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ニーズに合わせたBTOが魅力の大型ノート Studio 15 (2/2)

2010年04月28日 14時00分更新

文● 小西利明/ASCII.jp編集部

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本体左側面

本体左側面。左からHDMI出力、アナログRGB出力、有線LAN、USB×2(上はeSATA兼用)、IEEE 1394、マイク、ヘッドホン×2

本体右側面

本体右側面。左からExpressCard/34、8-in-1メディアカードリーダスロット、スロットイン式光学ドライブ、USB、電源コネクター。ヒンジ部には電源ボタンがある

 キーボードはキーピッチが縦横約19mmの広々としたタイプである。国内大手メーカーでは、大型ノートのキーボードにはテンキーを付けるのが標準となっているが、Studio 15にはテンキーはない。テンキーに対するニーズの差だろうか。

 Enterキーの右側に縦一列、DeleteキーやPgUpキーが並ぶ配置は、デルの他製品と共通のものだ。通常は右端にあるEnterキーの右側にキーが並ぶことを嫌う人(記者もそうだ)は少なくないが、Studio 15のキーボードはそういう声に配慮して、EnterキーやBackSpaceキーの右側に、幅4mmほどの谷間を設けている。タッチタイプしていても、指の感触でEnterキーとその右側の境がわかるというわけだ。


評価機構成でも良好なパフォーマンス
ハイエンド構成ならさらに快適に

 いくつかのベンチマークテストを行なって、Studio 15のパフォーマンスを検証してみた。なお評価機のスペックはページ下部に掲載している。残念ながらわりと性能低めの構成なので、Studio 15の最高構成とはパフォーマンスにかなりの差が出ると思われる。その点は割り引いてご覧いただきたい。

Windowsエクスペリエンスインデックスの値

Windowsエクスペリエンスインデックスの値

 まずWindows 7のエクスペリエンスインデックスの値を確認してみた。最低スコアはグラフィックスの「4.9」、最高スコアはCPUの「6.6」。さすがにCore i5は速い。なお、今回は比較対象としてNECの「LL750/WG6」(2010年春モデル)のスコアを参照している。LL750はCPUがStudio 15評価機と同じCore i5-430Mで、グラフィックス機能はCPU内蔵機能を使用している。LL750のグラフィックスのスコアは「4.7」で、Windows 7の一般的なアプリケーションを使う分には、それほど差がないということだろう。

 次に総合ベンチマークテスト「PCMark Vantage」(デフォルト設定)を計測した。CPU性能やメモリー搭載量が互角なわりに、全般的にStudio 15の方が速い結果が出ている。これはGPUにMobility Radeon HD 4570を搭載している効果が大きいようだ。逆にHDD性能が関わる「HDD」「TV and Movies」「Music」などの項目はLL750の方が速い。

PCMark Vantaqeの計測結果

PCMark Vantaqeの計測結果

 次に、Core iシリーズの内蔵GPUとの性能差を調べてみた。まず定番の3Dグラフィックスベンチマーク「3DMark 06」(デフォルト設定)では、総合値で約2.7倍、シェーダー性能は約3倍の差があった。Mobility Radeon HD 4570は現在ではエントリークラスのGPU程度の性能だが、それでもCore iシリーズの内蔵GPUとの性能差は明らかだ。

3DMark 06の計測結果

3DMark 06の計測結果

 また、グラフィックスが低負荷と高負荷、2種類の3Dゲームを想定したベンチマークテストも計測してみた。まず低負荷の代表として「大航海時代Online ベンチマーク」の計測結果を比較してみる。表示解像度は「1024×768ドット/32bit/フルスクリーン」を選び、画質は「ノーマル設定」のまま計測している。こちらは3DMark 06よりさらに差が大きく、総合値では3倍近い差がついた。Studio 15側を最高品質で動作させても、Total値は900弱をキープしている。「Totalが300を超えれば非常に快適」というゲームなので、十分快適に遊べることがうかがえる。

大航海時代Online ベンチマークの計測結果

大航海時代Online ベンチマークの計測結果

バイオハザード5 ベンチマークの計測結果。単位はfps

バイオハザード5 ベンチマークの計測結果。単位はfps

 一方で高負荷ゲームの代表として測定してみた「バイオハザード5 ベンチマーク」(DirectX 10、テストB、デフォルト設定)は、Mobility Radeon HD 4570ではさすがに荷が重かったようで、LL750よりは速いが満足に遊べるレベルではなかった。もしこうした最新ゲームのプレイも念頭に置いてパーツを選ぶなら、Mobility Radeon HD 5470を選択したい。

 低価格構成を選べば9万円でBDも見られる。一方でハイエンド構成を選べば、ゲーミングパソコンの「Alienware M15x」にさほど劣らないほどの性能も得られる。デザインから性能まで、個性に合わせた構成ができるのが、Studio 15の最大のウリと言える。既製品では価格や性能に満足できないという人にはうれしい製品と言えよう。

Studio 15(評価機構成)の主な仕様
CPU Core i5-430M(2.26GHz)
メモリー 4GB
グラフィックス Mobility Radeon HD 4570
ディスプレー 15.6型ワイド/1366×768ドット
HDD 320GB
光学ドライブ DVDスーパーマルチドライブ
カードスロット 8-in-1メディアカードリーダスロット
インターフェース USB 2.0×3(うち1つはeSATAコンボ)、IEEE 1394、HDMI出力、アナログRGB出力、ExpressCard/34、10/100/1000BASE-T LAN、ヘッドホン出力×2など
サイズ 幅371.6×奥行き252.9×高さ25.3~38.9mm
質量 約2.52kg
バッテリー駆動時間 最大4時間35分(6セルバッテリー、独自計測)
OS Windows 7 Home Premium 64bit版
価格 最小構成価格時 8万9980円(本稿執筆時)

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