パイオニア、外付けHDDを接続できるアナログ放送対応のHDD&DVDレコーダー“スグレコ”3機種を発表――800GBの“ハイビジョンスグレコ”も登場
2006年03月14日 18時14分更新
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『DVR-540H』(上段)と『DVR-540H』(下段) | 『DVR-RT50H』 |
パイオニア(株)は14日、アナログ放送対応のHDD&DVDレコーダー“スグレコ”シリーズとして、外付けHDDの増設が可能な新製品3モデルを発表した。同時にデジタル放送の録画/再生に対応した“ハイビジョンスグレコ”シリーズに、HDD容量を800GBに増やした最上位製品を追加する。価格はすべてオープンで、製品名と編集部による予想販売価格、発売日は以下のとおり。
“スグレコ”シリーズ
- 下位機種『DVR-540H』 5万円前後 4月中旬発売
- HDD:160GB(録画時間はSPモードで68時間) 記録可能DVD:DVD±R DL、DVD±R/±RW/-RAM チューナー:地上アナログ×1、BSアナログ×1 本体サイズ:幅420×奥行き318×高さ69mm 重量:4.4kg
- 上位機種『DVR-640H』 6万5000円前後 4月中旬発売
- HDD容量:250GB(録画時間はSPモードで106時間) 記録可能DVD:DVD±R DL、DVD±R/±RW/-RAM チューナー:地上アナログ×1、BSアナログ×1 本体サイズ:幅420×奥行き318×高さ69mm 重量:4.4kg
- HDD/DVD/VHS一体型『DVR-RT50H』 6万円前後 4月下旬発売
- HDD容量:160GB(録画時間はSPモードで68時間) 記録可能DVD:DVD±R DL、DVD±R/±RW/-RAM チューナー:地上アナログ×1、BSアナログ×1 本体サイズ:幅430×奥行き367×高さ91mm 重量:6.0kg
- 増設用HDD『HDD-S250』 2万7000円前後 6月下旬発売
- HDD容量:250GB(録画時間はSPモードで約106時間) 対応機種:DVR-540H、DVR-640H、DVR-RT50H
“ハイビジョンスグレコ”シリーズ
- 最上位機種『DVR-DT100』 18万円前後 4月下旬発売
- HDD容量:800GB(録画時間は地上デジタル放送のストリーム記録で92時間) 記録可能DVD:DVD-R/-RW、DVD-R DL チューナー:地上アナログ×1、地上デジタル×1、BS/110度CSデジタル×1 本体サイズ:幅420×奥行き363×高さ94mm 重量:6.9kg
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2006年上期のラインアップ |
DVR-540HとDVR-640Hの主な違いはHDD容量。また、DVR-640Hは、DV入力が可能なi.LINK端子とデジカメ写真の保存などに使えるUSB端子を備えており、取り込んだ写真のBGM付きスライドショー再生に対応する。
DVR-RT50HはDVR-540Hをベースにした製品で、HDD/DVD/VHS間で相互にダビングできる。また、HDD/VHS、DVD/VHDという組み合わせで2番組の同時録画が可能だ。DVR-DT100は、2005年9月に発売したデジタル放送対応HDD&DVDレコーダー『DVR-DT90』のHDD増量版となる。
ニーズの高かった外付けHDDの増設に対応
報道関係者向けに行なわれた製品説明会では、パイオニアのHBG事業企画部ビデオ企画部・企画グループの宮崎武雄氏によって製品の企画意図や機能の詳細が解説された。
宮崎氏によれば、パイオニアはテレビ録画のユーザーニーズを「地上/BSデジタル放送の登場でチャンネル数が増加し、EPGによる自動録画が一般的になってきた現在では、“ストレージのさらなる大容量化”と、“大量録画/再生に適した操作性”が求められている」と分析しているとのこと。
増設HDD『HDD-S250』はこの“ストレージのさらなる大容量化”を実現するために採用された。インターフェースはeSATAをベースにした独自端子を搭載。DVDレコーダー本体の電源操作に連動して、HDD-S250の電源もオン/オフされる。
