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【一足先に目撃!!】LOOX Pが編集部にやってきた! 従来機ユーザーはこうみる

2006年09月04日 10時53分更新

文● 編集部 小林久

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操作性をチェック――ヒンジを上手く使いこなそう

キーボードに関しては大きな変更はない。キーピッチ約16mm/キーストローク約2mmというスペックで、12インチクラスのノートに比べると若干小ぶりなキーとなる。キーの底板は割合しっかりしており、タッチそのものは悪くない。配列にも大きな問題は感じなかった。長時間打ち続けると肩がこりそうだが、タッチタイプも問題なくこなせ、このサイズでは質の高いキーボードと言えそうだ。スティック型のポインティングデバイスを利用しているのも特徴である。好みはあると思うが、ホームポジションから手を離さずに操作できる点などは嬉しい。

キーボード
P70T/Vのキーボード。底面の発熱はかなり高めなので、ひざではなく机の上で使用したい
タッチタイプ
小ぶりだが、ブラインドタッチもこなせる
こういう使い方も
やや変則的だが、液晶を自由に回転させられるため、こういった使い方もできる。キーボードを片付ければ、ポータブルテレビのような形になるので、ワンセグ放送の視聴だけを行なう場合にも便利そうだ
大容量バッテリー1 大容量バッテリー2
大容量バッテリーを装着すると、パームレストが広がるので、キーボードの打ち心地も改善される(写真右)


そのほかの注目機能――モバイルに生かせるBluetoothも搭載

MyMediaも搭載
『MyMedia』も搭載する。ほかのFMVやDLNA対応サーバーから無線LAN経由でコンテンツを再生できるので、室内を移動しながら、映像や音楽を視聴する“ネットワークテレビ”的な使い方も面白そうだ
Bluetoothを装備
Bluetoothに対応したことで、携帯電話機やBluetoothヘッドホン、Bluetoothキーボードとの連携も無線で行なえるようになった
PCカードスロット
旧モデルはSDメモリーカード+CFカードスロットという構成だったが、今回からCFカードスロットがType IIのPCカードスロットになった
液晶フレームの滑り止め
写真のように、旧モデル(左上)の液晶フレームにあった滑り止めがなくなってしまったが、特に使用感は変わらなかった。横位置でタブレットとして使う頻度も低いと思われるので、問題はないだろう
スタイラスのバネ
スタイラスの先端にはバネが入っている。書き心地を高めるための細かい配慮である


最後にひとこと

LOOX Pは、企業向けの『FMV-LIFEBOOK FMV-P8210』が登場したときから、編集部周辺で評価の高かった製品である。LOOX P70T/Vは、コンシューマー向けでは、昨年の年末商戦向けモデルから数えて3世代目となるが、細かい部分がブラッシュアップされており、より完成度の高い製品に仕上がった印象だ。

タッチパネルを装備する点という意味では、ソニー(株)の“Type U”シリーズが競合機種となりそうだ。本体重量も半分程度で、搭載するキーボードも長文の文章を書くためのものではないため、ターゲットは異なるが、ワンセグチューナーの搭載など仕様面での類似要素は多い。モバイル環境でも本格的な作業を行ないたいか、単なるビューアーで十分かどうかで、選択が違ってきそうだ。

もうひとつ競合になりそうなのは、松下電器産業(株)の“Let'snote R5”など、ジャストB5サイズ/重量1kg以下の1スピンドルノートとなるだろう。CF-R5Kと比べると、CPUなどカタログスペック上のパフォーマンス面ではほぼ同等性能。液晶パネルの解像度では有利な一方で、標準バッテリーでの駆動時間はCF-R5Kの約11時間に比べて、LOOX Pは4.4時間(Lバッテリー使用時で9.3時間)と若干少なくなる。実売価格に関しては3~4万円程度の開きがあるが、LOOX Pには光学式ドライブが付属するので、ほぼ同価格帯と考えていいだろう。タブレットの利便性を重視するか、Bluetooth搭載をどう判断するかといった部分が選択のカギになりそうだ。

残念ながら、国内では小型タブレットPCの市場も、ジャストB5サイズ/重量1kg以下のミニノートの市場も、それほど大きなカテゴリーではないようだ。しかしながら、携帯性を第一に考えるが、パソコンとしてのスペックも妥協したくないという層は確実にいるわけで、そういった層に対してLOOX Pはきわめて魅力的な選択肢になると思う。

LOOX P70T/Vは、移動中のちょっとした時間を使って、立ったままワンセグ放送を見たり、取引先に見せる資料の確認をするといったモバイルでの使い方はもちろんだが、家庭内でもインターネットでふと生じた疑問やほしいと思った情報を確認したり、机に向かわずにNASなどに蓄えておいたコンテンツをネットワーク経由で取り出すといった使い方でも活躍しそうだ。常に手元に置いておいても邪魔にならないサイズと、指先で画面に触れて気軽に使える操作感、パソコンとして不自由を感じさせないキーボードという3要素を満たす点では、国内でオンリーワン的な位置にいる製品といっていいだろう。

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