大ヒット「サン牧」の源流は2007年のFacebookに
ソーシャル・アプリケーションは、2007年にFacebookがそのプラットフォーム化を宣言したことで始まった。当時、感度の高い複数のユーザーから、「Friend For Saleやらないの?」と同時に言われたのを覚えている。それは、ユーザーを売り買いしてペットにできるというゲームで、ペットをほかの人のペットと遊ばせたりもできるものだった。しかし、現在の異常とも思える盛り上がりは、今年に入ってからのものである。
日本では2009年8月に、ミクシィが「ミクシィ・アプリ」の環境を提供開始。ゲームに関しては、当初は「グラディウス」や「テトリス」などが提供されたが、農場ゲーム「サンシャイン牧場」が、またたく間に300万人のユーザーを獲得して注目されている(現在も伸び続けている)。
iPhoneゲームやソーシャル・ゲームではたして儲かるのか? という議論については、たしかに注意が必要だろう。しかし、ゲームをプレイする画面が、ゲームコンソールやポータブルゲーム機から飛び出しつつあるというのは事実なのだ。実際、ソーシャル・ゲームにおいては、それを楽しむための画面がPCである必要はまったくない。サンシャイン牧場を提供している中国企業Rekoo(リクー)によると、17のプラットフォームで同ゲームを提供中だそうだ。
ゲームはひとつの例に過ぎない。クラウドが顕在化してきたことで、テレビでもパソコンでもなんでも、いつでも同じようなものを表示できるようになる可能性がある。あらゆるデバイスは、ただの「画面」になるということだ。そのときに、最も重要になる技術が、ブラウザーだといえる。これを最も意識しているのが「Chrome」であり、「Chrome OS」なのではないかと思う。
さて、「Chrome」の1周年パーティで話したかったことのもうひとつは、次回。
※モバイルやSNSのプラットフォームといえば、今年第2回となる「i*deal Competition 2010」の募集が開始されている。SNSやいまの環境を活かしたソフトが集まると楽しい。