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秋冬モデル5機種を投入

8倍録画がキレイ! ソニーの新BDレコを速攻レビュー

2009年08月26日 14時00分更新

文● 鳥居一豊

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高級BDプレーヤーとしても十分満足

 BDソフトの再生でも、階調のスムーズさや、微妙な色の変化によってディテールの再現性がかなり向上している点は共通。特に人物の肌の質感などの表現はかなりリアルで、見た目の印象に近い自然な再現だ。

 輪郭や輝度信号を強めるシャープネス強調とは違うので、ディテールは豊かでも輪郭が不自然になったり、まつげや髪の1本1本が太くなってしまうこともない。またCGを多用したアニメ作品でも、作品によるCGの表面処理の違いを丁寧に描き分けた。アニメのセルに近い色の境界をくっきりと再現するものはスムーズに、リアルな実写風の再現をするものは実写に近い金属の質感まできちんと再現する。このあたりのディテール感はかなりのものだ。

 音質もかなりいい。特に低音の再現力が向上しており、音域も最低域までしっかりと伸び、しかも量感を抑えているのでベースの音階も明瞭に描き分ける。音楽再現でもかなり鮮明な印象になるが、映画でも街の喧噪を再現する暗騒音が小音量でありながら明瞭なので、屋内の息苦しい感じやひらけた場所のヌケのよさなどがしっかりと感じられる。

 また、サラウンドでは、登場人物のセリフや足音のような明瞭に定位する音と、部屋中に広がるBGMや風にそよぐ木々の葉音などが絶妙に溶け合い、実在感のある環境音になっている。各チャンネルのセパレーションが良いだけでは、前後のスピーカーがつながらないし、それらしい雰囲気だけを伝えるようでは明瞭な定位が得られない。その両者が絶妙に調和している。これぞ臨場感豊かな音だといいたくなるサラウンドだ。

 本機は従来機をベースに熟成を進めたモデルなので、映像でも音でもじっくりと作り込んだ上手さを感じる。今や画質・音質を最優先するならば、それに特化したBDプレーヤーの方が優位であり、かつコスト的にもお得であるのは間違いないが、録画も再生もこなすレコーダーで、高級BDプレーヤーに迫る実力を求める人は少なくないはず。本機はそんなユーザーを十分満足させるだけの映像と音を持っていると思う。

画質調整で操作できる項目一覧

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