Supermicroの「P4DSE」。レイアウトはIwillのDP400と似たスタイル |
Xeonマザーを積極的にリリースするSupermicroから「P4DSE」が登場した。P4DSEはUser'sSideにて6万800円で販売されており、現在販売されているXeonマザーとしては最も安価なものとなっている。
P4DSEはチップセットにServerWorks社の“GC-SL”を採用し、Xeonプロセッサを2つまでサポートする。メモリスロットは4本でECC付レジスタードDDR SDRAM専用となっているのは他のXeonマザーと同じだ。最大で4GBまでメモリは搭載可能。“GC-SL”は低価格ワークステーション・サーバー向けのチップセットで、メモリチャンネルが1chとなっている。“GC-LE/HE”やインテルの“E7500”などでは2ch、3.2GB/秒となっており“GC-SL”はメモリパフォーマンスで劣ることになる。その反面、メモリは1本ずつ増設でき、マザーボードの価格も安いなど価格的な敷居が低いのが特徴だ。
基板上にはSCSIチップ用の空きパターンが残されている。P4DSEにSCSIを搭載したバージョンはP4DS8となるが、こちらの登場時期は現時点では不明。なお搭載されるSCSIはAdaptecのUltra320 SCSIが搭載される予定 |
拡張スロットはPCI-Xが3スロット、33MHz/32bitPCIが3スロットあるほかオンボードでATI RageXLのVGA機能、Intel i82550のNICを1ポート搭載する。サウンド機能やSCSI、IDE-RAIDなどは搭載されていない。
NICにはインテルのi82550が搭載される。残念ながらギガビット対応ではなく従来通りの10/100base-T対応 |
PCIスロットは6スロットと少ない印象を受けるがVGAとNICを搭載していることを考えれば拡張性は十分だろう。ただしビデオカードのアップグレードにはPCI製品しか選べないのが難点と言えば難点か |
またXeonマザーとしては初めてATX12V仕様の電源にも対応。つまりPentium 4用電源がそのまま使えるが、最低でも400Wの電源が必要となる。電源コネクタ自体はSSI EPS12Vに対応しており、Supermicro純正の「Ablecom SP401RA-12V」など従来から販売されている電源も使える。この仕様はIwillがリリースしているAthlon用Dualマザー「MPX2」と同じスタイルだ。ついでにフォームファクタはExtended ATXではなく、通常のATXとなっておりケースの選択肢が広がっている。とは言ってもATX最大サイズ(30cm×30cm)となっているので奥行の浅いケースなどでは3.5インチシャドーベイなどに干渉する可能性もあるので注意したい。
PCI-Xを搭載するマザーとしては最も安価であるばかりか、DualXeonマザーとしてもかなり安価なP4DSEはXeon人口の増大に拍車をかけるかも知れない。
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