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Dreamforce'09に見るセールスフォースのすべて 第2回

SNSや他のアプリと自然に連携するService Cloud 2

2009年11月30日 08時00分更新

文● 金子拓郎/TECH.ASCII.jp

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Sales Cloud 2も他のアプリケーションとの連携を重視

 Sales Cloud 2は、Dreamforce '09の基調講演でService Cloud 2の次に紹介されたクラウドサービスだ。これは、商談管理や顧客管理、営業分析、売り上げ予測と行なった営業支援を行なうアプリケーションであり、セールスフォースの原点を拡張したものといえる。

多彩なSales Cloud 2の機能

 Sales Cloud 2の最新版ではレポート機能が強化され、営業データなどからグラフを多用したレポートをクリック数回で作成できるようになった。営業データが更新されると、レポート内のグラフも自動更新されるのがミソだ。また、レポートをiPhoneやブラックベリーなどのスマートフォン向けに表示する機能も搭載している。

強化されたレポート機能と、それを紹介する代表取締役副社長のジョージ・フー(George Hu)氏

 セールスフォースのクラウドサービスはWebブラウザから利用するのが基本だが、基調講演では、Outlookと連携する機能も紹介された。この機能を使うことで、Outlookのアドレス帳や予定表などをSales Cloud上のデータと同期させることが可能になるという。

米シスコシステムズもSales Cloud 2を導入しているという

 また、ユニークな機能の1つが「セールスジーニアス」だ。ご存じのとおり、アップルの音楽管理ソフトiTunesには、選んだ曲と似た曲をリストアップするGeniusという機能がある。同様にセールスジーニアスは、過去の似たような案件を探し出してくれるというもの。規模の大きな企業では、別の人、異なる部署の案件まで把握することが難しくなる。しかしSales Cloud 2の機能を使えば、同種の案件を探し出し、その案件をどのように勝ち取ったのか調べることができる。

 基調講演ではほかに、Twitterで交わされる会話をビジネスにつなげる「Salesforce for Twitter」、Googleカレンダーとの統合が可能な「Cloud Scheduler」、ほかのSalesforceユーザーの中から新しい取引先を見つけ、情報の共有が可能になる「Connection Finder」といった機能も紹介された。自社のアプリケーションで完結するのではなく、他社のアプリケーションとの連携を重視しているのが、Sales Cloud 2のサービスの特徴といえるだろう。

 次回は、Custom Cloud 2および4つ目のクラウドサービスであるChatterについて見てみよう。

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