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セイコーエプソン、“オフィリオ”ブランドの3LCD方式モバイルプロジェクター3機種を発表――電源オフ後の放熱待ち時間を不要にする“ワンタッチオフ機能”を搭載

2005年05月16日 21時11分更新

文● 編集部 小西利明

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エプソン独自のE-TORLランプとワンタッチオフ機能を搭載した低価格プロジェクター『EMP-S3』
エプソン独自のE-TORLランプとワンタッチオフ機能を搭載した低価格プロジェクター『EMP-S3』

セイコーエプソン(株)は16日、ビジネスユース向け製品“オフィリオ”ブランドの、3LCD方式のフロントプロジェクション式液晶プロジェクター『EMP-S3』『EMP-760』『EMP-765』の3製品を発表した。

EMP-S3
オープンプライス/予想実売価格 10万円弱/5月下旬発売予定
0.5インチ高温ポリシリコンTFT液晶パネル×3搭載/RGB信号対応解像度 SVGA(800×600ドット)/輝度 1600ルーメン/コントラスト 500:1/リモコン付属
EMP-760
37万8000円/6月上旬発売予定
0.7インチ高温ポリシリコンTFT液晶パネル×3搭載/RGB信号対応解像度 XGA(1024×768ドット)/輝度 2500ルーメン/コントラスト 400:1/リモコン付属
EMP-765
42万8000円/6月上旬発売予定
0.7インチ高温ポリシリコンTFT液晶パネル×3搭載/RGB信号対応解像度 XGA(1024×768ドット)/輝度 2500ルーメン/コントラスト 400:1/IEEE 802.11b、g 無線LAN機能搭載/PCレス機能搭載/リモコン付属
無線LAN経由でパソコンの画面を転送表示したり、単体でプレゼンテーションデータを表示するなど機能を満載したハイエンドモデル『EMP-765』 EMP-765から無線LANなどの機能を省き、プロジェクターとしての基本機能に絞った『EMP-760』
無線LAN経由でパソコンの画面を転送表示したり、単体でプレゼンテーションデータを表示するなど機能を満載したハイエンドモデル『EMP-765』EMP-765から無線LANなどの機能を省き、プロジェクターとしての基本機能に絞った『EMP-760』
セイコーエプソン 映像機器事業部長の内田健治氏
セイコーエプソン 映像機器事業部長の内田健治氏

新製品の発表に先立ち、同社映像機器事業部長の内田健治氏は同社のプロジェクタービジネスについて述べた。内田氏はプロジェクター全体の市場規模が拡大する中で、同社のプロジェクターがフロントプロジェクション式プロジェクターの世界シェアで1位を獲得している点や、同社のプロジェクターで採用されている、RGBの3原色それぞれに対応する液晶パネル3枚を使って映像を投影する“3LCD”方式が、米テキサス・インスツルメンツ社の“DLP”方式よりも高い市場シェアを確保していることなどを挙げ、3LCD方式が市場で高く支持されている点を強調した。



2004年のワールドワイドでのフロントプロジェクション式プロジェクターの市場シェア。エプソンが1位を獲得している 別のプレゼンテーションで示された同社製プロジェクターの系譜。国内プロジェクター市場では、10年連続で同社がシェア1位を獲得しているという
2004年のワールドワイドでのフロントプロジェクション式プロジェクターの市場シェア。エプソンが1位を獲得している別のプレゼンテーションで示された同社製プロジェクターの系譜。国内プロジェクター市場では、10年連続で同社がシェア1位を獲得しているという

今回の3製品共通の特徴として、“ワンタッチオフ”機能が挙げられる。通常のフロントプロジェクション式プロジェクターでは、光源ランプなどから発生する熱を十分に放出するために、電源オフ後に一定時間の冷却時間が必要で、使用後の撤去に時間がかかる要因となっていた。そこで同社では、高効率化によって電力消費を下げた光源ランプ“E-TORL”(イートール:Epson-Twin Optimize Reflection Lamp)、動作時の冷却効率を高める筐体設計、電源オフ後の温度上昇を最小限に止める設計などを導入することで、電源オフ後ただちにしまっても支障のないプロジェクターを実現した。今回の3製品はいずれも小型軽量で持ち運びに適した“モバイルプロジェクター”と銘打たれており、ワンタッチオフ機能はモビリティーの向上に寄与するものと言える。

今回の新製品で導入された“ワンタッチオフ”機能を実現する3要素。ランプの高効率化と放熱設計の改良が主となる 高輝度化と小型化、低消費電力を実現した光源ランプ“E-TORL”の仕組み。リフレクターの形状を変え、追加のリフレクターを設けることで、洩れていた光も利用可能にした
今回の新製品で導入された“ワンタッチオフ”機能を実現する3要素。ランプの高効率化と放熱設計の改良が主となる高輝度化と小型化、低消費電力を実現した光源ランプ“E-TORL”の仕組み。リフレクターの形状を変え、追加のリフレクターを設けることで、洩れていた光も利用可能にした

