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[SEO] バックリンクのドメインの種類(数)は多いほど検索ランキングは高くなる?

2009年12月24日 12時55分更新

記事提供:SEMリサーチ

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Web担当者Forumの連載「正しいSEO相談室 SEM総合研究所分室」にて「リンクはリンク元サイトのドメイン名の種類が多いほど価値が高いのでしょうか」という質問に対する回答を書きました。

リンクはリンク元サイトのドメイン名の種類が多いほど価値が高いのでしょうか [Web担当者Forum] http://web-tan.forum.impressrd.jp/e/2009/12/24/7051

バックリンクの多様性(diversity)に関する議論は、2003年末~2004年にかけて欧米で話題になっていました。検索マーケティング業界に古くから携わっている方はご存知かも知れませんが、この時期は Google Florida Update (フロリダ・アップデート)などが騒がれていました。当時、Googleが新しく導入した検索技術や評価手法によって、ランキングが大幅に変動しました。この中で注目された技術の1つが、Hilltop(ヒルトップ)に関するアルゴリズムですが、それに含まれる要素の1つがリンクの多様性という概念です。

検索エンジンは様々な評価指標を用いて、無数のウェブ文書の中から検索クエリに合致する、人気・信頼がおけるコンテンツを探し出そうとします。この際の1つの基準として「本当に人気があり、信頼がおけそうなサイトは、不特定多数の様々な人から支持を受けているはず」ということで、この"不特定多数の支持" がバックリンク元となるドメイン(サイト)の種類で表されるということです。

ただし、あくまで理論上のお話です。実際には200以上ともいわれるGoogleの複雑なランキング手法によって総合的にページの関連性は計算されるため、単純にリンク元のドメインのバリエーション増加に比例してページの価値も上がる(すなわち、ランキングが上昇する)というわけではありません。

最近の(ブラックハット的な)SEO手法として、特定多数の無料ブログサービスに自動的に記事を投稿して、その中にターゲットとするサイトへのリンクを狙いのアンカーテキストで張りつける、という手法があります。これは、そのドメインの多様性による評価上昇を狙ってのものですが、そもそもそのブログサイトの価値が著しく低ければ評価に値しません。さらに、最近はGoogleもYahoo! JAPAN もこれらゴミ同然のサイトをインデックスから除外したり、リンクの評価を渡さない(無効にする)などの対策もとっているので(当事者が)期待したほどの効果が得られないこともあります。

また、最近はYahoo!JAPANのビジネスエクスプレスのような、有料審査型のディレクトリ型検索サイトでSEO効果をうたうサイトが増加していますが、これも全てが必ずしも同等の期待する効果が得られるわけではありません。残念ながら、「リンクを売る、SEOを目的として存在するディレクトリ」も存在します。こうしたサイトは、そのサイト自体が十分な評価を得ていないために、せっかくお金を払って審査してもらい、サイトを掲載してもらっても、実はランキングへの貢献の観点からは効果がほとんどないケースも存在します。

以上、技術的な観点からドメインの種類について論じてきましたが、そもそもSEO実施者はバックリンクの多様性について注意を払う必要は、基本的にありません。

この知識が必要なのは、(1) リンクを大量に販売する者、(2) リンクを一度に大量に購入する者、(3) SEOを事業として展開する者 に限られます。なぜなら、普通に外部リンク対策を行っていれば、リンクは多様性が担保されるからです。

重要なことなので繰り返します。別に意識しなくても「普通」(自然リンクを獲得するための施策)に外部施策を行っていれば、被リンクのドメインの種類は必然的にバリエーションが増えます。先に挙げた3つの条件のいずれにも当てはまらないのであれば、神経質に気にする必要はありません。

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