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NVIDIA、DirectX 10世代のハイエンドGPU“GeForce 8800”とハイエンドチップセット“nForce 600”を発表!

2006年11月09日 03時59分更新

文● 編集部 小西利明

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Intel CPU用で初のSLI公式対応チップセット『nForce 680i SLI』を搭載するデモマシン
Intel CPU用で初のSLI公式対応チップセット『nForce 680i SLI』を搭載するデモマシン

同時に発表されたnForce 600シリーズのチップセットは、AMDプラットフォーム用の『nForce 680a SLI』(以下680a)と、Intelプラットフォーム用の『nForce 680i SLI』(以下680i)の2機種。いずれもGeForce 7000番台シリーズやGeForce 8800シリーズのデュアルGPU構成“SLI”に対応するハイエンドチップセットである。

nForce 680iのアーキテクチャー図
nForce 680iのアーキテクチャー図

“ハイエンドパフォーマンスユーザー向け”を標榜する680iは、CPUのオーバークロックなどを楽しむユーザー向けに、オーバークロックツールの充実や高速FSB(システムバス)、高速メモリー対応などを特徴とする。またIntelプラットフォーム向けとしては、唯一のSLIをチップセットで正式サポートする製品でもある。ノースブリッジに当たるSPPは、1333MHzのFSBクロックとDDR2-1200のSLI対応メモリーに対応する。対応ソケットはSocket 775、対応CPUはCore 2 Extreme、Core 2 Duo、Pentium D 9xx/8xx、Pentium 4、Celeron Dに加えて、2007年に登場するCore 2 Quadにも対応する。

オーバークロックはBIOS(NV BIOS)上で行なう一般的な方法だけでなく、Windows上で動作するソフトウェア“nTune ユーティリティ”で設定する方法も用意される。CPU速度やメモリー速度を、Windowsの再起動なしに変更することも可能だ。またnTunesでは動作させるアプリケーションに合わせて、任意の設定プロファイルを自動的に読み込み、変更することも可能である。

Windows上で設定可能なオーバークロックツール“nTunes”。FSBクロックやCPU、メモリーの電圧、メモリーのタイミング設定など、非常に多くの項目を操作できる 既存のnForce 590 SLIと比較して、680iではCore 2 Duo E6300-1.86GHzを、1.9倍もオーバークロックできたという
Windows上で設定可能なオーバークロックツール“nTunes”。FSBクロックやCPU、メモリーの電圧、メモリーのタイミング設定など、非常に多くの項目を操作できる既存のnForce 590 SLIと比較して、680iではCore 2 Duo E6300-1.86GHzを、1.9倍もオーバークロックできたという

グラフィックスカード接続用のPCI Expressは、SPP側がPCI Express x16を1基、サウスブリッジに当たるMCP側がPCI Express x16とPCI Express x8(x16と同形状)を1基ずつ備えており、PCI Express x16を2基使用したSLI構成はもちろん、3枚目のグラフィックスカードを接続することも可能となる。

シリアルATA IIポートを6、パラレルATAポートは2備え、RAID 0/1/0+1/5のRAID構成も可能である。USB 2.0は10ポート。7.1チャンネル対応の高品位オーディオ機能も内蔵する。またGigabit Ethernetポートも2ポート備えており、パケットフィルタリングをハードウェアで行なうTCP/IPアクセラレーションや、ゲームやVoIP電話、ファイル転送など、アプリケーションごとにネットワーク使用の優先順位をウィザード形式で設定できる“NVIDIA FirstPacket技術”などの機能も備えている。

未発表のAthlon 64 FXをデュアル構成で装着できるモンスターチップセット

もう一方の680aは、1207ピンソケット(L1 Socket F1207)に対応する未発表のデュアルコアAthlon 64 FXをデュアルプロセッサー構成で接続可能なハイエンドチップセットである。メモリーコントローラーはCPU側が備えるので、チップセット自体はMCP側だけで構成される。

680a搭載システムのアーキテクチャー図。2つのデュアルコアCPUに2つのMCPで対応するモンスターだ 680a搭載マザーボードのサンプル写真。対応CPUは未発表の1207ピンソケット用Athlon 64 FX。x16タイプのPCI Expressスロットが4本、SATAが12ポートというのもすごい
680a搭載システムのアーキテクチャー図。2つのデュアルコアCPUに2つのMCPで対応するモンスターだ680a搭載マザーボードのサンプル写真。対応CPUは未発表の1207ピンソケット用Athlon 64 FX。x16タイプのPCI Expressスロットが4本、SATAが12ポートというのもすごい

アーキテクチャー図やマザーボード写真のとおり、680aは2つのCPUソケットを備えて、デュアルコアCPUのAthlon 64 FXを2プロセッサーまで搭載できる。つまり2CPUコア×2プロセッサーで最大4CPUコアをサポート可能だ。さらにチップセット自体も2つのMCPから構成されるため、PCI Express x16×2、PCI Express x8×2という前代未聞の拡張スロット構成に対応可能となっている。4枚のグラフィックスカードを装着し、それぞれに1台ずつのディスプレーを接続することも可能だ。まさにモンスターなチップセットと言えるだろう。

680aの特徴とする機能。4つのGPU、4つのGbE、12のSATAで4つのRAIDボリュームと4づくし
680aの特徴とする機能。4つのGPU、4つのGbE、12のSATAで4つのRAIDボリュームと4づくし

MCPを2個分搭載するので、ストレージやネットワーク関係も680iの2倍の数を接続可能だ。そのためシリアルATA IIは最大12ポート、Gigabit Ethernetも4ポート搭載できる。USBは10ポートとなっている。組み合わせるCPUが未発表であるが、CPUが市場に登場すれば680aと組み合わせることで、Intelのクアッドコア搭載のCore 2 Extreme QX6700を搭載するシステムに匹敵、あるいは凌駕するパフォーマンスを発揮するマシンを構築できると期待される。

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