宮崎氏は「HDD&DVDレコーダーにおけるHDDの増設は、以前よりある強いニーズ」とし、そのメリットを「DVDのようにメディアを探す必要がなく、見たいときにすぐに見られる」「ひとつのHDDにドラマやアニメなどのシリーズをまとめて保存できる」と語った。
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増設用の外付けHDD『HDD-S250』 | パイオニア調べによるHDD増設のニーズ | レコーダー側のHDD増設用端子 |
増設用HDDは、対応するレコーダー1台に対して何台でも登録可能。レコーダーに同時につなげるのは1台までで、デイジーチェーン(複数の機器を数珠つなぎにつなぐ方法)には対応しない。また、著作権保護のために、増設HDD内に録画したビデオは最初に登録したレコーダーでしか再生できず、別のレコーダーに増設用HDDをつなぐとディスクの初期化画面が現われる。
内蔵HDD/増設用HDD間ではビデオを相互にダビングできるが、コピーワンスが適用されたデジタル放送の場合は“ムーブ”(コピーと同時にオリジナルタイトルを消す)処理となる。宮崎氏によれば、ダビング時のコピー速度は「DVD記録でいえば9倍速程度」という。なお、増設に対応する外付けHDDは『HDD-S250』のみで、市販のeSATA接続のものは利用できない。
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開いているライブラリが内蔵HDD/増設HDDのどちらであるかは、メニュー画面左下のアイコンで確認できる |
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内蔵/増設のHDDで相互にダビングが可能。コピーワンスコンテンツはムーブとなる | 登録済みの外付けHDDを別のレコーダーにつなぐと、初期化画面が現れる |
色で操作を教えられるシンプルリモコン
“大量録画/再生に適した操作性”のニーズを満たすために追加されたのは、操作キーの数を17個に減らした“シンプルリモコン”と、サムネイル表示で番組内容をダイジェスト再生する“ダイジェストディスクナビ”機能の2つ。
シンプルリモコンでは、EPGを表示して番組を録画予約する際に使う“番組表”ボタンに緑色、保存したコンテンツを再生するときに押す“見る”ボタンに青色を採用する。“予約するときは緑のボタン、見るときは青いボタンを押して”といったように、家電の操作に慣れていない初心者にも説明しやすいのが特徴だ。
ダイジェストディスクナビは、メニュー欄でタイトルを選択状態にすると、約1分にまとめられたハイライトシーンがプレビューとして再生されるというもの。ハイライトシーンは、タイトル内の音声のレベルとEPGのジャンルを基に割り出される。例えばアニメの場合は、各話のタイトル画面が、映画の場合では結末がわからないようにといったチューニングが施されている。
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17キーで構成されるシンプルリモコン | メニューのプレビューで番組のハイライトシーンを確認できるダイジェストディスクナビ |
そのほか“スグレコ”シリーズ3モデルに追加された主な機能は以下のとおり。
- 前モデルで省かれたBSアナログチューナーを復活
- DVD+R、DVD+R DL、DVD+RW DL、DVD-RAM(カートリッジは非対応)への記録が可能に
- EPGの表示方法が、従来からある“リスト表示”と追加された“テレビ欄表示”の2種類から選べるようになった
- WMA/MP3形式のサウンドを再生する“ジュークボックス”機能が、音楽CDからHDDにサウンドを取り込む従来の機能に加えて、CD-R/RW上のWMA/MP3もコピーできるようになった
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EPGはリスト表示に加えて、テレビ欄表示に対応。テレビ欄の表示チャンネル数は、3/5/7チャンネルから選べる |
従来製品から引き継いだ機能は、“気がきく! 録画辞典”“新番組検索”“おまかせ検索”といったEPGデータの検索機能、“野球延長”“連ドラ延長”といった録画延長機能、操作のアドバイスを表示する“気がきくナビ”など。
