すでにMSI製品の展示も始まっているSiS745チップセット搭載マザーボードだが、やっとECSから「K7S6A」が登場した。ニックネームは同社が読者投票で決定した“サムライの恍惚”。採用決定の理由は「K7S5Aの後継機種で、使用する人がさらなる高いパフォーマンスを感じることにより、うっとりすることができる製品」という期待を込めて採用したとのこと。
SiS745チップセットは人気となったSiS735の後継で、North BridgeとSouth Bridgeの機能をワンチップで提供する製品。SiS735にPC2700(DDR333) DDR SDRAMのサポートを加え、IEEE1394コントローラを新たに内蔵したものだ。一方で内蔵するNorth BridgeとSouth Bridge間を1.2GB/秒の広帯域で結ぶ“MuTIOL”(Multi-Threaded I/O Link)で繋がれ、ネットワークコントローラやUltra ATA/100対応のIDEコントローラを内蔵するのはこれまでどおり。
そんなSiS745を搭載するサムライの恍惚だが、オンボードの機能はAC'97コーデックによるサウンド程度。South Bridgeを搭載しないことも手伝って、非常にすっきりとしたレイアウトになっているのが特徴だ。なお、メモリサポートには若干不明な点があり、SiSが最大3GBまでとする一方でK7S6Aのマニュアルには1.5GBと、搭載容量制限には若干の食い違いを確認できる。また、SiSの発表では3本対応するとされるPC2700 DDR SDRAMについて、K7S6Aは2本までとなっているのには注意したい(PC2100は3本)。これらの違いがどういった理由で生じているのかは不明だが、マザーボードの封が開けられ“この商品はBIOSをアップグレードしたため一度開封しています”という断り書きが日本エリートグループの名前であったのを考えると、ギリギリまでメモリサポートについて調整が行われた可能性はある。
メモリは1.5GBまでとするマニュアル |
倍率設定用シルク印刷 |
注目は豊富なオーバークロック機能。ジャンパから倍率を設定する仕様のため、マザーボード上に最大12.5倍までのジャンパ設定がズラリと印刷されているのECSマザーボードというのはこれがはじめて。当初はFSB設定クロックは100~166MHzの範囲を1MHz刻みとのアナウンスもあったが、同社によると実際に出荷されている製品版のBIOS Ver.1.0Cにおいては100/103/107/110/112/124/133/137/143/147/150/166となっているという。
拡張スロットはAGP×1、PCI×5。価格は1万2000円前後と、ECS製品らしく実にお買い得だ。低い投資で高いパフォーマンスにうっとりしたいなら、決して見逃せない製品と言えるだろう。
価格 | ショップ |
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\11,800 | OVERTOP CUSTOM コムサテライト1号店 ZOA 秋葉原本店 |
\11,980 | コムサテライト2号店 |
\11,999 | TSUKUMO eX. |
\12,780 | コムサテライト3号店 |
\12,800 | 高速電脳 |