ベンチマークテスト
わずかな差は見られるが……
今回は、DDRとDDR2両方のスロットをもつGIGABYTEの915Pマザー「GA-8GPNXP Duo」を用意した。これを使って、DDR2-533とDDR400、およびDDR2-400との性能差を見てみたい。また、925Xと915P/Gとの差がどのくらいあるのかということを見るため、925XマザーとしてIntelの「D925XCV」、ASUSTeKの「P5AD2 Deluxe」を用意した。参考までにIntelの915Gマザー「D915GUX」の結果も掲載している。メモリのレイテンシはDDR2-533が4-4-4-12、DDR400は3-3-3-8。DDR2-400は、DDR2-533のクロックを落として使っており、レイテンシは3-3-3-9。
テストプログラムには、Sandra 2004 SP2、Science Mark 2.0β、PCMark04、SYSmark2002、3DMark03の5つを利用した。Sandra 2004とScience Mark 2.0β、PCMark04(MEMORY)はメモリバスの性能を、PCMark04(SYSTEM)とSYSmark2002、3DMark03はアプリケーションレベルでの性能がどれほどのものかを見るためである。
メモリ帯域を計測するテストだが、ノースブリッジからメモリまでの速度を計測してくれるような都合のいいソフトはない。実はこれらは結局CPUとメモリの間の転送性能を測るプログラムでしかないため、DDR2-533だろうとDDR400だろうと大きな差はでないのは当たり前。FSBよりもメモリバスの帯域に余裕があれば他のデバイスからの割り込みの影響を受けないですむので、そのぶんの差は確実に現れており、DDR2-533はDDR2-400やDDR400に比べると確実に高速だ。DDR2-400とDDR400の比較は微妙で、どっちが高速だともいえないような結果になっている。ScienceMark2.0βでは直接レイテンシが計測できるが、Sandraの帯域テストでもレイテンシは反映される。どちらにしても両者の間にはっきりとした差はない。アプリケーションレベルとなるとまったく差は表面化してこない。
一方、925Xと915P/Gの比較では、わずかではあるが、明らかに925Xのほうが高いパフォーマンスを示している。こちらはアプリケーションレベルでも(少しだが)効果が見られるようである。
●共通テスト環境
- CPU
- Pentium 4 560
- マザーボード
- ASUSTeK Extreme AX600XT/TD(RADEON X600XT)
- OS
- Windows XP Professional(SP1/SYSmarkのみ英語版)
- そのほか
- Direct X9.0b
正直、現段階でDDR2を導入するメリットはあまりに薄い。FSBが1066MHz化すれば、メモリバスとのミスマッチは解消されるが、当面FSB1066をサポートするのは、秋に登場するExtremeEdition、およびその後継となるPentium 4 720に限られる。一般ユーザーに関係してくるのは新チップセットが登場する頃かもしれない。