NTTレゾナント、ポータルサイト“goo”の事業戦略説明会を開催――“Web 2.0”にキャッチアップした“goo 2.0”への進化目指す
2005年12月20日 21時25分更新
エヌ・ティ・ティ・レゾナント(株)は20日、NTTグループが開催している展示会“NTTグループ コミュニケーション EXPO”の中で講演会を開催し、NTTレゾナントおよびNTTグループのポータルサイト“goo”の事業戦略に関する説明を行なった。
ポータル事業本部 メディア事業部 メディア事業部長の国枝学氏 | 消費行動モデル“AISCEAS”とこれに対応した“goo”のサービス強化ポイント |
ポータル事業本部 メディア事業部 メディア事業部長の国枝学氏は、今後の“goo”の展開について、“Web 2.0”(ユーザーによる情報整理/ユーザー体験の向上/ユーザー参加などの特徴を持つ次世代ウェブのあり方)にキャッチアップしたサービス展開を目指す“goo 2.0”を戦略として掲げ、静的サービスから動的サービスへの移行と、ニーズの多様化(ロングテール化)に対応できる「行動支援型メディアを目指す」と述べた。また、サービスの基本方針としては、現在の消費者(=生活インフラのひとつとしてインターネットを活用する消費者)の行動にマッチした最新の消費行動モデル“AISCEAS(アイシーズ)”(※1)をベースとしたサービスを展開していくとして、ここで重要となってくる次の要素、
- 検索機能
- 個人による情報発信
- 地域にフォーカスしたサービス/機能
- RSS/コミュニケーションツール
について今後強化を進めていくとした。同氏が取り上げた“goo”が取り組んでいる具体的な強化内容は次のとおり。
- ウェブ検索と専門検索の連携による検索機能の強化
- ペイドリスティング広告事業による収益面の強化
- ユーザー間の情報交換機能
- ブログサービスの提供
- 地図情報/電話番号情報を活用した地域情報の提供
- RSSリーダーの提供
※1 Attention(注意)/Interest(興味・関心)/Search(検索)/Comparison(比較)/Examination(検討)/Action(購買)/Share(情報共有)の頭文字を取った用語
“goo サジェストβ with ATOK”の画面 | “goo”の目指す検索機能の方向性 |
国枝氏はこの中で、“goo 2.0”の展開に向けた「gooの強み」は、NTTグループの技術力とパートナーシップにあると強調し、NTTグループの研究機関と協力した研究開発部門“gooラボ”による新規機能の提供(“BlogRanger”や画像/動画/音楽検索機能など)、(株)ジャストシステムとの協業で実現した日本語入力システム“ATOK”の機能を利用したウェブ検索サービス“goo サジェストβ with ATOK”を例に挙げた。さらに検索機能に関しては、gooの検索サービスを通じて検索されるページの95%が日本語ページを対象としていることから日本語での検索機能の強化を重要視しており、グループ内連携やジャストシステムなどとの提携を通じて、「日本人にとって最も使いやすい検索を目指す」と述べた。
また、ポータル全体の強化としては、エヌ・ティ・ティ・コミュニケーションズ(株)の“OCN”や(株)ぷららネットワークスの“ぷらら”といったグループ企業のISPなどとの連携によるポータルサービスの強化を例として挙げ、グループリソースの結集によるシェア拡大を図ると述べた。
講演会の後半には、ジャストシステム 取締役 経営企画室長の鍋田毅氏(写真左)が登壇し、10月27日に発表したNTTレゾナントとの提携による“goo サジェスト β with ATOK”の概要(写真右)を解説。同氏はこのサービスを「検索ボタンを押す前に候補を提案する新しい検索スタイルの提案」と説明した |