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米NVIDIA、ゲーム開発者向けの技術セミナー“開発の鉄人 IRON DEVELOPER COOKBOOK”を開催

2002年10月23日 15時30分更新

文● 編集部 佐久間康仁

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米エヌビディア社は23日、都内でゲーム開発者向けのCG技術セミナー“開発の鉄人 IRON DEVELOPER COOKBOOK”を開催した。参加者はゲームソフトメーカーの開発担当者などで、80名程度が集まった。同社では全世界で年に20回程度、同様のセミナーを開催しており、今回は年内に発表予定とされる次世代2D/3Dグラフィックスアクセラレーターチップ“NV30”(コードネーム)と、NV30に新たに搭載される高画質のリアルタイム3DCG技術“CineFX”、およびCineFXを利用するための開発言語“Cg”が紹介された。

開発の鉄人
都内で開催された“開発の鉄人 IRON DEVELOPER COOKBOOK”。NVIDIAの技術者(写真)がNV30で実装される新しいリアルタイム3DCG技術の使い方をレクチャーする

午前中のセッションは、NV30とCineFXの概要、およびゲーム開発にCgを使うメリット、米Microsoftが年内にリリース予定と言われるゲーム向けAPI群“DirectX9”の解説(ただし、DirectX9についてはプレスには非公開)が行なわれ、午後は活用編としてCgを使ってのライティングやCineFXの実装、高精度な演算処理について技術解説と実習(実習は定員20名)、というプログラム内容となっている。

ファーレンダリング 露出調整
プレス向けに配布されたPDF資料より。毛の生えたティーカップ不足/オーバーに露出を振った例
ヘアライン処理 溶ける氷
車の表面をヘアライン処理風に見せる例表面を流れる水に反射したNVIDIAロゴ
トゥーンレンダリング 木の葉
アニメーションのセル画のような雰囲気を出すトゥーンレンダリングとファーレンダリングの例光が透過/反射する木の葉が重なり合った図と、陶器などの表面の虹彩

午前中のセッションでは、NV30の実機は紹介されず、

  • 128bit浮動小数点演算(従来は32bit)に対応し、高精度なライティングやシャドーの演算が可能
  • 現在同社で最速の3Dグラフィックスアクセラレーターチップ“GeForce4 Ti”の2倍の頂点演算処理が可能(最大2億頂点/秒)
  • 命令セットの強化、頂点演算やピクセルシェーダーの最適化

――など、スペックの紹介にとどまった。

CineFXによる“シネマティックレンダリング”は、2001年のセミナー“料理の鉄人”でも講演した米NVIDIAのクリス・セイツ(Chris Seitz)氏が「映画『FinalFantasy』のような3DCG技術がパソコンレベルでもリアルタイム・レンダリング可能になる」と述べるように、プリレンダリングに近い3DCGのリアルタイム処理を実現するもの。その具体的な例として、ふわふわの毛が生え揃ったティーカップ&ティースプーンを皮切りに、カメラで撮影した際に露光不足や露光過多で暗すぎたり白く飛んだような微妙な映像表現(高精度なレンダリング)、ヘアライン処理された金属の表面(テクスチャーマッピングの一手法&多方向の光をリアルに再現する“異方性ライティング”)、表面が溶け出して水が下滴るところに移りこむNVIDIAロゴ(アニメーションテクスチャー&表面の凹凸を再現する“バンプ環境マッピング”)、アニメーションのセル画のような表現(トゥーンレンダリング)、重なり合う木の葉に光が差し込んでいる表現(直接光と反射光、および透過光の演算処理)、陶器などの表面に現れる虹色のツヤ(カスタムライティング)などが紹介された。

また、Cgを利用するメリットとして、

  • C言語と同じ文法や演算子、関数が利用可能
  • CineFXを高級言語から利用可能(アセンブラでもプログラム可能だが、Cgのほうがデバッグが楽に行なえるとのこと)
  • 同じソースから、DirectXとOpenGLに最適化したプログラムを生成可能
  • すべてCgで記述しなくとも、アセンブラ等との組み合わせが可能

などを挙げた。

なお、現在NVIDIAのウェブサイトからNV30エミュレーションドライバーと、NV30の一部機能に対応した開発言語“Cg Toolkit”の最新版(Beta 2.1)が無料でダウンロード可能になっている。

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