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【SIGGRAPH 2003 Vol.1】CGとインタラクティブテクノロジーの祭典“SIGGRAPH 2003”が開幕

2003年07月29日 14時23分更新

文● (有)トライゼット 西川善司

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コンピューターグラフィックスとインタラクティブテクノロジーの学会でACM(Association for Computing Machinery)が主催する“SIGGRAPH 2003”が、米国時間27日に米カリフォルニア州サンディエゴ市のSAN DIEGO CONVENTION CENTERにて開幕した。31日までの開催期間中、リアルタイム3Dグラフィックスやバーチャルリアリティーの話題を中心に現地からのレポートをお届けする。

会場となっているSAN DIEGO CONVENTION CENTER

“SIGGRAPH”は、コンピュータグラフィックスなどを取り扱う学会を中心に開催される、非常にアカデミック(学術)志向の強い、セミナー主体のイベント。会期中には、日本を含む全世界から集まった100件以上にも上る論文発表が行なわれる。しかし、“SIGGRAPH”はただお堅いだけの学会ではない。コンピュータグラフィックスが、映画、ゲーム、バーチャルリアリティーといった、エンターテインメント志向の強い分野へ応用されるに従い、“SIGGRAPH”自体もお祭り的な意味合いも強くなり、会期中は参加者が純粋に楽しめるイベントも数多く行なわれる。

今年も“Computer Animation Festival”と“Eletronic Theater”出展作品は大作揃い。画面はファー(毛皮)シェーダーと生き生きした動きが話題になった3DCGによるCM作品“Carl & Ray”シリーズ最新作より

その代表的な存在が“Electronic Theater”と“Computer Animation Festival”だ。これは過去1年間に開発、公開された最先端コンピュータグラフィックスを、提携の映画館で上映を行なう催しものだ。優秀作品には賞が贈られ、これは作品にとっては相当な権威となる。“Electronic Theater”は取材を行なう予定なので、作品紹介などは後日レポートする。

“SIGGRAPH”開幕初日に多くの3Dゲーム開発者が聴講した“Real-Time Shading”コース。壇上に立ったのは元NVIDIA、現テキサス、オースティン大学Bill Mark氏、ブリティッシュコロンビア大学のWolfgang Heidrictch氏など、3DCG関連書籍には必ずといっていいほどその名がある著名研究者たち

この他、セッション型式ではあるが、大ホールで行なわれる“Special Session”もエンターテインメント色が強い。ここでは、大ヒット映画のCG部の制作秘話を開発スタッフたち自らが語ったり、著名3Dゲーム開発者が壇上に立ち、具体的な3Dゲームタイトルのゲームエンジンの解説が行なわれたりする。映像とともに技術解説が行なわれる“Special Session”は、あたかも映画メイキング番組を生で見ているように楽しめ、セッションの終了時には成功者への賛辞も含めて盛大な拍手が送られるのが慣例となっている。なお、今年はトイストーリーでお馴染みのPixar Animation Studiosの新作映画“Finding Nemo”(日本では年末公開予定)のスタッフが壇上に立つこととなっているので、その模様はレポートを予定している。

新GPUが発表されるたびにそのベンチマーク的シェーダを開発してきたATIのJason Mitcehl氏は、“Real-time Shading”コースにてRADEON9800の“プログラマブルシェーダ2.0”を駆使した“Uberlightシェイダー”を発表した

SIGGRAPHの基本は“学会”ではあるのだが、規模が大きくなってきたことから産業界からのバックアップを積極的に受け入れているのも特徴だ。具体的にはコンピュータメーカー、半導体メーカー、ソフトウェアメーカーからの支援を受けており、そうしたメーカー主催のセッションも数多く行なわれる。最近では、互いに激しい技術競争を展開している2大グラフィックチップ(GPU)メーカーのカナダのATI テクノロジーズ社と米エヌビディア(NVIDIA)社が、自社GPUの優位性をアピールするようなセッションが目立つようになってきている。なお、会期中に執り行なわれるセッションのうち、革新的なものについては別途報告していく。

現地時間29日からは上記の協賛企業がブースを構える、展示ホールもオープンする。ここでは、“E3(Electoronic Entertainment Exop)”のようなゲーム作品を公開したり、“COMDEX”や“CES”のような民生機器の新製品展示がメインではなく、開発者、研究者向けの開発ツールやミドルウェア関係の展示が中心となる。ただし、最近では、これまでSF映画の世界でしかお目にかかれなかった最新バーチャルリアリティー技術を使った具体的な製品が展示される傾向にあり、その内容は一般来場者にとってもかなり興味深い。

“Emerging Technologies”の展示より。こうしたモーションキャプチャー技術の最新展示が行なわれるのもSIGGRAPH展示会場の特徴

また、展示部門のうち“Emerging Technologies”セクションは、世界中の大学の最新研究成果を展示する部門になっており、ここは毎年、日本の大学の参加が目立っている。展示会場のレポートもオープン後レポートを行なう予定だ。

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