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【特別企画】クライアントもサーバもUPS導入を急げ!

2002年12月24日 09時54分更新

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UPSは、電力の供給方式によって下の表に示す3種類に分類される。UPSの選択にあたっては、それぞれの特徴を踏まえて適切な製品を選ぼう。UPSの導入時に給電方式とともに検討すべき事項が電源容量である。各メーカーは、同一のシリーズにおいて電源容量の異なるモデルをラインアップしている。当然、電源容量が大きくなるほど高価で重量やサイズも大きくなる。バックアップする機器に合わせて適切な容量を選ぶ必要がある。

一般にUPSの容量はVA(ボルトアンペア)で表される。これに対し電力の供給を受ける機器の消費電力はW(ワット)で表されることが多い。VAとWの間には次式が成り立つ。

VA(出力容量)=W(消費電力)÷力率

ここで力率は電力の使用効率を示しており、コンピュータ機器では通常0.6~0.7が用いられる。したがって出力容量1kVAのUPSでは約700Wのコンピュータ機器をバックアップできるということになる。

容量とともにバックアップする時間も同時に考慮する必要がある。バックアップ時間は、接続するコンピュータが安全にシャットダウンできるまでの時間より多くなければならない。多くのサービスを実行しているサーバの場合、シャットダウンまでに思わぬ時間を要することがあるのでUPS導入前に一度測定しておこう。実際にバックアップできる時間は、接続する負荷の消費電力によって異なるが、UPSのカタログには、消費電力とバックアップ時間の関係が表で掲載されていることが多いので確認しておく。UPSによっては、バッテリを追加することによって、バックアップ時間を延長できるようにしている製品もある。

本体以外にも検討すべき項目がいくつかある。24時間運転のサーバの場合、管理者がいつもそばにいるとは限らない。停電から一定時間経過したら、自動的にシャットダウンプロセスを起動するしくみが必要になる。こうしたしくみを提供したり、UPSの稼動を監視したりするのが管理ソフトウェアである。ネットワーク経由で複数のUPSを統合管理できる機能を搭載したものなど、ベンダーごとに特徴があるので、UPS本体と併せて検討してほしい。

またUPSのバッテリは消耗品なのでメンテナンスの容易さや、ベンダーやメーカーのサポート体制も重要な選択のポイントとなる。サポートするシステムが高度になってくると、UPS選びも検討すべき項目が増えてくるが、UPSメーカーの中には、特定製品や特定システム向けに本体やソフトウェア、サポートなどのサービスを1つのパッケージにした商品を用意しているところもある。UPS選びが煩雑になったら、こうした製品を検討するのもよいだろう。

これまでサーバシステムを前提に話を進めてきたが、ITが業務に深くかかわるようになり、業務によってはデスクトップのパソコンも電源トラブルから保護すべき重要な役割を担っているケースも少なくない。最近ではデスクトップに設置できるクライアントPC向けのUPSも発売されているので必要に応じて選びたい。

UL規格対応、3年保証のラックマウントタイプ

オムロン
http://www.omron.co.jp/ped-j/product/ups/index.htm
BU100XR2 価格17万8000円
BU200XR2 価格29万8000円

BU100XR2/BU200XR2
BU100XR2/BU200XR2

BU100XR2/BU200XR2
給電方式常時インバータ給電方式
最大出力容量1kVA/700W(BU100XR2)
最大出力容量2kVA/1400W(BU200XR2)
バッテリー寿命4~5年
電源管理ソフトPowerAssistant
本体サイズ88(H)×440(W)×445(D)mm(BU200XR2は×2BOX)

BU100XR2、BU200XR2は、それぞれ出力容量1kVA、2kVA、サーバ向け常時インバータ給電方式のラックマウントタイプUPSである。最大出力時でともに5分間のバックアップが可能だが、バッテリーユニットを増設することで、最大20分へ延長できる。また、バッテリには期待寿命5年の長寿命タイプを採用しているのでランニングコスト面のメリットも大きい。電話回線、ISDN回線、ネットワーク回線用のサージ保護ポートを備え、サージやスパイクから保護できる。

ケース高さは2Uサイズの薄型タイプ(BU200XR2は2U+2U)なので、ラック取付け時のスペースを有効活用できる。また、BU100XR2にはスタンドが付属し、ラックにセットせずに縦置きで設置することも可能だ。電源管理ソフト「PowerAssistant」が標準で付属し、サーバの自動シャットダウンやスケジュール運転がネットワーク経由で制御できる。

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