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内田洋行、教育関係者向けのコミュニティーサイト“学びの場.com”を開設

2001年11月28日 23時58分更新

文● 編集部 田口敏之

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内田洋行(株)は28日、都内の同社ショールームに報道関係者を集め、小・中・高等学校の教師や教育関係者などを対象に、教育専門のコミュニティーサイト“学びの場.com”を同日付けで開設したと発表した。同サイトは会員登録制で、登録料および会費は無料。

“学びの場.com”トップページ
“学びの場.com”トップページ

同社によれば、2002年4月に施行される新学習指導要領や、教育改革の動きを受けて、今後学校は大きく変わっていくという。また、ブロードバンドを始めとする、学校における情報通信インフラの整備が進んでおり、2001年度末には全国の公立学校(約3万9700校)がインターネットに接続し、2005年までには、国内の全ての小・中・高等学校に校内LANが敷設され、全ての学級のあらゆる授業において、教員と生徒がパソコンとインターネットを活用できる環境が整うと見込んでいる。これに伴って、教師にはパソコンやインターネットを活用した授業などが求められ、また教育の現場で利用できるコンテンツやソフトなどの重要性が高まってくるという。

“学びの場.com”は、教育の現場で必要とされる情報・知識の提供や、教師同士、教育関係者同士の交流の場を作ることを目的としている。また同サイトを通じて、教育の現場に密着したマーケティングを行ない、より現場の需要に即したコンテンツやソフト、教材などを提供していくという。

内田洋行代表取締役社長の向井眞一氏
内田洋行代表取締役社長の向井眞一氏

同社代表取締役の向井眞一氏は、「弊社では、理科教材などを中心に提供しているが、教材は教育現場に精通していないと作れない。同サイトを通じて、先生方や教育現場とコミュニケーションの場を持ち、先生が必要とする情報や教材、また先生同士の横の連携をトータルに提供できる。まだスタートしたばかりだが、たくさんの人にアクセスしてもらい、皆さんにご意見やご助言を賜わりたい」と述べた。

同サイトは、4つのメインコンテンツを中心として構成されている。掲載されているコンテンツの最新情報は、会員でなくても閲覧できるが、会員登録を行なうと、各種ファイルのダウンロードやバックナンバーの閲覧をはじめとする、すべてのコンテンツを閲覧できるようになる。メインコンテンツの内容は以下の通り。

“応援しますいきいき授業”

学習指導案や授業の実践事例、授業で使えるソフトの紹介などといった、授業に役立つ情報を提供する。スタートの時点では、学習指導案のデータベース“指導案&アイデア集”、教え方のコツを紹介する“目指せ!教え上手”、パソコンの使い方を解説する“目指せ!e-先生”、教材をレビュー付きで紹介する“えりぬき製品情報”の4つのコンテンツを備えている。

“応援します学校づくり”

学校経営や学級経営、校務に役立つツールやサービス、および実験や研究活動などの情報を紹介する。スタートの時点では、各学校や団体の取り組みや先進事例について紹介する“学びの場 見聞録”と、国内外の学校や研究室、企業の研究や実践事例について紹介する“教えと学びの実験室”の2つのコンテンツを備えている。また、校務のための情報やテンプレート(ひな形)などを提供する“校務お役立ち情報”(仮称)が追加される予定。

“教師の放課後”

授業開始時に生徒の関心を掴みむための小話や、興味を引けそうなネタ、豆知識などを提供する。スタートの時点では、授業の最初に生徒の気を引きつけるネタなどを提供する“うんちくがんちく”、教師の相談事について専門家が答える“達人のお知恵拝借”、さまざまな分野の人間に今後の教育について話を聞く“インタビュー”、社会問題などについてのアンケートの回答結果を閲覧できる“アンケート”の4つのコンテンツを備えている。

“必見!耳寄り情報”

教材やソフトのプレゼントおよびモニターの募集、また教育関連の定番サイトや授業に役立つサイトのリンク集を提供する。スタートの時点では“プレゼント&モニター”、“厳選リンク集”の2つのコンテンツを備えている。

このほかにも、教育関連のニュースやイベント情報、教材やソフトなどの新製品情報を提供する“早耳情報”や、会員同士の情報交流の場として利用できる電子会議室“学びの場フォーラム”などのコンテンツやサービスを備えている。

内田洋行知的生産研究所長の平山信彦氏
内田洋行知的生産研究所所長の平山信彦氏

同社知的生産研究所所長の平山信彦氏は、同サイトのコンテンツについて「学習指導案のデータベースがキラーコンテンツになると見ている。授業の設計図となる学習指導案だが、教師が1人で作成するのは大変な労力だ。さまざまな事例に基づいた指導案のひな型を提供していく。スタート時の登録数は100件前後だが、これを日本で最大級の数と質を誇るデータベースにする。これについては、多くの先生方から期待されている」と語った。

また、会員の反応やPV(ページビュー)などを見て、人気のあるコンテンツは強化し、ないコンテンツは縮小するといった形で、コンテンツの見直しを行なっていくという。最初の見直しは2002年1月に行ない、“応援します学校作り”内のコンテンツを追加する。それ以降は2002年4月、2002年7月と、3ヵ月(13週間)ごとに定期的に見直しを行なっていくとしている。

“学びの場.com”編集長の高篠栄子氏
“学びの場.com”編集長の高篠栄子氏

同サイトの編集長の高篠栄子氏は、今後の展開について、「現状は教師向け、教育現場向けのウェブサイトだが、いずれは親と子どもと学校が、互いにコミュニケーションを行なえるような場にしていきたい」と語った。

同社は、初年度5万人の会員獲得を目標にしている。

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