このページの本文へ

【一足先に目撃!!】LOOX Pが編集部にやってきた! 従来機ユーザーはこうみる

2006年09月04日 10時53分更新

文● 編集部 小林久

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

進化した液晶パネル――これだけでも買い換えの価値あり?

CPUがPentium Mから超低電圧版のCore Soloになるなど、内部も進化を遂げたLOOX P70T/Vだが、使用感の上で最も大きいのは、やはり液晶パネルの解像度アップだろう。サイズは8.9インチワイドのままだが、従来の1024×600ドットから、1280×768ドットとなり、方式も透過型のTFTから、半透過型(ハイブリッド型)のTFTに変わった。バックライトはLEDを使用したもの。

解像度が上がって一覧性が向上したのはもちろんのこと、発色や視野角も向上しており、より見やすいディスプレーとなった印象だ。屋外での視認性が高いハイブリッド型になったのも嬉しい部分で、日中の屋外や強い日差しの入る電車などで利用する際でもディスプレーの内容をハッキリと確認できる。ただし、タッチパネルを装備するためか、周囲の光が写り込みやすいのは難点に感じた。

発色の違い
左がLOOX P70T/V。実際に目で確認すると、右のLOOX P70Sの液晶は若干青みが強く感じる。P70T/Vは暗部が若干白浮きしていて、コントラストが低く感じるが、発色は鮮やかで好印象
視野角
斜め上から撮影した写真。視野角に関しては、かなり差がある。右のP70Sはすでに色が反転し始めている
縦位置 横位置
液晶パネルを反転させて、縦位置、横位置にそれぞれ表示したところ。液晶は90度ずつ4つの向きに表示を変えられる。解像度アップで、特に縦位置でのウェブブラウジングが快適になったように感じる


ワンセグ視聴/録画機能を搭載したこともポイントのひとつ

一連の新機能のうち、目玉と言えるのが“ワンセグ視聴機能”だ。視聴ソフトは(株)ピクセラ製の『Station Mobile for FMV』で、テレビ番組の視聴、データ放送や字幕の表示に加え、HDDに最大6時間まで番組を録画する機能も持つ。チャンネルごとに、直近数時間分のEPG(電子番組表)を参照できるが、EPGから予約録画を行なったり、録画中に保存した番組を再生することはできない。そのため、ワンセグの電波を取得できる場所で、リアルタイムに番組を見る、視聴しながら録画も行なうという使い方がメインになだろう。

Station Mobile for FMV。左が番組を等倍表示したもの、右が200%に拡大したものとなる。 ※画像の一部にモザイク処理を施しています

ソフトを起動すると、チャンネルの選択や録画の操作を行なうためのウィンドウ、テレビ番組表やデータ放送、文字放送をそれぞれ表示するためのウィンドウが表示される。ソフトの操作方法はきわめてシンプルで、初めてでも特に迷う部分はない。使用してみて多少気になったのは、テレビ画面の表示方法が3種類(等倍、2倍、全画面)しかなく、ウィンドウサイズを自由にリサイズできないこと、各ウィンドウを連結して表示した際に、縦方向(パネルを横向きにした場合)にすべてのウィンドウが収まらないことだが、これらはないと困る機能ではない。

受信感度に関しては、テストした編集部が東京都の千代田区にあることもあって、窓際であれば、本体内蔵のアンテナで問題なく視聴できた。本体には(株)オーディオテクニカ製のヘッドホンと、パソコンを中継するアンテナが付属しており、それを利用すると屋内でも良好な受信ができた。画質に関しては、ワンセグ放送自体の解像度がQVGA(320×240ドット)程度とそれほど高くないため、全画面表示では荒さを感じるが、200%以下ではほとんど気にならない。これは8.9インチワイドで1280×768ドットとかなりドットピッチが狭い液晶パネルを搭載していることも関係している。



ウェブ直販で買いたいLOOX P

マカーでもミニノート派の広田

新モデル『LOOX P70T/V』の魅力は、何といっても液晶ディスプレーだと思う。元々、この小ささ/軽さでタブレットとしても使える点にホレて初代機『LOOX P70R』を購入したが、使ってみて不満に感じたのは液晶ディスプレーの解像度が1024×600ドットとやや変則的だったことだ。特に短辺の解像度が足らずに、一部のソフトではダイアログの“OK”ボタンが表示されないということがあった。

最新モデルで解像度が1280×768ドットに向上したことは、操作性の向上にものすごく貢献している。特に感動したのがタブレット状態にして縦方向でウェブブラウズするときだ。600ドットでは“Yahoo! JAPAN”のトップページの横幅が収まり切らなかったが768ドットではぴったりと収まる。縦幅も1280ドットあるので、ペン入力用キーボードを表示させて、気になる単語を“ググる”場合も超快適だ。

逆に液晶ディスプレーで気になったのは、表面にクリアパネルが貼られるようになったこと。蛍光灯の多い職場などでは映り込みが、気になるかも知れない。

そのほか個人的にグッと来たのは、富士通のオンライン直販サイト“WEB MART”でカスタムメイドモデルが販売されるようになり、60GBと80GBのHDD容量が選択できるようになったことだ。従来モデルの不満がだいたい解消されたうえ、機器構成までカスタマイズできるようになった新LOOX P。従来モデルのユーザーのみならず、ミニノート&PDA好きなら、要チェックですぞ!! 

(編集部 広田稔)



週刊アスキー最新号

編集部のお勧め

ASCII倶楽部

ASCII.jp Focus

MITテクノロジーレビュー

  • 角川アスキー総合研究所
  • アスキーカード
ピックアップ

デジタル用語辞典

ASCII.jp RSS2.0 配信中