(株)日立製作所と三菱電機(株)は3日、システムLSI事業を中心とする半導体新会社“株式会社 ルネサス テクノロジ”を2003年4月1日に設立することで基本合意したと発表した。会社分割制度を利用した分社型共同新設分割により設立され、両社がマイコン/ロジック/アナログ/ディスクリート半導体/DRAMを除くメモリー(フラッシュメモリー/SRAMなど)を含む半導体事業を移管する。国内における販売/サービス部門、販売会社も統合し、ユビキタス社会で利用されるインテリジェントチップソリューションの提供が目的。
新会社は、マイコン事業で安定的な経営基盤を確保し、アナログ/フラッシュメモリー/ディスクリート半導体事業を強化する。また、システムオンチップ(SoC)事業でマイコン/ロジック/アナログを組み合わせた複合製品で新分野の成長新分野を狙うとしている。特に、モバイル、ネットワーク、自動車、デジタル家電分野におけるリーディングポジションを目指すという。新会社はブランドとして“RENESAS(ルネサス)”を使用する。これは“Renaissance Semiconductor for Advanced Solutions ”の結合語。
新会社の会長兼COOには、現三菱電機専務取締役半導体事業本部長の長澤紘一氏が、社長兼COOには、現日立製作所上席常務半導体グループ長兼CEOの伊藤達氏が就任する予定。新会社は、普通株式500万株を発行し、日立製作所が275万株(55%)、三菱電機が225万株(45%)の割当交付を受ける予定。新会社の初年度の売上高は9000億円以上を見込んでいる。