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ナナオ、液晶TV“EIZO FORIS.TV”に19インチワイドとデジタル放送対応26インチワイドの新製品を発表――デザイン・ディレクターの川崎和男氏、プラズマTVなどを痛烈に批判

2005年10月12日 21時38分更新

文● 編集部 小西利明

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26インチワイドのデジタル放送対応液晶TV『SC26XD1』。ディスプレー面の下にはスピーカーが内蔵されている 『EIZO FORIS.TV SC26XD1』。左からブルー、シルバー、ブラック
26インチワイドのデジタル放送対応液晶TV『SC26XD1』。ディスプレー面の下にはスピーカーが内蔵されている『EIZO FORIS.TV SC26XD1』。左からブルー、シルバー、ブラック

(株)ナナオは12日、液晶TVブランド“EIZO FORIS.TV”の新製品として、26インチワイド型の『EIZO FORIS.TV SC26XD1』と、19インチワイド型の『EIZO FORIS.TV SC19XA1』の2製品を発表した。同社直販サイト“EIZO Direct”での販売を中心に、同社の直営ショップや提携インテリアショップなどで展示・販売を行なう。発売予定日は11月8日。EIZO Directでは同日より先行予約受付を開始している。価格と主な仕様は以下のとおり。

EIZO FORIS.TV SC26XD1
19万9500円前後/11月8日発売
画面サイズ 26インチワイド/表示画素数 1366×768ドット/輝度 500cd/m2/視野角 水平170度・垂直170度/地上/BS/110度CSデジタルチューナー内蔵/主な入力端子 HDMI×1、D4×2、コンポーネント×1、Sビデオ×2、コンポジットビデオ×2、アナログRGB×1など/本体サイズ(W×D×H、スタンド含む)644×400×1096mm/重量 28.5kg
『EIZO FORIS.TV SC19XA1』。“Indication WHITE”と称する、白を基調にした5色のカラーバリエーションを揃える
『EIZO FORIS.TV SC19XA1』。“Indication WHITE”と称する、白を基調にした5色のカラーバリエーションを揃える
EIZO FORIS.TV SC19XA1
9万9750円前後/11月8日発売
画面サイズ 19インチワイド/表示画素数 1280×768ドット/輝度 450cd/m2/視野角 水平170度・垂直170度/アナログTVチューナー内蔵/主な入力端子 D2×2、Sビデオ×2、コンポジットビデオ×2など/本体サイズ(W×D×H、スタンド含む)464×320×948mm/重量 15.0kg

大手家電メーカー各社が30インチワイドを大きく超えるサイズの液晶TVやプラズマTVなどに主戦場を移すなかで、ナナオは23~32インチワイドの、中型液晶TVに注力した製品展開を行なっていた。特に2004年2月に発表した液晶TV製品の第1弾『EIZO FORIS.TV SC23XA1』は、背の高いスタンドに設置された液晶ディスプレー部の下に、同サイズのスピーカー部が配置されるという独特のデザインも話題となった。新たに発表された2製品は、SC23XA1のデザインコンセプト“シンプリーコンプリート”継承しつつ、人気の高いワイド型の液晶ディスプレー、デジタル放送対応、コンピューター向けディスプレーで培った高品質の映像表現などを盛り込んだ、中小型液晶TVとなっている。

既存の23インチと、新しい19・26インチワイドのコンセプトの違い。SC19XA1は個室、SC26XD1はリビングでの使用を想定している 斜め前方から見たSC26XD1の全体像。高いスタンドの上にスピーカー部とディスプレー部が備わる独特のデザインが魅力だ。スタンドの高さは3段階に調整可能
既存の23インチと、新しい19・26インチワイドのコンセプトの違い。SC19XA1は個室、SC26XD1はリビングでの使用を想定している斜め前方から見たSC26XD1の全体像。高いスタンドの上にスピーカー部とディスプレー部が備わる独特のデザインが魅力だ。スタンドの高さは3段階に調整可能

26インチワイド型のSC26XD1は、SCシリーズのスタイルに一回り大きなワイド液晶ディスプレーと、地上/BS/110度CS対応のデジタル放送チューナーを備える液晶TVである。同社独自の映像エンジンを搭載し、“コントラスト拡張機能”により、映像をリアルタイムで解析して黒や白のメリハリのある映像になるよう、バックライト輝度やゲイン、ガンマ値を制御する機能を備える。またスピーカー部にはダブルコーンを採用した口径10cmのフルレンジ・バスレフスピーカーを搭載。容量3.1リットルの大容量エンクロージャーと加えて、臨場感ある音響再生を実現するとしている。またHDMI入力端子や、i.LINK入出力端子、SD/MMC/メモリースティック兼用スロットなども搭載している。

