レンズ画角と、広角撮影時の画質比較
光学ズームに関しては、LUMIX DMC-TZ7とPowerShot SX200 ISが12倍、μ-9000が10倍というスペック。LUMIX DMC-TZ7は広角25mm相当から、PowerShot SX200 ISとμ-9000が広角28mm相当からとなる。広角については、28mm相当あれば大抵のシチュエーションでは困らないと思う。
なお、若干画像のセンターがズレているのは、三脚穴の位置がカメラごとに異なるため。三脚で固定し、ほぼ同じコンディションで撮影した。
設定はデフォルトだが、PoweShot SX200 ISは他2機種と比較して全体的に明るい露出となった。空の色が鮮やかで、背景の雲も浮き立って見える。LUMIX DMC-TZ7は、これよりも若干シャープで、枝や葉のエッジなどが細かく再現されている。μ-9000も、シャープネスが高めにかけられている印象だが、ほか2機種と比較すると、レンズ性能に起因するのか解像力は不足ぎみだ。枝などが若干破綻気味である。色合いもこのサンプルでは、マゼンタ味が強く出た。
このサンプルでは、色味の傾向や建物の解像感に加え、画像の下隅にある枝の表現(収差、解像感)などを確認してもらうといいと思う。
次に、望遠端の画角を比較するために、いっぱいまで寄ったサンプルを掲載する(最大解像度で撮影し、幅800ドットにリサイズ)。スペック通り、最も大きくズームアップできるのはPowerShot SX200 IS。それに、DMC-TZ7、μ-9000の順で続く。
16:9撮影時の画角にも注目
今回は縦横比が4:3のサンプルを掲載しているが、3機種とも薄型テレビなどで標準的な16:9も選べる。ただし、PowerShot SX200 ISは上下のトリミング(4000×2248ドット)、μ-9000に関しては200万画素相当のフルHDサイズのみ(1920×1080ドット)となっている。
LUMIX DMC-TZ7は、3機種のうち唯一のマルチアスペクト対応機で、16:9撮影時でも、4:3撮影時でも画角が変わらない。画角は対角線で計るため、4:3より長辺が広く撮れる計算だ。撮像素子全体を利用するので、10メガ機ながら、出力サイズも12メガ機のPowerShot SX200 ISとほとんど変わらない(3968×2232ドット)。トリミング処理の場合は当然画角が狭くなるため、ワイド撮影を重視するのであれば、このあたりも考慮したい。