マクロメディア(株)は4日、同社が無償配布しているマルチメディアプレーヤー『Flash Player』をクライアントとして利用できる、企業・学校などでのウェブコミュニケーション向けソリューション“Macromedia Breeze(マクロメディア ブリーズ)”をバージョンアップし、『Macromedia Breeze 5』を開発したと発表した。現在日本語化(ローカライズ)作業中で8月頃に日本語版が出荷開始されるという。価格イメージとしては、マクロメディアの運営するサーバーを使ったホスティング利用の場合、年額で60~70万円程度以上、サーバーを自社内に導入する一括購入の場合では300万~400万円以上となる。
![]() |
![]() | |
---|---|---|
Macromedia Breeze 5のシステム | Macromedia Breeze 5の構造 |
必要に応じてモジュールを追加可能
Macromedia Breezeは、Breeze Communication Server(ブリーズ コミュニケーション サーバー)をプラットフォームとし、
- Meeting(ミーティング)
- インターネット経由での画面を共有しての対面指導/ホワイトボードやウェブ会議
- Presenter(プレゼンター)
- ナレーション付き自立学習(eラーニング)やプレゼンテーションの実施
- Training(トレーニング)
- リアルタイムおよびオンデマンドの遠隔教育
- Events(イベント)
- ウェブサイト経由のイベント/プレゼンテーションの予告通知やユーザー登録/管理/トラッキング
という4つのアプリケーションモジュールを必要に応じて選択することで、コミュニケーション/教育/プレゼンテーションなどに利用するもの。クライアント側は、インターネットへの接続環境とウェブブラウザー、およびFlash Playerがあれば利用可能。また、プレゼンターのプレゼンテーションファイルは、『Microsoft PowerPoint 2003』にプラグインを追加して、PowerPoint 2003上で音声やビデオなどを統合し、最終的にSWFファイル(Macromedia Flash形式)に出力できるという。
![]() |
![]() | |
---|---|---|
Meetingの画面。なお、画面はいずれも英語版のもの | Presenterの画面。右のタブメニューでは、プレゼンテーションファイルの各ページをサムネール表示できる |
Macromedia Breeze 5では、前バージョン(4.1)の利用者の声を反映して各モジュールのユーザーインターフェースを改善し、使い勝手を向上したほか、利用開始時のログオン画面に企業/団体のロゴやカラーリングを配したカスタマイズが可能になった。機能面では、ユーザーの利用状況や学習成果の確認(クイズの実施/聖誤答率など)をグラフ表示可能になり、クイズの設問設定も複数選択や穴埋め、紐付け(関連する選択肢同士をドラッグ&ドロップで結ぶ)などの新形式が追加された。また、自立学習を促すために、例えば「A、Bの学習用プレゼンテーションファイルを閲覧したユーザーにはCのクイズを実施。正解率が○%以上ならD、Eの学習へ、そうでなければ不正解だった項目に戻って再度学習」といった複合的なカリキュラム(学習進行)管理や条件分岐による“ラピッドトレーニング(短期間での習熟支援)”が可能になった。なお、これらの学習データには、AICC(eラーニングの業界標準規格)互換の他社製教育プログラムも流用・管理可能。
![]() |
![]() | |
---|---|---|
Meeting機能を使って、Trainingで作成・実施しているクイズ(学習内容の把握を確認する)を行なっているところ | クイズの正誤答の内容をグラフ形式で表示して、習熟度を確認したり、理解が進まないポイントを把握できる |
Macromedia Breezeは、国内の大学や企業などに導入実績があり、同社では5についても中~大規模なビジネスのeラーニング部門/マーケティング部門、教育機関や行政機関などに採用を促したいとしている。
![]() |
---|
クイズの設問形式を選択するダイアログボックス |
