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【新連載・秋葉原迷宮探検レポート】ケーブル専門店、真空管専門店を直撃

2002年03月04日 16時05分更新

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■ケーブル専門店「九州電気」

 JR秋葉原駅を降りて中央通りに向かうと総武線ガード下の交叉点にぶつかる。PCパーツがお目当ての諸氏は、歩行者用信号が変わるのももどかしく一目散に中央通りを突っ切って行くに違いない。だが、この信号を渡る前に後ろを振り返ってみて欲しい。そこには秋葉原の別天地、ラジオストアー、ラジオセンターの入り口が貴方を待ち受けている。

中央通りに面したケーブル専門店「九州電気」。通りがかりに覗いたことのある方も多いのでは?

 入り口付近右手に見えるのが今回ご案内する九州電気だ。ラジオストアー内の店舗では比較的規模の大きい同店は各種ケーブルを専門に取り扱っている。店の外から中まで、有効面積の全てを各種ケーブルが埋め尽くしているため、一見してケーブル専門店であることがわかる。おそらく秋葉原以外では成立しえない形態の店舗であろう。早速アポ無し突撃取材を敢行する。なるべく営業の邪魔にならぬよう平日昼間を選んでお邪魔させていただいたが、次々にお客さんがやって来るので取材は困難を極める。20分程タイミングを計り、ようやく店員の叔父様から話を聞かせていただくことができた。

――いつごろから営業されているのですか?

「うーん。焼け野原の頃からだね。この辺の店はみんな昔からやってるよ。私はそんな前のコトは判んないけど、関東大震災の時からやってるところもあるからね。そこの(総武線の)橋脚あるでしょ。あれと一緒に戦後の焼け野原からずっとだよ。あれはJRのだから一切いじっちゃダメなんだよね。だからずっと昔のまんまだよ」



ラジオセンターの歴史とともにあるという総武線の橋脚(壁のすぐ裏側が橋脚)

――良く売れるものは何ですか?

「これだね。パソコンの電源コード。まあ、パソコン用って決まってるワケじゃないけど。0.5mとか10mとか普通と違うのが売れるね。長いのって普通売ってないでしょ。ウチは特注で作るから。1000mから作れるよ。もとのケーブルが1000mで、5mのだったら200本とか。こういうのも(コネクタ部分)全部指定できるから好きなのが作れるわけよ。7mだって、50mだって好きなのが作れるの。それで、まとめて作れば安いしね。うちはその辺の店と違ってバーコードでピッ、てわけじゃないからね」

小売りされている大量のケーブル。取り扱いのケーブル種類は、何と4000種類とのこと

――お客さんはどんな人が多いですか?

「判んないねぇ。普通の人だろうね。あと会社の偉い人とか。小ロットの半試作品みたいのは会社だろうね」

――取り扱っているケーブルは全部で何種類くらいあるのですか?

「4000種類(きっぱり)。だいたい…」

良く売れているという電源コード。ある程度数がまとまればオーダーメイドも可能

――電話で問い合わせとかもありますか?

「あるけどあんまり答えられないね。だって、こんだけあったら(お客さんが)型番なんてわかんないでしょ。だから見て触って選んでほしいのよ。見て触って、舐めて…(以下自主規制)高い電車賃払って来てもらうんだから、見て触ってもらわないとね。見て触って、舐めて…(以下自主規制)」

 こんな具合でかなりフレンドリーにお答え頂いた。お話を伺っている間にも、どんどんお客がやってきて会話が途切れがちになるが、印象的だったのはお客さんとのコミュニケーション。対面接客のため質問がしやすい。それで店員さんもフレンドリーになるのだろう。女性のお客さんはほとんど来ないようで、下ネタ連発なのはご愛嬌。ケーブル業界人らしき人物と話し込んでいて、約20分間待機することになったのには参ったが…。

九州電気株式会社
東京都千代田区外神田1丁目14番2号

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