●Adobe Photoshop CS2
![]() |
---|
『Adobe Photoshop CS2』のパッケージ |
アドビの代名詞的製品である“Adobe Photoshopシリーズ”のフラッグシップ、Adobe Photoshop CSも今回メジャーアップグレードとなった。最新のAdobe Photoshop CS2にはデザインワークの新機能として、遠近感のある(パースの付いた)画像に対して自然な画像編集を行なえる“Vanishing Point(バニッシングポイント)”、画像の品質を保ったまま、拡大/縮小/変形ができる“スマートオブジェクト”、カンバス上で直接ライブ変形ができる“画像のワープ”などの機能が加わった。
![]() |
![]() | |
---|---|---|
Vanishing Pointで遠近感のある画像も違和感なく編集できる |
また、フォトグラファー向けの新機能としては、複数のCamera Rawファイルの一括処理のほか、カラーノイズを目立たなくする修正機能“ノイズを低減”、32bit HDR(ハイダイナミックレンジ)対応による超多階調編集機能“HDRに統合”、一般的なブレ写真を補正する“スマートシャープ”などが新たに用意されている。
そのほか、すでに個人向けのPhotoshop製品に搭載されていた“スポット修復ブラシ”、“赤目修正ツール”、“アニメーション”なども高機能化して追加されている。
●Adobe Illustrator CS2
![]() |
---|
『Adobe Illustrator CS2』のパッケージ |
Illustrator CS2はベクターグラフィックスという従来の枠を超えたデザイン機能の強化が中心となっている。“ライブトレース”はラスター画像を取り込んでワンクリックで手描き風のベクター・アートワークに変換する機能。“ライブペイント”はベクターデータに変換したアートワークに対して、直感的に色付けできる。これらを連携すれば、既存の写真や素材から、オリジナリティのあるアートワークを作り出すことができる。
![]() |
![]() | |
---|---|---|
ライブトレースでカラー画像をIllustrator CS2に取り込み、ベクター・アートワークとして編集することができる |
このほか、Photosop CS2のフィルターギャラリー(画像加工のライブラリー群)を直接呼び出し、ベクター・アートワークやラスター画像に、“フレスコ”や“ぼかし”などのさまざまな効果やフィルターを適用できる。また、タイポグラフィ機能では、強調する効果としてよく使われる“下線”と“打ち消し線”の機能を追加し、表現力を高めているという。
携帯電話などのモバイルデバイス向けのグラフィックス機能も強化された。最新のSVG(Scalable Vector Graphics) 1.1形式をサポートし、テキストやアートワーク、ブレンドによって描画した3DオブジェクトなどをMacromedia Flash(SWF)形式のアニメーションファイルに書き出す機能が追加された。
●Adobe InDesign CS2、Adobe InCopy CS2
![]() |
![]() | |
---|---|---|
『Adobe InDesign CS2』のパッケージ | 『Adobe InCopy CS2』のパッケージ |
パブリッシング(出版・印刷)市場において急速にシェアを拡大しているInDesign CS2は、従来製品から大きな変更は加えられていないが、プロフェッショナルライター向けのライティングツールとして、今回国内初リリースとなるInCopy CS2と連携し、複数ユーザでの共同ページ編集を実現するなど、パブリッシングプラットフォームソリューションとしての新たな編集ワークフローを実現している。
![]() |
---|
Adobe Bridgeとの連携で素材を管理することで、InDesign CS2での作業が効率化される |
新機能としては、作成したオブジェクトを“フォーマット(テンプレート)”として登録し、ほかのオブジェクトに適用できる“オブジェクトスタイル”機能や、Adobe Bridgeと連携して素材の管理/再利用/共有などにかかる時間を大幅に短縮できる“InDesginスニペット”などが挙げられる。
●Adobe GoLive CS2
![]() |
---|
『Adobe GoLive CS2』のパッケージ |
数あるウェブデザインツールの中でも、直感的なビジュアルオーサリング環境を提供していると言えるのがGoLive CS2だ。画像やテキスト素材を直線的に配置する目安となる“レイアウトグリッド”がCSS(Cascading Style Sheet)ベースとなり、より扱いやすいものになった。
![]() |
---|
GoLive CS2ではモバイルコンテンツのオーサリングが強化された |
また、ノルウェーOpera Software社のレンダリングエンジンによるSSR(Small Screen Rendering)サポート、(株)アクセス(ACCESS)の携帯電話向けサイトプレビュー機能“NetFront Mobile Content Viewer”の搭載、さらにCSS/XHTML/SMIL/SVG-T/MPEG-4/3GPPといった携帯電話で採用されるページ記述形式をサポートし、iモードサイト向けの“PDFタグ”の埋め込みにも対応するなど、オープンスタンダードに準拠したモバイルコンテンツ制作機能を提供している。
