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デザインツールで変わる大学教育 第5回

意外に知らない、アドビの大学教育への取り組み

2009年05月28日 11時00分更新

文● チバヒデトシ

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生徒同士のコミュニケーションも活性化したい


── 大学の目的は「研究」なので、ソフトウェアの習得は学生自身でやってほしいという意識も根強いようです。

増渕 すでにお話したように、今のところ提供できているのは、エントリーレベルまでです。ただし、基礎を知った学生さんがさらに上の知識を得たいというのなら、プロ向けの情報と基本的に変わらないと思います。

Adobe Podcast

 例えば、アドビのサイトでは、ソフトウェアの基本的な使い方やTips、テクニックなどをクリエイティブプロ向けにご提供しているAdobe Podcastというビデオコンテンツがあります。いつでもどこでも自分の都合に合わせて見られる、という利点があるのですが、こういうコンテンツの存在を私どもも伝えきれていない面があります。

 学生のみなさんに覚えようと思う意識がないと難しいというのは、そのとおりで、モチベーションを上げていく方法を考えていかなければならないとは感じています。


── 学生のやる気を育むという観点では、詳しい学生が、ほかの学生に教えることが有効であるように感じます。取材した大学でも、そういう傾向が顕著でした。

増渕 私どもも、そこに着目しています。各大学の学生さんに「Student Reps」といった形で、代表者になっていただき、ほかの生徒に教えたり、セミナーをやってもらうというのもありうるでしょうね。


── 最後に、情報基盤センター向けの施策に関して教えてください。

情報基盤センターは非常に協力的と話す、増渕氏

増渕 これまで総合大学の情報基盤センターや、美大などにフォーカスして、指定校のご案内をしてきました。当社の指定校ライセンスに関しては、美大の大部分が加入してくださいましたので、今後は各学校でのCampus Dayを通じて関係を深めたいと考えています。学校にCampus Dayでおじゃまして関係を深めていきたい。

 今後は(芸術系以外でも)研究を進めるために、PhotoshopのほかにFlash、Flex、Premiere Proが必要だという人が増えてくると思います。だから、情報基盤センターの方々のところを回って、われわれの製品を紹介しています。

 大学に対しては、いろいろなアプローチを考えています。実際にお会いしてみると、情報基盤センターの方々は非常に協力的です。研究機関としての度量の広さを感じています。情報基盤センターには、セミナーするための場とか、環境が用意されている場合が多いので、FlexやAIRの初級セミナーを用意して、学内で知りたい人が自由に参加できるようにするのはどうでしょうか?といった提案をしています。

 今後はさらに、「使いやすい」「アップグレードしやすい」「買いやすい」と、この3つの施策を積極的に広めて行きたいと考えてます。 あまり知られていませんが、最新バージョンを持っていれば購入できる、教育機関向けのアップグレードプランがあります。教室単位で環境をそろえていくのが難しいという要望にお応えしたもので、4年に1回設備を入れ替える場合に有利な価格設定を用意しています。

 こういった情報が現場になかなか伝わらない点には多少歯がゆい部分もあるのですが、積極的にメッセージとして伝えていきたいですね。

*

 クリエイティブツールというと、一般的には写真や映像作品、あるいは印刷物など、クリエイティビティーが求められる創造物に使うものという印象が強いかもしれない。しかし、「分かりやすく伝える」ために、美術系の大学や専門学校だけではなく、総合大学でも徐々に、Premiere ProやFlashなどのツールが注目されつつあるというのは発見だった。

 同時に大学向けに特別な施策もいろいろと用意されている。こういった情報を知っておくことも役立つだろう。


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