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Vodafone 904SH

Vodafone 904SH

2006年05月26日 08時21分更新

文● 島 徹

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ボーダフォンの新サービスに対応

 904SHでは、ほぼすべての新サービスに対応している。これまでシャープ製の上位携帯電話機が搭載してきた、携帯電話機の動きや傾き、方位を感知するモーションコントロールセンサーも強化された。従来、加速度は2次元方向(X、Y軸)のみの感知だったが、904SHに搭載されるセンサーでは新たにZ軸方向にも対応。上下方向の動きにも対応することで、たとえば携帯電話機を逆さにした状態でも利用できるようになった。

星座をさがそ“モーションコントロールセンサー”により、携帯電話機がどの方向を向いているかを判別でき、その情報を使ったアプリが利用可能だ。画像は携帯電話機を向けた方向にある星座を見ることができるアプリ“星座をさがそ”。

 プレインストールされている対応アプリ“星座をさがそ”では、携帯電話機を空や地面(地球の裏側)へ向けることで、その方角に見える正座を表示させることができる。モーションコントロールセンサーの精度も良いためか、携帯電話機の向きを変えたときのスクロールは違和感なくスムーズだ。このほか、たとえばゴルフゲームで手に携帯電話機を振ってスイングしたり、釣りゲームで携帯電話機をルアーのように持って操作するといった遊び方も提供される。

ゼンリンいつもナビGPSにより位置情報を取得し、徒歩ナビゲーションもできる。画像は“ゼンリンいつもナビ”サービス(月額367円)。

 また、GPSによる位置情報機能を使った“Vodafone live! NAVI”を利用する地図表示サービス“ゼンリンいつもナビ”においても、現在地から目的地へのナビゲーションなどで表示する地図を、携帯電話機の向いている方角に合わせて自動回転させる機能が利用できる。

Vodafone live! FeliCa“Vodafone live! FeliCa”のメニュー画面。

 携帯電話を電子マネーやポイントカードとして利用できる“Vodafone live! FeliCa”(月額315円)も利用可能。またセキュリティー機能として、携帯電話機を開いたときなどにインカメラを使った顔認証機能も搭載されている。電子マネーを利用するなど、携帯電話にもセキュリティーが求められているだけにうれしい機能だ。

Vodafone live! CAST 電子コミック デルモジ
深夜にコンテンツが配信される“Vodafone live! CAST”(画面は著作権の関係で一部モザイク処理を施している)。コンテンツの閲覧時にネットワークへ接続する必要がない。電子コミックコンテンツでは、ボタンを押すごとに1コマずつスムーズに表示される(画面は著作権の関係で一部モザイク処理を施している)。“デルモジ”

 904SHは、雑誌風コンテンツがパケット代無料で夜間に自動配信される“Vodafone live! CAST”にも対応する。CASTで配信されるコンテンツは今のところ、総合エンターティンメント誌“yubio”、渋谷発のギャル情報誌“chu★rara”、マンガ、アニメ、フィギュアなどを中心とした情報誌“AkibaRun!”の3種類からひとつを選ぶ必要がある。現在はエンターティンメント系に寄ったラインナップだが、今後ニュースなどの実用的なコンテンツの配信にも期待したい。このほか、着信したメールの絵文字を3Dアニメーションで楽しめる“デルモジ表示”や、電話帳のデータを専用サーバーにバックアップできる“Vodafone Address Book”(月額105円)なども利用できる。

ミュージックプレーヤー再生画面ミュージックプレーヤー操作画面。BGM再生や、本体を閉じたままでの再生にも対応する。

 音楽再生機能としては、Vodafone Live!でダウンロードできる“着うたフル”のほか、パソコンから転送した“SD-Audio”フォーマットの楽曲、AAC形式の楽曲再生にも対応する。

 SD-Audio形式の楽曲をパソコンからSH904に転送するには、パソコン側にあらかじめ転送ソフトを導入しておき、904SHとパソコンを別売りのUSBケーブルII(1260円)で接続する。転送ソフトとしては、SD-Audio形式での音楽配信サイト“MOOCS”(ムークス)で無償ダウンロードが可能な「MOOCSプレーヤー」や、松下電器産業(株)が販売している「SD-Jukebox」(3990円)などがある。これらのソフトを利用すれば、パソコンに挿入した音楽CDの楽曲やAAC/MP3形式の楽曲ファイルを904SHに挿入したminiSDカードへ転送し、再生できる。

 AAC形式の楽曲は、アップル社の「iTunes」でエンコードしたファイルをそのまま転送/再生できる。転送には904SH付属のCD-ROMに収録されている「Music Manager」を利用し、miniSDカードへ保存する。またMusic Managerは赤外線およびBluetoothでの転送をサポートしているため、パソコン側にこれらの機能が備わっていればケーブルを接続する必要もない。

 なお、SD-AudioとAAC形式の楽曲を同じプレイリストに混在させて再生することはできないので、どちらか片方を選んで利用するのがよいだろう。 904SHのミュージックプレーヤーはマルチアプリ機能により、音楽を再生しながらメールやVodafone live!など別の操作をすることも可能だ。

エクセルのファイルをSVG-T形式に変換したものを表示連携ソフトでエクセルのファイルをSVG-T形式に変換したものを表示。多くのセルを見渡せるのはVGA液晶ならではの利点だ。

 VGA液晶ということで、画面に表示できる情報量の多さからフルブラウザーやオフィス文書のビューワーとしての使い方を期待する人もいるだろう。しかし、904SHは標準ではどちらの機能も搭載していない。ただし、フルブラウザーは(株)jig.jpが販売しているアプリである“jigブラウザー”が利用できる(月額630円)。また、ワードやエクセルなどのオフィス文書の閲覧は、904SH同梱のCD-ROMに収録された「PCドキュメント変換ユーティリティー」を使えば、パソコン上で“SVG-T形式”(携帯電話向けのベクター画像フォーマット)に変換したものを、904SH上で表示できる。メールで受信したオフィス文書をそのまま表示できない点は残念だが、よく閲覧する文書ファイルを事前に変換しておき、miniSDカードへ入れておく、といった使い方なら便利だろう。VGA表示に対応しているため、Excelの表など文字数が多いファイルの閲覧はしやすい。

Bluetooth外部連携機能としてBluetoothにも対応する。

 BluetoothはHFP/HSP対応機器を利用したハンズフリー通話や、ダイヤルアップ接続が可能。また、半径約10m程度の近距離にある対応機種同士で、Bluetoothを使ったゲームの通信対戦や協力プレイが可能なほか、最大8人でのチャットが可能な「ちかチャット」も利用できる。現在の対応機種は904SHのみだが、今後対応機種が増えれば様々な利用方法が考えられそうだ。

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