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LF-D340JD

LF-D340JD

2001年11月07日 13時32分更新

文● アスキーPC Explorer編集部・内田 泰仁

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映像保存/編集の自由度が高い
強力なソフトウェアを同梱

 本機には、PCデータ保存のためのストレージとして、またビデオカセットテープに替わる映像メディアの保管用として、DVD-RAMおよびDVD-Rを活用するソフトが多数付属する。

 PCデータ保存用のソフトとしては、

  • HDD全体/指定フォルダのバックアップ、または異なるPC間でフォルダおよびデータをシンクロする、などの機能を持つDVD-RAMを利用した多機能バックアップツール「FileSafe」
  • HDDの空きスペースがDVD-RAM内のデータ容量よりも少なくても、メディア間をコピーができるDVD-RAMメディアバックアップツール「MediaSafe」

の2つ。
 映像、DVD-Video関連ソフトでは、

  • 動画キャプチャ/編集/再生ソフト「DVD-MovieAlbum」
  • DV機器からの動画キャプチャ、編集、加工を行う「MotionDV STUDIO 3.0J LE」
  • DVD-Videoオーサリングソフト「DVDit! LE」
  • ソフトウェアDVDプレーヤ「WinDVD」

が同梱されている。

本機の肝となる付属ソフト「DVD-MovieAlbum」。DVD VRフォーマット対応の動画キャプチャ/編集/再生ソフトで、再レンダリング不要のカット編集、ほかのDVD-RAMレコーダで録画した映像も編集可能、といった点がポイントだ。
 中でも肝となるソフトはDVD-MovieAlbumで、これは映像データのリアルタイム記録を実現するDVD録画規格「DVDビデオレコーディング(VR)フォーマット」に対応した映像のキャプチャから編集、再生までを1本にまとめた強力なツールだ。DVD-Videoなどに用いられるMPEG2を切り貼り編集する場合、通常は映像の編集作業後に“MPEG2ファイルの再レンダリング”が必要になり、この作業に膨大な時間がかかる。しかしDVD VRフォーマットでは、カットまたは連結を行ったポイントと連結する映像ファイルなどの「編集情報」を、同一メディア上に映像データとは別に保存し、再生時には映像データと編集情報を同時に参照しながら再生を行う。編集作業の元になる映像データを切り取ったり、データを付け足したりするわけではないので、再レンダリングの必要もなく、非常に短い時間で編集作業ができるというのが特徴だ。
 DVD-MovieAlbumでは、ビデオキャプチャカード(アイ・オー・データ機器のハードウェアMPEG2エンコーダカード「GV-MPEG2/PCI」を推奨)でキャプチャしたMPEG2ファイルや、「MotionDV STUDIO」でIEEE1394接続されたDV機器から入力された映像データ(DV形式のAVIファイル)を、DVD VRフォーマットでリアルタイムにDVD-RAMへ記録した後に自由に編集、加工できるほか、DVD-RAMビデオレコーダやDVD-RAMビデオカメラで録画した映像が保存されたメディアをPCにセットし、そのデータを編集することも可能となっている。もちろん、DVD VRフォーマットとDVD-RAM読み出しに対応したDVDプレーヤ/ビデオレコーダにDVD-MovieAlbumで映像を編集したメディアを持っていけば直接再生することも可能だし、DVDit! LEを利用してDVD-Video形式でDVD-Rメディアに出力(この場合はレンダリングが必要)すれば、より多くの環境でオリジナルの映像が再生できるようになる。



今DVD-RAM/Rドライブをチョイスする
最大のメリットとは?

 「LF-D340JD」の標準価格は6万4800円で、実売価格は5万円を切るショップも多い。また、本機の登場に伴い、ATAPI接続内蔵型「LF-D321JD」の実売価格もやや下がり、安いところでは4万円台半ばになってきている。
 記録型DVDとしては、このほかにDVD-RW、DVD+RWが市場に登場しているが、パイオニア製のDVD-RWドライブは8万円前後(内蔵型)、リコーのDVD+RWドライブも5万円代後半(内蔵型)と、今現在のドライブ価格はDVD-RAM/Rドライブが最も手ごろな価格帯になっている。

入手が楽になってきた人気のDVD-RAM/Rドライブ「LF-D321JD」。4万円台半ばで購入可能で、ドライブ内蔵派には非常にお買い得な製品だ。

 記録型DVDのシェア争いはまだどれがスタンダードになるか結論が出ない状況で、製品(=フォーマット)選びのポイントは「記録型DVDを何に使うか」がポイントになってくる。“PC環境と民生家電環境で録画、作成した記録型DVDメディアが自由にやり取りできる”というのは、いずれの規格でも目標として掲げられているが、DVD-RAM陣営の場合、ここでキーとなるのが「DVD-RAM/Rレコーダ」の存在だ。松下電器産業は「DMR-E20」というDVD-RAMおよびDVD-Rへの録画に対応したビデオレコーダを8万円台という低価格で発売し、DVD-RAM/Rドライブと同様に高い人気を集めている。ほかの規格を見ると、DVD-RWビデオレコーダはDMR-E20ほどの価格の製品がまだなく、DVD+RWはビデオレコーダがまだ日本市場に投入されておらず、DVD-RAM陣営、特にその中心的存在である松下は、低価格なDVD-RAM/RドライブとDVD-RAM/Rビデオレコーダにより、幅広いシーンでのDVD-RAMの活用を低コストで実現できる環境をすでに揃えてきているわけである。PC上でデータ保存メディアとしての使いやすさとビデオレコーダとの連携を考えると、今現在非常にホットな記録型DVDといえるだろう。


LF-D340JDの主なスペック
DVD-RAM記録 2倍速
DVD-R記録 等速
DVD読み出し 最大6倍速
CD-ROM読み出し 最大24倍速
バッファメモリ 1MB
シークタイム DVD-RAM75ms、DVD-R80ms、DVD-ROM/CD-ROM65ms
インターフェイス IEEE1394(6ピン×2)
付属ソフト DVD-MovieAlbum、MotionDV STUDIO 3.0J LE、DVDit! LE、WinDVD、FileSafe、MediaSafe
価格 6万4800円

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