AAC対応で、iTunesのデータも再エンコードなしに再生
NW-E002の再生フォーマットには、今回からAACが加わった。これに伴い、転送ソフトも最新版の「SonicStage CP」になった。SonicStage 3.4の後継バージョンで、AAC形式のエンコードと読み込みに加え、“アーティストリンク”の機能が追加された。
SonicStage CPを起動しているところ。型番(CP)を見る限り、ウォークマンAシリーズ付属の「CONNECT Player」とSonicStageは今後統合していくのだろう。 |
SonicStage CP上でAACファイルをエンコードする際の形式は“.3gp”となるが、iTunesなどで作成した“.m4a”、QuickTimeの“.mp4”の読み込みも行なえる。
SonicStageのライブラリーは、標準で、C:\Documents and Settings\All Users\SonicStageに作成される。ただし、それ以外の場所にある音楽ファイルも、保存場所を変えずにフォルダー単位でインポートできる。1台のパソコンでiPodとウォークマンを共存することも容易だろう。
iTunesのライブラリーを読み込んでいるところ |
なお、同じ“.m4a”形式のファイルでも、Apple Losslessコーデックを利用したものは読み込めないので注意が必要だ。その場合は“.WAV”形式に一度変換し直してから、読み込むことになる。“.WAV”ファイルに変換する際に楽曲情報が欠落してしまうが、SonicStage CPに読み込む時点で、外部のデータベースから再び楽曲情報を追加できるので安心だ。
SonicStage CPはAACエンコードに対応した。 |
ちなみに、iTunesで作成した.m4aファイルを読み込んだ際に楽曲情報は取得できたが、逆にSonicStage CPで作成した.3gpをiTunesに読み込んだ場合には楽曲情報は反映されなかった。
“読み仮名”が付くのは日本製ならでは
SonicStage CPの操作性は従来のVersion 3.4からほとんど変わっていない。特徴としては、アーティスト名やアルバム名の頭文字で左側に表示され、簡単にサーチできる機能がある。
このとき、日本人アーティストの“読み仮名”も外部のデータベースから追加されるのは、嬉しい機能だ。iTunesやWindows Media Playerでは、漢字で書かれた曲名やアーティスト名が正しくソートされないため、見つけにくく感じる場合がある。邦楽を中心に聞く人にとって特に便利な機能だろう。
日本人アーティストの読み仮名も追加される。画面では、“松田聖子”(まつだせいこ)が“M”に分類されている。 |
また、iTunesとの音質の違いもぜひ体験してほしい。同じAACのファイルでも、iTunesとSonicStage CPでは聞こえる“音”がずいぶん異なる。SonicStage CPでキャプチャーしたものはより硬質でしっかりとした印象で、高域の透明感や解像感の高さが優れる。一方、iTunesでは高域の抜けがやや悪いが、中低域がゆったりとし、柔らかさと滑らかさを感じる。好みの問題があるので、どちらが優れているとは言えないが、ともにフリーでダウンロードできるソフトなので、一度聞き比べてみることをお勧めする。
アーティストリンクはパソコンのみで利用可能
CONNECT Playerから受け継いだ“アーティストリンク”は、Eシリーズの場合、パソコン上でのみ利用できる。アーティストリンクは、近いジャンルの歌手や演奏家を“アーティストグループ”としてまとめる機能。ライブラリーの中から、似たような雰囲気の曲だけをランダム再生するといった使い方ができる。アーティストグループは外部データベースから、自動的に取得できるほか、ユーザーが編集することも可能で、1人のアーティストを複数のグループに分類することも可能だ。
近いジャンルの曲を“アーティストグループ”として関連づけられる“アーティストリンク”はSonicStage CPの特徴。このボタンで呼び出す。 |
“アーティストリンク”を表示したところ。今再生している曲と同じグループに属するアーティストが、樹形図のようにつながっていく。Eシリーズでは、パソコン再生時のみに利用できる機能だ。 |