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HP ProBook 5310m/CT──1インチを切る、スタイリッシュノート

2010年02月15日 09時00分更新

文● ASCII.jp編集部

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パームレストの温度上昇が若干心配

 インターフェースに関しては、側面に集中しており、左手前にUSB 2.0(ドライブ用電源端子付き)、Gigabit Ethernet、Displayport、右奥にUSB 2.0×2、ヘッドホン端子、右手前にSDメモリーカードスロットを装備している。前面および背面に端子類はない。本体には、Displayportを一般的なアナログRGB出力に変換するケーブルが付属するため、ケーブルの取り回しが多少繁雑にはなるが、プロジェクターや外付けのディスプレーに接続する場合にも安心だ。

前面から見ると本体の薄さが分かる

右側面。USBポートやSDメモリーカードスロットが装備されている。PCカードスロットやExpressCardスロットなどは省略されている

左側面。両サイドにUSBポートが用意されている点は便利に感じる。ただし、手前に有線LANやディスプレー出力がくるのは邪魔かもしれない

 なお、ACアダプターは実測で約15cm×4cmと大きくはないが、ほかのHP製品と同様に、コネクター(本体取り付け用)が5~6cmある。また、コンセント側の端子も国内ではあまり見かけない3Pタイプで、付属するケーブルもかなり太めだ。バッテリーのみでも公称6.5~8時間程度の使用が可能とのことだが、ACアダプターを本体と同時に持ち運ぶのはやや躊躇する。

 入排気口は左側面と前面に確認できるが、一番熱がこもる場所が最も手を添える時間が長い、パームレストの左側部分というのは、あまり嬉しくない。10分程度の使用でも、人肌よりも高い温度になるので、長時間ノートパソコンに触れる用途を検討している人は注意したほうがいいだろう。逆にキートップはひんやりとしている。

 モバイルノートでは、手の触れる部分の温度を下げて使用感を向上させるといった取り組みを実施しているメーカーもある。今後はエントリーからミッドレンジの製品でも、このあたりまで配慮した熱設計が必要なのではないだろうか。


選ぶなら標準電圧版Core 2 Duo、手の届くSSD搭載モデルも

 今回試用した製品は、CPUに標準電圧版のCore 2 Duo P9300(2.26GHz)を搭載。メインメモリーは2GB(SO-DIMM/PC3-8500)、グラフィックスチップはIntel GS45 Express内蔵、HDDはSeagate製の2.5インチHDD「ST9250410AS」(7200回転)、OSは32bit版のWindows 7 Professionalという構成だった。

 バッテリー駆動時間は標準電圧版と超低電圧版の違いはあるが、Core 2 Duoのほうが約30分長い。価格には相応の差があるが、パフォーマンスを総合的に判断すれば、Core 2 Duo搭載機の魅力が高いように感じる。数万円の差で約2倍の性能改善が得られる。

 HP Directplusでは、OS、CPU、メモリー、HDD/SSD、無線通信機能のカスタマイズができる。OSに関してはWindows 7 Home Premiumのほか、XPやVistaの選択も可能だが、32bit版のみの対応となる。メモリーは最大4GBまで。HDDは160GB/320GB、SSDは128GBとなる。

 カスタマイズでは、HDDモデルとSSDモデルのどちらにするか悩みそうだ。標準の160GB HDDから128GB SSDに変更した場合の差額は2万4100円とそれほど大きくはない。ビジネス用途なら十分実用的な容量であるし、データ転送速度が向上し、バッテリー駆動時間も伸びる。SSD搭載ノートに興味があるのなら、そろそろ買うべき時期が来ているとも言える。

 ただし、容量にこだわるのであればHDD 320GBがHDD 160GBとの差額3150円で手に入れられるので、少々悩ましい。用途を吟味してじっくりと選びたい。

 一方メモリーに関しては、64bit版のOSを選べないこともあり、とりあえずは2GBでも十分だろう。なお、企業向けパソコンということもあり、サポートに関してはかなり豊富なオプションが用意されている。最大5年間有効のアクシデントサポートや、障害のあるHDDからデータを復旧してくれるデータリカバリーサービスなども選べる。買い替え期間や扱うデータの重要性に応じて、これも適切なものを選びたい。

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