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XMLコンソーシアム、“Web2.0勉強会第1回ミーティング+XMLコンソーシアムセミナー”を開催

2006年03月03日 19時53分更新

文● 編集部 佐久間康仁

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XMLコンソーシアムは3日、東京・北青山の(株)ジャストシステム 東京支社内カンファレンスルームに同会員および非会員の参加希望者を集め、“Web2.0勉強会第1回ミーティング+XMLコンソーシアムセミナー”を開催した。会場にはXMLコンソーシアムの副会長でインフォテリア(株)の代表取締役社長の平野洋一郎氏、同エバンジェリストでメタデータ(株)の代表取締役社長 兼 慶應義塾大学SFC研究所・上席所員の野村直之氏、同エバンジェリストでイースト(株)の専務取締役の下川和男氏らが出席し、“なぜ今XMLコンソーシアムがWeb2.0なのか?”“Web2.0をどのように企業の情報システムに役立てるのか”など、Web 2.0を通じたXML技術の啓蒙とともに、実践的なXML/Web 2.0技術の活用例などを説明した。

平野洋一郎氏
XMLコンソーシアムの副会長でインフォテリア(株)の代表取締役社長の平野洋一郎氏

会場を提供したジャストシステムは、ワープロソフトの“一太郎”シリーズや日本語IMEの“ATOK”シリーズだけでなく、XML技術を使った情報検索・活用アプリケーションの開発にも注力している。これまでもXMLコンソーシアムの活動に積極的に協力しているが、「最近のセミナーでは(参加者が)100人を超えたことがなかったが、このセミナーでは3日間で150人もの申し込みがあって驚いた」と話すように、会場はほぼ満席の状態で始まった。

最初に挨拶した平野氏は、XMLコンソーシアムのWeb 2.0に関する活動について、「XMLに関する技術をワンテーマごとに組織化して素早く取得・吸収することが目的で、そのために新たに勉強会の開催を決めた」と切り出した。

米オライリー(O'reilly)社のティム・オライリー(Tim O'reilly)氏が自著の中で記したのが始まりといわれる“Web 2.0”は、XMLを基礎技術として従来の固定的・静的な情報配信媒体としてのウェブサイト運用を、読者自身も意見を述べたり積極的に参加することで知恵と知識を集め合う動的な知識のるつぼに進化・深化させる技術群の総称。用いる技術も、開発者の権利を守り敬意を払いながら次々に取り込んでいくため、“いつでもβ版”“参加者がベータテスター”などと呼称される場合もある。企業の中には“よくわからないおもちゃのようなモノ”“単なる流行で、コンシューマー用途にしか使えないのではないか”と低く評価する向きもある。

Web 2.0の黎明期
Web 1.0の変遷とWeb 2.0の黎明期

そんな現状のWeb 2.0について、平野氏は「これは1995年当時のインターネット黎明期と同じ。新しい潮流であるWeb 2.0の技術やサービスを、企業情報システムに役立てるにはどうすればいいか。これまで研究してきたこと(XML技術)と組み合わせて、エンタープライズに役立てるきかっけ、先導役になるべく啓蒙していく」と力説した。

平野氏が特に重要視しているのは、Ajax(Asynchronous JavaScript+XML、エイジャックス)で、これによって従来のようないちいちリロード(再読み込み)しなければ表示が切り替わらなかったウェブページを使いやすいインターフェースへと進化できることを、

Num Sum
ウェブ上のスプレッドシートで、特定の相手と共有も可能
“Spongecell”
ウェブ上のスケジューラーで共有も可能
SKMap
IP電話ソフト『Skype』の接続相手をGoogle Map上にマッピング表示

など、具体的なAjaxを活用したウェブサイトを例に挙げながら紹介した。

野村直之氏
XMLコンソーシアムのエバンジェリストでメタデータ(株)の代表取締役社長 兼 慶應義塾大学SFC研究所・上席所員の野村直之氏

続いて野村氏が、Web 2.0のエンタープライズ(基幹業務)への活用について、“徹底したデータ中心主義”と“参加型アーキテクチャー(開発スタイル)”が重要で、社員や仕事の関係者からいかにタイムリーに情報や知識を引き出して、それを共有・活用・加工していくか、そのためにWeb 2.0を活用すべし、と熱弁をふるった。

データ中心主義とは、いわば倉庫の奥に眠っている資料であっても、必要な時には素早く引きしてこれるという状況を実現するモノで、検索技術やメタタグ、フィード(関連付け)などを活用し、さらに誰もが使いやすいユーザーインターフェースで構築する必要があるという。

参加型アーキテクチャーについては、SNSとして成功を収めている(株)ミクシィの“mixi”の足跡機能(自分の日記やトップページへの訪問者の履歴表示)を例に出して、「あれはよくできている。気にする場合は5分以内にコメントを返すという人もいるほどだ。人から“情報を絞り出す”ようなユーザーインターフェースを実現している」と絶賛した。

“野村式Web 2.0”のインターフェース
“野村式Web 2.0”のインターフェース

さらに、他者の情報にインスパイアされてアイデアを導き出すためのインターフェース“野村式Web 2.0”を提案。社外に発信する情報と社内向けの共有情報を1画面にまとめた社内クライアント画面を手書きイラストで紹介した。もちろん、これを実現するには、セキュリティー(社内機密情報の漏洩防止)や著作権の管理、課金など様々な課題があるものの、「いいと思ったアイデアを5分後には承認手続きを終えて社外向けに公開する。すると地球の裏側で、そのアイデアに触発された人が出てくる」などと、人々の知識を素早く共有するメリットを繰り返し熱く語った。


なおXMLコンソーシアムでは、各部会の研究成果を今年5月22日から相互に発表し合う“XMLコンソーシアムウィーク”を、さらに6月1日には会員を集めた“XMLコンソーシアム総会”を開催するとのこと(いずれも会員向けイベント)。

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