このページの本文へ

楽天、日本プロ野球組織へ加盟申請書提出――4年で黒字化を目指す

2004年09月24日 21時25分更新

文● 編集部 小板謙次

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

真剣に考え出したのはここ半年

楽天(株)は24日、日本プロフェッショナル野球組織(NPB)への加盟申請を行ない都内のホテルで記者会見を開催、スポーツ紙やテレビ局など大勢の報道関係者に囲まれるなか、代表取締役会長兼社長の三木谷浩史氏自らが概要説明を行なった。

代表取締役会長兼社長の三木谷浩史氏
代表取締役会長兼社長の三木谷浩史氏

加盟申請した会社の概要は以下の通り

商号:株式会社楽天野球団(仮称)
英文呼称:Rakuten Baseball,Inc.
設立:平成16年10月中旬(予定)
所在地:宮城県仙台市(予定)
資本金:4億円(予定)
株主:楽天株式会社100%
代表者:三木谷浩史
取締役:三木谷浩史、吉田敬、筱崎隆広、米田純

経営の透明性を確保するため、経営諮問委員会も設立する。メンバーは経団連の奥田碩会長(トヨタ自動車(株)会長)、(株)有線ブロードネットワークス代表取締役の宇野康秀氏、全日本空輸(株)代表取締役社長、の大橋洋治氏、(株)ローソン代表取締役社長の新良剛史氏など12名。このほか地元宮城県の経済人に就任を依頼していく予定だ。球団の所属希望はパシフィック野球連盟で、球団の呼称は未定(今年中に選定)。専用球場は仙台市内の県営宮城球場としている。

同社はこちらの記事にも掲載している通り、これまで「プロ野球球団の運営には興味がない」と発言し続けてきた。これに関してどのような経緯で変わってきたのか、関係者から背中を押されるような接触があったのかなど、突然の変わりように質問がとんだ。これに対して三木谷氏は、「言葉に出して言っていることと、頭のなかで考えている戦略というのは若干違うときもある。真剣に考え出したのはここ半年間。可能性がでてきた新規参入を決定した」「会社の買収の時でも、あの会社を買収したいと言ってまわる人はいないわけで、今回もそれと同じこと。経済界の重鎮から後押しされたことはない」と回答した。

記者会見会場はスポーツ紙、テレビ局、経済専門紙などでいっぱいになった
記者会見会場はスポーツ紙、テレビ局、経済専門紙などでいっぱいになった

交流試合が前提条件

楽天が球団を持つことの目的ついては、同社はインターネットの利用者や若者に認知度は高いが、インターネットを利用していないユーザーに対しては認知度はいまひとつと分析。インターネットがテレビとつながり、携帯がさらに使いやすくなっていくなかで、パソコンを持っていない人にも認知度アップが図れることが重要だと話した。また、関連会社でブロードバンドコンテンツポータルを運営する(株)ショウタイムで野球放映、ショッピングモールでのグッズ販売やオークション、ファンのデータベースを利用したEメールでも情報提供、楽天チケットを通じたオンラインチケット販売などの計画を明らかにした。

宮城球場は老朽化が進んでおり保守費がかかることが考えられるが、三木谷氏は最低限20~35億は必要と予想。前述の事業展開にも含め4年目から黒字化をめどとしており、「従来のマスメディアからインターネットや携帯向けに事業のやり方を模索していけば、十分採算はとれると思う」と話した。

参入の前提条件は交流試合
「参入の前提条件は交流試合。これは球界の構造改革にもつながる」

ただし、これらの黒字化は同社が参入の前提条件としている交流試合が実現されるかどうかにも左右されるだろう。「これは巨人戦の放映権が欲しい…とうことが正直あるが、6チームのなかで試合をぐるぐるやっていると飽きもくるし、つまらない。いろんなパターンがあったほうがコンテンツがアップしてくる。交流戦をはじめることによって今までのプロ野球のビジネスモデルとは違ってくる」と話し、旧態依然とした球界の構造改革にもなるのではないかと強調した。

参入できたとしても今度は撤退するのが難しくなるし、撤退時には社会的に大きな反感を買うことになると思うが…との質問には、「我々はいろんな会社を買収してきた。おそらく20社以上買収しただろう。しかし、一度たりとも売却をしたことはない。やるんであれば(20年、40年…と)ずっとやっていく」と決意を表明した。

この日の午前中、三木谷氏は宮城県庁で浅野史郎知事と会談を行なっている。(株)ライブドアの堀江社長も夜には会談予定となっている。記者から「ライブドアは物理的に可能であれば、試合は東北6県でやりたいと言っているが、楽天も東北でやるということなのか?」と質問がとんだ。これに対しては「まだ決まっていないので確約はできないが、大半はやっていきたい」と回答。「夏の高校野球のタイミングにどういう球場があいているのかなどの勉強がまだ済んでいないので、どこかやるところがなければ長野も含めて若干試合をやらざるをえないという状況もでてくるだろう」と話した。

カテゴリートップへ

注目ニュース

ASCII倶楽部

最新記事

プレミアムPC試用レポート

ピックアップ

ASCII.jp RSS2.0 配信中

ASCII.jpメール デジタルMac/iPodマガジン