この記事は2009年9月24日に発売された「ビジネスアスキー11月号」に掲載されたコラム記事をウェブ用に一部改変しています。
ビジネスインフラを強化するアップルメーラーを削るMS
10月22日に予定されているWindows 7に先立ち、アップルは8月28日にスケジュールを前倒して、Mac OS X「Snow Leopard」をリリースした。
このSnow Leopardの特徴は、将来へ向けた技術的なアップデートに努めたことだ。
カーネルを含めたOS全体の64ビット化、マルチコアプロセッサの活用を容易にするGrand Central Dispatch(GCD)、GPUの処理能力を汎用目的に利用しようとするOpen CLなど、さまざまな技術が実装されている。
デベロッパーにとっては極めて重要なアップデートだ。
しかし逆に、ユーザーが目を見張るような新しいフィーチャーには乏しい。Leopardでは、Time MachineやQuick Look、さらにはBoot Campなど、多くの新機能が喧伝されたのに、Snow Leopardではこれという新機能を見つけるのが難しい。次の新機能フルなOSを生み出すための技術的な「仕込み」に徹したリリース、という印象が強い。
そんなSnow Leopardにあって、新機能として大きな目玉になりそうなのがMicrosoft Exchangeのサポートだ。付属するMail(電子メールソフト)、iCal(カレンダーソフト)、アドレスブックは、マイクロソフトのExchange Server2007を標準でサポートする。Outlookのメール、予定表、グローバルアドレス一覧の代わりにこれらを利用することが可能だ。
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