SC26XD1のスピーカー部についてのスライド
SC26XD1のスピーカー部についてのスライド

デザインが奇抜なのは本体だけでなく、付属のリモコンも中央に円形の穴が開いた、非常に変わったデザインをしている。

SC26XD1の付属リモコン。中央の円の周囲には、チャンネルやボリュームなど使用頻度の多いボタンが並ぶ
SC26XD1の付属リモコン。中央の円の周囲には、チャンネルやボリュームなど使用頻度の多いボタンが並ぶ

19インチワイド型のSC19XA1はSC23XA1のコンセプトを継承しつつ、より身近な使用シーンを想定した液晶TVである。内蔵チューナーはアナログチューナーのみだが、FMラジオチューナーも搭載しており、FMラジオによる目覚まし機能なども備えている。

SC19XA1のアップ。白を基調に色をちりばめたような“Indication WHITE”が特徴
SC19XA1のアップ。白を基調に色をちりばめたような“Indication WHITE”が特徴

“Indication WHITE”と称される、独特のカラーリングも特徴だ。照明の加減によっては白一色に見えるが、白のキャビネット表面に細かく他の色をちりばめることで、独特の色合いを実現している。SC26XD1と同じ、ブルー、シルバー、ブラックのカラーリングのモデルもあり、全部で8色のカラーバリエーションが用意されている。

スピーカー部は、口径5cmフルレンジ・バスレフスピーカーと、容量1.3リットルのエンクロージャーを搭載。大口径のマグネットや吸音材などにより、優れた音響再生を実現している。スタンドは高さが4段階調整可能で、360度のスイーベル(回転)機能も備える。

前述のように、両製品は直販サイトEIZO Directでの販売のほか、同社の直営ショップ“EIZO Galleria”(EIZOガレリア)でも販売される。EIZOガレリアは、2004年10月に東京日比谷にEIZOガレリア東京が開設されていたが、13日にリニューアルオープンするほか、同日に仙台にもEIZOガレリア仙台がオープンする。また大阪と福岡にもそれぞれオープン予定で、直販限定の商品を実際に見て触れられる環境を拡大する。また全国のインテリアショップなど100店舗で展示も行なう予定だ。

デザインディレクターの川崎和男氏、大いに吼える
「ナナオはプラズマは採用しない」

日本を代表する工業デザイナー、川崎和男氏。医学博士。1995年よりナナオ製品のデザインに関わっている
日本を代表する工業デザイナー、川崎和男氏。医学博士。1995年よりナナオ製品のデザインに関わっている

製品発表会では、FORIS.TVのデザインディレクターを務める工業デザイナーの川崎和男氏によるプレゼンテーションも行なわれた。川崎氏は1995年からナナオと組んで、CRTや液晶ディスプレーのデザインを担当している。もっとも内容は単なるプレゼンテーションではなく、現在の大型TVの販売方式やプラズマTVへの厳しい批判など、川崎氏らしい痛烈な講演となった。

まず川崎氏は家電量販店の大型TV売り場の写真を並べて、無秩序に配置されゴテゴテとポップや張り紙が製品に貼られた展示を「ものの見事に汚い」「こんな汚い所でTVを買うということ自体がおかしい」と斬って捨てた。プラズマTVについては、CRTや液晶TVと比べて近赤外線(※1)の放出量が多い(キセノンガスのプラズマ放電に際して発生する)ことに「明らかにプラズマには危険性がある」と警鐘を鳴らした。特に視力の成長過程にある幼児がプラズマTVを近くで見ることは、「成長阻害が必ず起こる」「子供たちの目を痛める」と強く警告した。プラズマTVによる眼への影響については、来~再来年の医学界総会で発表したいと川崎氏は表明し、メーカーは大慌てになるだろうと述べた。近赤外線は液晶パネルでも放出されているが、川崎氏はナナオではそれの少ないパネルを厳選しているとした。

※1 波長700~3000nmの、可視光に非常に近い周波数の赤外線

川崎氏が示した液晶パネルとPDPの、色別の波長の強さを示すグラフ。700nmを超える部分にある赤のピークが問題の近赤外線
川崎氏が示した液晶パネルとPDPの、色別の波長の強さを示すグラフ。700nmを超える部分にある赤のピークが問題の近赤外線

強い近赤外線による眼への影響については、赤外線ランプの使用についての基準をACGIH(American Conference of Industrial Hygienists:米国産業衛生専門家会議)が定めているが、プラズマディスプレーパネル(PDP)の使用についての基準は、現時点ではないようだ。ただプラズマTVに使われているPDPには、リモコンの誤動作防止用に近赤外線をカットするフィルムが貼られているものもある。市販のプラズマTVからはどの程度の近赤外線が放出されていて、どのような視聴環境では子供の視力に悪影響を与える可能性があるのかについては、今後の研究が待たれるところだろう。

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