このページの本文へ

前へ 1 2 3 4 次へ

ベンチマークテストで確認――DDR2

ベンチマークテストで確認――DDR2

2005年02月14日 00時00分更新

文● 鈴木 雅暢

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

ベンチマークテスト
わずかな差は見られるが……

 今回は、DDRとDDR2両方のスロットをもつGIGABYTEの915Pマザー「GA-8GPNXP Duo」を用意した。これを使って、DDR2-533とDDR400、およびDDR2-400との性能差を見てみたい。また、925Xと915P/Gとの差がどのくらいあるのかということを見るため、925XマザーとしてIntelの「D925XCV」、ASUSTeKの「P5AD2 Deluxe」を用意した。参考までにIntelの915Gマザー「D915GUX」の結果も掲載している。メモリのレイテンシはDDR2-533が4-4-4-12、DDR400は3-3-3-8。DDR2-400は、DDR2-533のクロックを落として使っており、レイテンシは3-3-3-9。

 テストプログラムには、Sandra 2004 SP2、Science Mark 2.0β、PCMark04、SYSmark2002、3DMark03の5つを利用した。Sandra 2004とScience Mark 2.0β、PCMark04(MEMORY)はメモリバスの性能を、PCMark04(SYSTEM)とSYSmark2002、3DMark03はアプリケーションレベルでの性能がどれほどのものかを見るためである。

 メモリ帯域を計測するテストだが、ノースブリッジからメモリまでの速度を計測してくれるような都合のいいソフトはない。実はこれらは結局CPUとメモリの間の転送性能を測るプログラムでしかないため、DDR2-533だろうとDDR400だろうと大きな差はでないのは当たり前。FSBよりもメモリバスの帯域に余裕があれば他のデバイスからの割り込みの影響を受けないですむので、そのぶんの差は確実に現れており、DDR2-533はDDR2-400やDDR400に比べると確実に高速だ。DDR2-400とDDR400の比較は微妙で、どっちが高速だともいえないような結果になっている。ScienceMark2.0βでは直接レイテンシが計測できるが、Sandraの帯域テストでもレイテンシは反映される。どちらにしても両者の間にはっきりとした差はない。アプリケーションレベルとなるとまったく差は表面化してこない。

 一方、925Xと915P/Gの比較では、わずかではあるが、明らかに925Xのほうが高いパフォーマンスを示している。こちらはアプリケーションレベルでも(少しだが)効果が見られるようである。

●Sandra2004 SP2(メモリ帯域幅)

●Sandra2004 SP2(メモリ帯域幅)
DDR2-400とDDR400の差はほとんどない。DDR2-533はわずかにアドバンテージが見られる。925Xの最適化技術の効果も見られる。

●ScienceMark2.0β(Bandwidth)

●ScienceMark2.0β(Bandwidth)
メモリ帯域を計測するベンチマーク。細かい違いはあるが、だいたいSandra2004と同じような傾向だ。

●ScienceMark2.0β(Latency)

●ScienceMark2.0β(Latency)
メモリのレイテンシを計測するテスト。DDR2とDDRの差はない。データ量が増えるほど925X搭載の2枚の成績が良くなっている。

●SYSmark2002

●SYSmark2002
GA-8GPNXP Duoを使った3通りはまったく差がつかなかった。ここでも925Xチップセットを搭載した2枚の成績が良くなっている。

●PCMark04

●PCMark04
MEMORYのスコアはSandraやScienceMarkと同じような傾向。しかし、総合性能を示すSYSTEMへの影響はごくわずか。

●3DMark03

●3DMark03
CPUにジオメトリ演算をさせるCPU Scoreでは925Xの優秀さが現れた。ゲームシーンのスコアでもわずかながら925Xの成績がいい。

●共通テスト環境

CPU
Pentium 4 560
マザーボード
ASUSTeK Extreme AX600XT/TD(RADEON X600XT)
OS
Windows XP Professional(SP1/SYSmarkのみ英語版)
そのほか
Direct X9.0b

 正直、現段階でDDR2を導入するメリットはあまりに薄い。FSBが1066MHz化すれば、メモリバスとのミスマッチは解消されるが、当面FSB1066をサポートするのは、秋に登場するExtremeEdition、およびその後継となるPentium 4 720に限られる。一般ユーザーに関係してくるのは新チップセットが登場する頃かもしれない。

前へ 1 2 3 4 次へ

カテゴリートップへ

注目ニュース

ASCII倶楽部

ピックアップ

ASCII.jpメール アキバマガジン

ASCII.jp RSS2.0 配信中