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【レゾナント特集 Vol.1】ブルーノート東京の迫力あるジャズ演奏とセレスティンホテルのディナーを満喫!!

2003年03月12日 00時00分更新

文● 松本 俊哉

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HSACプロトコルとは、VOD(Video On Demand)のための制御プロトコルのひとつで、従来は各ベンダー間でバラバラだった実装の違いを共通化するために、“光サービスアーキテクチャコンソーシアム”により規定されたRTSP(Real Time Steaming Protocol)のこと。これにより、異なるベンダーのサーバとセットトップボックス(マルチベンダー環境)においても、相互接続が可能になった。また、配信中にロスしたパケットだけの再送リクエストを出すエラー訂正方式(トランスポートプロトコルにはUDPを採用)を採用することで、全域を専用線に頼らずとも既存のIPネットワークを利用できるため、比較的安価にストリーム配信環境の構築が可能となっている。

回線接続図
ブルーノート東京にSDTVカメラ4台が設置され、その映像はリアルタイムにMPEG-2エンコーダーが6Mbps(CBR)に圧縮。映像専用線を経由したのち、NTT-BBのコンテンツ配信ネットワークとBフレッツを通じてホテル側へ配信される

当日のブルーノート東京は、'97年にグラミー賞を受賞した女性ジャズ・ヴォーカリストのDee Dee Bridgewaterが5ピースバンド率いたライブを繰り広げ、その情熱的なパフォーマンスがセレスティンホテルに集まった関係者や記者たちを魅了した。ブルーノートの抑え目の照明はMPEG圧縮に際して厳しい条件だったかもしれないが、スクリーンで視聴した明暗の階調表現は6Mbpsという帯域を感じさせず、ピアノの早弾きやパーカッションの連打にも映像の乱れは見られなかった。そしてヴォーカルはあくまで生々しく、特にライブ後半、彼女の技巧的なスキャットは会場との距離を忘れさせるほど圧倒的で、席は興奮に満ちていた。欲を言えば、スピーカーがフロントだけでなくリアにも設置されていれば、会場の雰囲気がよりリアルに伝わったのではないだろうか。

このライブ配信は3月7日を皮切りに6月まで毎月6回程度が予定されており、当日はアーティストの熱気あふれるパフォーマンスがブルーノートから送られてくる。なお、今後セレスティンホテルでは、ジャズに限らず他ジャンルの音楽ライブや全国のお祭りなど、“リアルタイム”にこだわったコンテンツを企画していきたいという。ホテルに泊まるという行為は、それだけで日常とは違ったリッチな気分を味わえるものだ。普段とは違った雰囲気で食事を楽しみながら、さらに一線級のアーティストによるライブや迫力の生映像が加われば、いつまでも記憶に残る滞在となるだろう。

全国20ヵ所から高精細定点観測ライブ画像を配信

16時 17時 18時
16時の様子17時の様子18時の様子
写真は神戸・メリケンパークに設置されたカメラのもの(ウェブ掲載用に640×480ドットにリサイズ済み)。刻一刻と移り変わる街の様子が高精細で鮮やかに映し出されている。ちなみに、全国約20ヵ所に置かれたカメラの多くは、NTT東日本・西日本のビルに担当者自らが設置したのだと言う
NTTの“レゾナントコミュニケーション”は、ここで紹介したライブストリーム配信だけでなく、さまざまな形で動き始めている。そのひとつが、北海道から沖縄まで全国約20ヵ所に設置された定点カメラによる画像配信だ。

従来の定点カメラと決定的に異なるのはその画質で、約300~400万画素を持つ市販のデジタルカメラを使うことで、一般的な定点カメラの10倍近い解像度を実現している。この高精細画像を配信するのは、もちろん光ファイバーによるネットワーク。10分間隔で撮影された画像は、Linuxベースのハードウェアによって地域IP網(Bフレッツ)を経由してFTPサーバーへアップロードされる。こうして蓄積された画像素材は、パートナー企業を通じてTVやウェブなどのコンテンツとなって利用者に提供されていく。

B2B(Business to Business)による素材流通ビジネスとして、すでにスペースシャワーネットワークの“e-天気.net”などの気象関係企業での利用が始まっており、技術検証とともにコンテンツ利用の可能性を模索しているところだ。なお、このトライアルは3月末まで行なわれる。

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