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日清食品、インスタントラーメン『スペース・ラム』がスペースシャトルで宇宙に

2002年08月27日 23時56分更新

文● 編集部

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日清食品(株)は27日、宇宙開発事業団(NASDA)と共同研究を行なっていた宇宙食の実用化において、宇宙食ラーメン『スペース・ラム(Space Ram)』がほぼ完成し、2003年1月以降に打ち上げ予定のスペースシャトル“国際宇宙ステーション組立てミッション(STS-114)”に搭乗する野口聡一宇宙飛行士の宇宙食として搭載する予定となったと発表した。今後、米国航空宇宙局(NASA)によるスペースシャトル搭載品としての適合性が確認され次第、史上初めて宇宙空間でラーメンが食べられることになるという。

これは、7月にNASAで行なわれたクルー全員による宇宙食の試食会の後に、野口宇宙飛行士が明らかにしたもので、NASDAホームページの“野口宇宙飛行士訓練レポート第4回に、以下のようにコメントされている。「STS-114ミッションでは史上初めて、宇宙でのラーメン体験をするつもりです。微小重力でもちゃんと麺がもどるのか、スープと麺がうまく絡むのか、そして肝心の味は? ぜひ宇宙ステーションからの報告をご期待ください!」

『スペース・ラム』はしょうゆ味のラーメン。同社では、野口宇宙飛行士から新たにみそ味とカレー味の開発依頼があり、現在開発中としている。なお、今回の研究成果は“宇宙食を開発したい”という日清食品の安藤百福会長の強い意向を受けて、2001年夏、日清食品中央研究所に10人のプロジェクトチームを組み、研究を重ねてきたもの。ちなみに、安藤百福氏は同社の創業者で、世界初のインスタントラーメン『チキンラーメン』を1958年8月25日に発売した人物。

同社では今後、宇宙食開発のノウハウを生かして、将来、医療分野に生かせるような新しい保存食品や新素材、包装技術の開発などにより、簡便性の高い加工食品への応用開発に取り組むとしている。

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