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HDC-7

HDC-7

2006年05月11日 13時05分更新

文● 編集部・小林 久

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意外!? というほど、リビングに調和するパソコン

 HDC-7は、OSにWindows MCEを搭載しているため、10フィートGUIが利用できる。本体にはマイクロソフトの赤外線キーボード(ポインティングデバイス付き)とリモコンが付属するが、赤外線キーボードは反応が遅いため、快適に使えるとは言い難い。リモコン以外の操作を行なうなら、別途キーボードとマウスを用意した方がいいだろう。

キーボードとリモコン
本体に付属するキーボードとリモコン。

 10フィートGUIはASCII24の読者にもいまやおなじみのものだが、HDC-7ではFMラジオ受信用の“ラジオ”とDVD Audio再生用の“DVD Audio”というメニューが追加されている点が目に付く。ともに標準で搭載するパソコンは珍しい。

 ラジオは、受信チャンネルの設定なども10フィートGUI上で行なう形になる。一方、DVD Audioはプリインストールされている「PowerDVD 6」を起動して、再生する。DVD Audioは、CDを上回る情報量(192kHz/24bit)と最大6chのマルチチャンネル再生に対応した次世代の音楽用フォーマットである。PowerDVD 6の細かな操作はリモコンだけでは難しく、やや残念だが、初回起動時に設定を済ませてしまえば、2回目以降は、10フィートGUIからダイレクトに再生を始められるようになるので、特に問題はないだろう。

Windows MCEの10フィートGUI(左)。FMラジオ受信用の画面も追加されている(右)。

 HDC-7はHDMI端子こそ持たないが、D4端子、DVI-D端子、アナログRGB(D-Sub 15ピン)、S-Video出力など豊富な映像出力を装備している。パソコン用のディスプレーだけではなく、家庭用テレビやプロジェクターなどにも接続が可能だ。

 音声に関しては、本機に直接スピーカーを接続することはできず、アンプの追加が必要になる。本体にはヘッドホン端子などもない。このあたりは割り切った仕様である。本機の音質を生かすにはある程度のクラスのアンプが必要になるので、中途半端な機能は持たせないというコンセプトなのだろう。HDC-7の発表直後に、HDC-7との連携も視野に入れたエントリーAVアンプ「TX-SA504」(5万400円)が発表されたが、オンキヨーの説明では、音質的に、それより上位の中級機「TX-SA803」(15万7500円)と組み合わせても十分釣り合うものだという。

端子部分のつくりはややもろさを感じるが、背面もパソコンを感じさせないものになっている。金メッキを施された電源ケーブルなど、付属するケーブル類も豪華だ。

 音声出力はデジタルとアナログが選べるが、アナログ波形処理技術のVLSCが使えるのは専用の2ch出力のみとなる。ステレオ再生がメインの場合はこちらを利用するといい。一方、7.1ch出力は“ドルビーマスタースタジオ”に対応しており、ドルビーデジタルのマルチチャンネル再生のほか、2chのヘッドホンで仮想的にマルチチャンネル再生を実現する“ドルビーヘッドホン”、2chのソースをマルチチャンネル化する“ドルビープロロジックIIx”なども利用できる。なお、DTS再生を行ないたい場合には、光または同軸ケーブルでDTSに対応したAVアンプとデジタル接続する必要がある。

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