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LaVie G タイプJ

LaVie G タイプJ

2005年06月06日 00時00分更新

文● 宇野 貴教

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機動力に優れたモバイル性能を搭載

 前述したとおり内部スペックは大きく進化を遂げているが、省電力設計に磨きがかかったことにより標準バッテリでの駆動時間は約5.4時間が確保されている。セレクションメニューから“セカンドバッテリパック”を選択すれば、合計約10.6時間のロングランバッテリが可能になる。“セカンドバッテリパック”は、本体底面全体にかぶせるように装着するため、厚みが多少増えるだけで済むのも嬉しいポイントである。冒頭で述べたように鞄に入れても小脇に抱えてもまったく負担のかからない軽量コンパクトなボディのため、サイズもバッテリも隙のないモバイル性能を備えているといえるだろう。モバイルに欠かせない無線LAN機能は、“Super AG”対応のIEEE802.11a/b/gのトリプルワイヤレスLANをセレクションメニューからチョイスすることで、あらゆる無線通信方式に対応可能だ。

 また、本機のデザインも含めてモバイル性能を検討すると、薄いボディと角の丸みが取れた滑らかなデザインが功を奏し、机から持ち上げるとき、手に抱えたとき、鞄から出し入れするときのいずれもスムーズかつ心地よく作業が行なえる点は大きなプラス要素と評価できる。もちろん、標準約5.4時間のバッテリ駆動時間もモバイルノートとして高得点のタフネスさだ。底面に装着するモバイルに邪魔にならないユニークかつデザイン的にも優れた“セカンドバッテリパック”も、モバイルを重要視する人にはポイントが高いといえる。

モバイルシーンを支援する多数のソフトウェア

柔らかで落ちついたグラフィックの「パワーモードチェンジャー」。右上の赤いボタンを押すとCPUが一時的にフルパワー状態になる
 モバイルノートの特製をバックアップするソフトウェア群も多数用意されている。バッテリ管理ツールは、シーンに合わせてCPUパワーを調整する「パワーモードチェンジャー」がタスクトレイ上に常駐する。駆動状態がACアダプタかバッテリかでCPUスピードやHDDのスピンダウンタイム、ディスプレイの輝度などをカスタマイズできるのはもちろん、一時的にCPUフルパワーにするためのブーストボタンなどを装備する。バッテリ充電中のメーター表示もグラフィカルで見ていて楽しい作りだ。



ネットワーク管理ツール「Mobile Optimizer」。複数のネットワーク設定をアイコンをクリックすることで切り換えて使用できる無線LANの電波検出、ネットワーク設定を行なう「ワイヤレスクライアントマネージャ」

 モバイル時に便利なユーティリティとして、自宅やオフィス、ホットスポットなど環境に応じてネットワークの設定を切り換える「Mobile Optimizer」が用意される。最大20件までのLAN/ダイヤルアップのネットワーク設定の他に、InternetExplorerやOutlookExpressの接続設定の保存、切り換えが可能である。ネットワーク設定は現在使用中のものをボタン一発で取り込めるので、登録は非常に容易だ。これらのツールを活用することにより、モバイルノートとしての使い勝手は大幅にアップするだろう。

セレクションメニューの標準ソフトウェアパックに付属する「SmartHobby」。マルチメディアファイルの取り込みや管理、CD/DVDの作成が行なえるこちらもセレクションメニューの標準ソフトウェアパックに付属する「スタイルセレクタ」。Windowsに登録した壁紙やスクリーンセーバーなどを、画面を確認しながらワンタッチで切り換えられる

 そのほかにも、セレクションメニューで標準ソフトウェアパックを選択すれば、ひとつのインターフェースで各種マルチメディアファイルを再生できる「MediaGarage」、写真やビデオ、音楽の取り込み・管理ツール「SmartHobby」といったソフトウェアが付属する。1台目のPCとして購入するのならば、この項目をチョイスすると何かと便利である。


 総合的に評価すると、モバイルに関しては不安はなく、ワープロや表計算といったアプリケーションがメインならば、メインマシンとしても使えるという印象だ。家庭向けパソコンだとAV関連機能や光学ドライブがないことはネックになるが、その点はセレクションメニューからDVDマルチプラスドライブをチョイスすることでカバーできるだろう。

 また、最小構成時はメモリ搭載容量が256MBとなっているので、快適なWindowsやアプリケーションのためにも、セレクションメニューで、メモリを512MB以上へ増設をお勧めしたい。512MB以上であれば動画のエンコードといった非常に高いCPUパワーがものを言う作業でない限りスピードに不満は感じられず、非常に軽快になるはずだ。

 NEC Directの価格は、セレクション項目を必要最小限に絞ったものが16万4850円、メモリを512MBへ拡張したものが17万5350円、これにトリプルワイヤレスLANを追加したものが18万600円となる(価格はすべて2月25日現在)。手頃な価格帯に収まっているのも本機の魅力のひとつと言える。ありとあらゆる場所でパソコンを使うための軽快なフットワークを求める人にオススメしたい1台である。

LaVie G タイプJの主なスペック
製品名 LaVie G タイプJ
CPU 超低電圧版Pentium M 733J(1.1GHz)
チップセット Intel 915GM Express
メモリ(最大) 256MB(オンボード)+なし/256/512/1024MB(セレクションメニュー)
グラフィックスチップ チップセット内蔵
液晶モニタ 12.1インチ低温ポリシリコンTFT液晶ディスプレイ(1024×768ドット)
HDD 40/60/80GB(セレクションメニュー)
光ドライブ(外付け) なし/CD-R/RW&DVD-ROMコンボドライブ/DVDマルチプラスドライブ(セレクションメニュー)
スロット PCカードスロット(TypeII×1)、CFカードスロット×1
通信 Ethernet(10BASE-T/100BASE-TX/1000BASE-T)、V.90準拠56kbpsモデム、IEEE 802.11a/b/g準拠無線LAN(セレクションメニュー)
インターフェイス USB 2.0×3、IEEE 1394(4ピン)×1、アナログRGB、オーディオ入出力、NEC専用電源I/F×1(光ディスクドライブ給電用)
サイズ 幅272×奥行き237.5×高さ27.2(最薄部25.2)mm
重量 約1.38kg
OS Windows XP Home Edition SP2/Windows XP Professional SP2(セレクションメニュー)

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