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首都圏新都市鉄道ら3社、“つくばエクスプレス”で列車内/駅構内公衆無線LANサービスを展開

2005年07月14日 22時38分更新

文● 編集部 内田泰仁

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首都圏新都市鉄道(株)とインテル(株)とエヌ・ティ・ティ・ブロードバンドプラットフォーム(株)(NTTBP)は14日、8月24日に開業予定の“つくばエクスプレス”の列車内および駅構内での公衆無線LANサービスの展開を共同で実施していくと発表した。首都圏新都市鉄道は、“つくばエクスプレス”の開業に合わせて9駅の構内で公衆無線LANサービスのインフラを整備するほか、3社共同で列車内での公衆無線LANサービスのトライアル提供を展開する。

この日行なわれた記者発表会で握手を交わす3社からの出席者。左から、NTTBP 代表取締役社長の小林忠男氏、インテル 代表取締役共同社長の吉田和正氏、首都圏新都市鉄道 代表取締役社長の高橋伸和氏

“つくばエクスプレス”列車内での公衆無線LANサービスのトライアルでは、首都圏新都市鉄道が駅舎および車輌の提供と広告媒体による告知、NTTBPが列車内での無線LANおよびインターネット接続向けに特別に構築したネットワーク設備を駅舎および車輌内への設置、インテルが接続検証をはじめとする技術協力をそれぞれ行なう。

列車内公衆無線LANサービスのシステム構造

この日発表された基本的なシステム構成は以下のとおり。

  • 駅舎に狭指向性のハイゲインアンテナを設置して駅舎-車輌間を無線LAN(IEEE 802.11b/gを使用)で接続
  • 車輌内に複数のアクセスポイント(クライアント端末接続用、IEEE 802.11bを使用。アクセスポイント間の中継接続にはIEEE 802.11aを使用)を設置して無線LANエリアを構築し、モバイルルーターを介して上記の駅舎-車輌間ネットワークと接続
  • モバイルIPおよびシームレスハンドオーバーといった技術の利用により、“つくばエクスプレス”の最高速度である時速130kmでの移動時にも無線LAN接続が可能
  • 駅舎-インターネット間の接続には首都圏新都市鉄道が持つ光ファイバー網を利用

アクセス可能エリアの展開方法。駅間の狭い区間では、駅舎の両端にアンテナを設置すれば十分にカバー可能。駅間が広い場合は、途中にアクセスポイントを設置する駅舎の端に設置された列車接続用アクセスポイントとアンテナ

現段階では、3社による技術評価が進められている段階だといい、技術面での検証と確認が取れ次第、“つくばエクスプレス”沿線の一部区間および一部車輌でのトライアルを実施する計画だという。3社は今後、2005年度内に“つくばエクスプレス”沿線全線および秋葉原駅-つくば駅間を運行する全編成車輌でのトライアル提供を目指していくとしている。なお、この日の発表時点では、トライアルのサービス内容、提供開始日、提供区間、トライアル後の商用サービスに関する詳細は明らかにされていない。

“つくばエクスプレス”は、秋葉原駅-守谷駅間が直流区間、守谷駅-つくば駅間が交流区間となっており、首都圏新都市鉄道は、直流車両の1000形(14編成)と交/直流両用車両の2000形(16編成)と2種類の車輌を保有している。この日行なわれた記者説明会で同社代表取締役社長の高橋伸和氏(高は“はしごだか”)は、当初は2000形を先行して整備を進めていく方針だとしている。

駅構内公衆無線LANサービスのシステム構造

一方、駅構内の公衆無線LANサービスについては、8月24日の開業に合わせて、秋葉原/新御徒町/浅草/南千住/北千住/青井/六町/柏の葉キャンパス/つくばの9駅でサービスの提供を開始する予定。今後、2005年秋ごろを目標に、全駅での提供を予定しているという。8月24日にサービス提供開始を予定している事業者は、東日本電信電話(株)(NTT東日本、提供サービスは“フレッツスポット”“M フレッツメイト フレッツ・スポット併用タイプ”)、(株)エヌ・ティ・ティ・ドコモ(提供サービスは“Mzone”)の2社。

インテルの代表取締役共同社長、吉田和正氏“Digital City”により実現する社会

記者説明会では、前述の高橋氏のほか、インテルの代表取締役共同社長の吉田和正氏、NTTBPの代表取締役社長の小林忠男氏が登壇し、“つくばエクスプレス”関連の公衆無線LANサービス展開に向けた取り組みなどについて説明した。インテルの吉田氏は、つくば市にオフィスを持つ(つくば本社)同社としては“つくばエクスプレス”は「待ちに待った開業」だといい、新たに開業する路線で列車内公衆無線LANサービスに向けたトライアルを実施できることを「大きな意味を持つ」ものだと位置付けた。インテルでは、列車内公衆無線LANを、ITにより家庭/市民生活の向上や経済の活性化、安全性/セキュリティーの向上を促進していく“Digital City”構想の実現に向けた重要な取り組みとしており、今回のサービスへの協力を通じて、同路線周辺地域の発展に貢献していきたいとしている。

首都圏新都市鉄道の代表取締役社長、高橋伸和氏。ITを中心とした商業地区である秋葉原と世界的な研究学園都市であるつくばを結ぶ“つくばエクスプレス”を“ITエクスプレス”としてアピールしていきたいと述べたNTTBPの代表取締役社長、小林忠男氏は、この日の説明で実際のシステムの仕組みなどについて解説。“点のサービス”である無線LANスポットから、駅~列車内のシームレスなエリア展開を行なう“線のサービス”へと展開を拡大するとした

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