではほぼ気にならない”使い方が可能に思える。Excel 2008の画面をMacBook Pro側からスクロールさせてみたが、マルチタッチトラックパッドの動きにも十分追従でき(プログレッシブJPEG独特の遅れはあるが)、セルに表示された文字列も読み取れる。ツールバーを表示した状態では、一度に表示できる表は6列×10行程度となるが、困るほどではないだろう。

Excel 2008のワークシートを表示したところ。このスクリーンショットではわからないが、Wi-Fiで接続されていることを感じさせないスクロール速度だ

 ところで、Retinaディスプレイならではの高精細な描画は、このAir Displayでは行われない。iPhone 4で利用する場合、システム環境設定の「ディスプレイ」ペインで選べる解像度は480×320ドットの一択だ。開発元のAvatron Softwareによれば、フル解像度の960×680ドットを適用すると表示された文字の判読が難しくなるなど、実用的でないからとのこと。将来的にはサポートも検討されるそうなので、楽しみに待ちたい。

iOS 4には対応しているが、Retinaディスプレイには非対応だった……

VNCはRetinaディスプレイが断然便利

 Air Display開発元の意見にも一理あるが、写真など動きの少ないコンテンツを表示するだけであれば、Retinaディスプレイのフル解像度がほしいところ。しかし、Mac上の写真をiPhone 4へ自動転送するRetina対応アプリは現状見当たらず、Macと連携したフォトフレーム的活用への道は開けない。

 そこで他へ視点を移してみると……リモートコントロールソフト「Mocha VNC Lite」が、最新バージョンのv2.6でiOS 4に対応していることがわかった。マルチタスキングをサポート、セッション途中で他のアプリに切り替えることも可能になったとのこと。

 Retinaディスプレイ対応については情報がなかったが、アップデートを済ませ起動してみたところ、結果はバッチリ。Retinaディスプレイならではの高精細画面に、1280×800ドットのMacBook Proに匹敵する情報量のデスクトップが現れた。描画速度はAir Displayに比べかなり見劣りするが、文字は判読不能なほど細かいわけでもない。確かに、小さいボタンのクリックに苦労するなど高精細画面ならではのデメリットもあるが、VNCを使うのならデスクトップを俯瞰できるRetinaディスプレイ対応アプリのほうが断然便利だろう。

Retinaディスプレイにフル描画できるリモートコントロールソフト「Mocha VNC Lite」。iOS 4のマルチタスキングにもバッチリ対応している

筆者紹介──海上忍


 ITジャーナリスト・コラムニスト。アップル製品のほか、UNIX系OSやオープンソースソフトウェアを得意分野とする。現役のNEXTSTEP 3.3Jユーザにして大のデジタルガジェット好き。近著には「改訂版 Mac OS X ターミナルコマンド ポケットリファレンス」(技術評論社刊、Amazon.co.jpで見る)など。



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