PC3000(DDR370)での動作をうたうDDR SDRAMモジュールがアキバに登場した。これは以前紹介した“PC2400”のDDR SDRAMと同じく、Corsair(Corsair Microsystems)のハイスピードメモリモジュールシリーズ“XMS”(eXtended Memory Speed)の製品。「XMS3000」(型番:CMX256A-3000C2)と名付けられたモジュールは、現在DDR SDRAMモジュールの最高速度となっているPC2700(DDR333)の166MHz(DDR 333MHz)よりも高速な185MHz(DDR 370MHz)での動作がCorsairによって独自に保証されているのが最大の特徴だ。
モジュールの表面には黒色のヒートスプレッダが付けられており、規格上のメモリスペックは残念ながらわからない。ただしチップベンダは「間違いなくSamsung」(アイティーシー)。ヒートスプレッダの奥を覗き込んでみるとチップは8枚で、容量は256MBとなっており、PC2700規格のSamsung製256Mbit品と判断できそうだ。SamsungはPC3200 DDR SDRAMの製造をすでに開始しており、ひょっとするとPC3200の選別落ち品なのかもしれないが…。
なお、PC3000での動作が保証されるのはCL=2動作時。テスト環境は不明だが、代理店であるアイティーシーによると保証外ながらCL=2.5動作時にはPC3200(DDR400)でも動作すると確認できているという。PC3200(DDR400)と言えば、VIAの“KT400”やSiSの“SiS648”など、夏に向けてこれから搭載製品が登場すると言われるチップセットでサポートされる予定の規格。PC2700すら完全に一般化したとは言い難い状況では、オーバークロック用途としても市場は限られそうだが、オーバークロックメモリとしてだけではなく、次世代のメモリ速度をいち早く体験できるかもしれないとして注目を集める可能性はある。
ただし、その分価格は高めで、実売価格はWonderCityで1万9800円、高速電脳で2万800円、コムサテライト3号店で2万980円。9000円~1万円程度で購入できる256MBのPC2700 DDR SDRAM(CL=2.5)のほぼ倍だ。なおUSER'S SIDE本店でも予価2万円程度で近日入荷の見込みとなっている。
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