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第1回、ロボット介護研究会が開催――「月1万円の負担で家庭に介護ロボットを」

2002年06月10日 22時59分更新

文● 編集部 矢島詩子

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小泉ロボット「月1万円の負担で各家庭に介護ロボットを」の スローガンを掲げた“小泉ロボット”

ロボットによる介護を考える“ロボット介護研究会”が10日、東京・永田町の自民党本部で行なわれた。

同研究会は衆議院議員の小野晋也氏を中心に、学者・識者などが集まり、ロボットで行なう介護について研究や解決策を追い求めてきた団体。
「月々1万円の負担で、500万円のロボットを家庭や病院・福祉施設に導入することを実現」することを目的に、2001年11月から約10回の勉強会を重ね、高齢化が進む社会の中で介護福祉問題を解決させようという目標を掲げてきた。さらに具体的な方策を平沼赳夫経済産業大臣や坂口力厚生労働大臣らに提出してきたという。

今回の研究会は、介護現場に実際に携わる関係者やロボット開発研究を進めている識者らを集め、活発な意見交換を行なう目的で開催された。出席者には経済産業省の古谷圭司副大臣や厚生労働省の厚生労働大臣政務官、田村憲久氏が出席。 (財)日本訪問看護振興財団事業課長の田久保恵津子氏、国立身体障害者リハビリテーションセンター研究所・中山剛氏、国立身体障害者リハビリテーションセンター研究所・中山剛氏、東北大学大学院・中野栄二教授、富山大学の清家彰敏教授、ぷらっとホーム(株)・代表取締役会長本多弘男氏、(株)日立製作所・根本泰弘氏、横浜市福祉局介護保険課・鈴木紀之氏、(株)オーム社『ロボコンマガジン』編集長先川原正浩氏の6名がそれぞれの立場からの問題を述べた。

小野晋也衆議院議員ロボット介護研究会のターゲットについて述べる 小野晋也衆議院議員
『マイスプーン』の実演セコムの食事支援ロボット『マイスプーン』の実演も行なわれた

まず小野議員は、介護ロボットの導入により、現場の介護者・非介護者の利益はもちろん、産業界の経済効果も期待できるうえ、現在、介護保険制度がこのままでは破綻せざるを得なくなるが、それを防止する可能性もあると示唆。「(介護ロボットの家庭への導入を)2年後に実現させたい」と述べた。

介護現場の声として、田久保恵津子氏は「自宅で介護している介護者の悩みとして、1日中介護にあたっており自分の時間がない、24時間休まる暇がない、経済的負担などの問題がある。介護ロボットには自立を妨げるものではなく。生活の質を向上させるものであってほしいし、経済的負担にならない仕組みを作ってほしい」と述べた。

また、ロボット研究者側の意見として、富山大学経済学部の清家彰敏教授は介護ロボットが登場することによる経済効果について述べ、「介護ロボットが登場すると10兆円産業が登場し、GDPが110兆円増加する」と研究室の試算結果を解説した。

ぷらっとホームの本多弘男氏は「ロボットについてもLinuxのようにオープンソースで行ない、何万人もの人が開発していけばいい。ロボット関係の開発センターを秋葉原にも置いてくれれば」と秋葉原の活性化にもつなげたい心情もアピールした。

横浜市福祉局の鈴木紀之氏は「福祉行政に携わる者として、精神的な負担や肉体的な負担が大きいという現実の中、介護ロボットがますます技術進歩していくのは現場としても期待したい。しかし、デイケアサービスなど、それぞれがやりたいだけのサービスをすべて受けた場合の自己負担額は平均1万円をきっている。(介護ロボット使用の自己負担額が)1万円というのは必ずしも安くない」と述べ、現在提起されている問題にも考慮の余地があるという意見も聞かれた。

問題提起の後、ニーズ側のディスカッション、シーズ側(介護を提供する側)のセッション、環境整備問題のセッションが行なわれた。このセッションには経済産業省関係者なども加わり、ロボット介護についての予算調整や、介護保険そのものの問題にまで議論が及ぶ一幕もあった。

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