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楽天、第1四半期決算を発表――流通総額1000億円突破!

2005年05月12日 22時34分更新

文● 編集部 伊藤咲子

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楽天(株)は12日、平成17年度の第1四半期決算(2005年1月~3月)を発表した。それによると、グループ連結は売上高が155億円(前年同期比58.4%増)で、営業損益は47億3000万円(同40%増)、経常利益は47億5000万円(同35.5%増)となった。今期は、グループの流通総額が1023億8000万円と四半期で初めて1000億円を超えた。代表取締役会長兼社長の三木谷浩史氏は「売上高、営業利益ともに引き続き好調」とした。

代表取締役会長兼社長の三木谷浩史氏
代表取締役会長兼社長の三木谷浩史氏
連結売上高の推移 連結営業利益の推移
四半期ごとの連結売上高の推移四半期ごとの連結営業利益の推移

オンラインショッピングモール“楽天市場”など主力のEC事業は、直前の平成16年(2004年)度第4四半期の実績と比べて、購入単価は約9900円から約9500円に下落したが、注文件数は594万回から614万回に増加。プロ野球参入による知名度の向上や、EC市場全体の裾野が広がったことなどに後押しされて、売上高は6億9000万円(前年同期比57.4%増)、営業利益は2億5000万円(同81.0%増)を記録した。なお、同社の球団“東北楽天ゴールデンイーグルス”の本拠地がある東北エリアでは、2004年5月から2005年3月のモール出店増加率が82%と高い数字を記録している(関東エリアは19%)。

EC事業の売上高の推移
EC事業の売上高の推移。直前の平成16年度第4四半期と比較すると、購入単価の下落の影響か、売上高は1.2%増、営業利益は6.1%減

また、オンライン証券取引サービスや個人向けカードローン事業を行なう金融事業は、売上高が55億8000万円(前年同期比80.4%増)、営業利益は20億円(同68.7%増)。そのうち楽天証券(株)単体の売上高は47億5000万円(同40.8%増)、営業利益は21億円(同54.2%)で、個人投資家の株式市場に対する関心の高まりや、楽天証券の大幅な手数料の引き下げなどを受けて四半期決算では過去最高の業績となった。

一方プロスポーツ事業は、三木谷氏はプロ野球の効果について「対消費者、対ビジネスで(楽天ブランドの)認知度が上がった」と評価するが、野球のシーズン開幕前の実績ということもあり8億円の営業損失を計上。これを除くと、グループ連結の営業利益は55億4000万円(同63.9%増)となる。第2四半期、第3四半期の売上や利益について同社は、相応の貢献があるとしている。平成17年度の通期の実績について三木谷氏は「約10億円の赤字になる」と、また「1ヵ月くらいは単月で黒字になる月もあるのでは」と予想した。

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