EMP-S3は低価格のローエンドプロジェクターに位置する製品だ。投影用の液晶パネルは、解像度800×600ドットのパネルを3枚使用する。本体サイズは幅327×高さ86×奥行き246mm、本体重量は2.5kgと軽量ながら、輝度は1600ルーメン、コントラストは500対1と高輝度/高コントラストを実現している。搭載するレンズには、投射距離1.8mで60インチ相当の大画面を実現する短焦点レンズを採用している。スクリーンに対して正面以外から投影する場合に、投射画面の位置を簡単なボタン操作で調整する“デジタルピクチャシフト”機能も備える。また映像の種類に合わせた画質調整モードに、写真画像に適した“フォトモード”を搭載。画像内の明暗を判別して、ガンマ値を自動調整することにより、メリハリが効いてディテールの強調された見栄えのよい画像を投影できる。

フォトモードの解説とイメージ画像。プレゼンテーション用のモードより写真の表現に適する
フォトモードの解説とイメージ画像。プレゼンテーション用のモードより写真の表現に適する

映像入力としては、パソコン用のアナログRGB(ミニD-Sub 15ピン)、Sビデオ、コンポジットビデオが用意される。またパソコンからの制御用のUSB端子(Bタイプ)と、モニター出力用のアナログRGB端子も備える。音声出力用にモノラルスピーカーも内蔵する。価格はオープンプライスで、予想実売価格は10万円弱。また製品の発売を記念して、EMP-S3に50インチ相当の携帯型スクリーンをセットにした『EMP-S3SP』も、3000セット限定で発売される。こちらも価格はオープンプライスだが、予想実売価格はEMP-S3単体と同等とされている。

EMP-S3の天面と背面。ボタン類はシンプルにまとめられている
EMP-S3の天面と背面。ボタン類はシンプルにまとめられている

パソコン連携にパソコンレスなど、
多彩な機能を備えるハイエンドモデル『EMP-765』

一方のEMP-765は、非常に多機能なビジネス用プロジェクターとなっている。基本的なハードウェア仕様としては、投影用の液晶パネルが解像度1024×768ドット。輝度は2500ルーメンで、コントラストは400対1となっている。本体重量は約1.8kgと非常に軽く作られている。本体サイズは幅276×高さ70×奥行き193mmと、S3以上にコンパクトだ。プロジェクターの電源を入れると本体の傾きを自動検知して、わずか1秒で投影時の台形歪みが発生しないように自動補正する“自動台形歪み補正”機能も搭載している。

EMP-765最大の特徴は、“EasyMP”機能と呼ばれるプレゼンテーション支援の機能群にある。まず“ワイヤレスプレゼンテーション”機能は、本体前面のPCカードスロット(Type II)に装着した付属の無線LANカード(IEEE 802.11b/g対応、WEP/WPA対応)を経由して、パソコンの画面を無線でプロジェクターに転送して投影する機能である。4台までのパソコンを切り替えて無線接続し、投影することも可能だ。パソコン側には付属の『EMP NS Connection Ver1.40』(Windows XP/2000 Professional/Me/98/98 SE、MacOS X 10.2.4以降対応)をインストールする必要がある。

また“PCレスプレゼン”機能では、PCカードスロットに装着できるメモリーカードやUSBメモリーデバイス内に保存したプレゼンテーションデータを読み込み、パソコンを使わずEMP-765だけでプレゼンテーションを行なえる。使用可能なプレゼンテーションデータはPowerPoint 2000/2002/2003で作成した形式で、あらかじめ本体付属の変換ソフト『EMP SlideMaker2』(Windows XP/2000 Professional/Me/98/98 SE対応)を使い、パソコン側で変換しておく必要がある。またデジタルカメラで撮影した写真データを本体のみで表示したり、パソコン内のMPEG-2ファイルをUSB経由でEMP-765側に転送し、EMP-765内蔵のMPEG-2ハードウェアデコーダーを使って再生させる機能も備える。このほかにも、ネットワーク経由でプロジェクターの制御や監視を行なうソフト『EMP Monitor』(Windows XP/2000 Professional/Me/98 SE対応)も付属している。

EMP-765と付属リモコン。本体前面のPCカードスロットに、付属の無線LANカードを装着している 背面のUSBポート(1.1対応)にメモリーデバイスを装着し、メモリー内の画像やプレゼンテーションデータを読み込んで再生する機能も備える
EMP-765と付属リモコン。本体前面のPCカードスロットに、付属の無線LANカードを装着している背面のUSBポート(1.1対応)にメモリーデバイスを装着し、メモリー内の画像やプレゼンテーションデータを読み込んで再生する機能も備える

映像入力としては、パソコン用のアナログRGB(ミニD-Sub 15ピン)、Sビデオ、コンポジットビデオが用意される。またメモリーデバイス接続用のUSBポート(1.1対応、Aタイプ)と、パソコンからの制御用のUSB端子(Bタイプ)、モニター出力用のアナログRGB端子も備える。音声出力用モノラルスピーカーも内蔵している。標準価格は42万8000円。

EMP-760は映像投影関連機能はEMP-765そのままに、EasyMPに関する機能やインターフェースを省いた廉価版である。本体サイズは同等で、重量は約1.7kg。標準価格は37万8000円。

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