GeForceファミリの新作「Titanium」シリーズの最上位モデルにあたるGeForce3 Ti500を搭載するビデオカードがアキバにデビューした。第1弾となったのは先週から展示の始まっていたLeadtek(Leadtek Research)製の「WinFast Titanium 500TD」。これで、GeForce Titaniumシリーズは3製品すべてが登場したことになる。
先に搭載カードが登場しているGeForce3 Ti200と同じく、GeForce3 Ti500は従来製品であるGeForce3のバリエーションモデル。0.15μmという製造プロセスルールにも変更はなく、GeForce3 Ti500とGeForce3の関係は、かつてのGeForce2 UltraとGeForce2 GTSの関係と同様だと判断していいだろう。もちろんDirectX8.0対応のGeForce3ベースであるため、DirectX8.1のサポートでは若干ながら“完全対応”のRADEON 8500の後塵を拝する。
そんなGeForce3 Ti500を搭載するWinFast Titanium 500TDのコアクロックは240MHzで、64MB搭載するVRAMの動作クロックは250MHz(DDR 500MHz)。コア/メモリクロックがそれぞれ200MHz/230MHzのGeForce3カードよりコアクロックで20%、メモリクロックで8.7%高速化された計算だ。このパフォーマンスアップによりテクセルフィルレートはGeForce3の3.2Gテクセル/秒から3.84Gテクセル/秒へ、メモリ帯域は7.4GB/秒から8.0GB/秒へと向上している。この数字を見て分かるのはコアクロックの向上に対し、メモリクロックの上昇が低く抑えられている点で、この250MHz動作するメモリクロックがGeForce3 Ti500の性能においてボトルネックとなりそうだ。
カードに貼られた製品名シール。このシール以外は、従来製品「WinFast GeForce3 TDH」と実によく似ている |
一部海外サイトの情報によると、GeForce3 Ti500のリファレンスカードはVRAMに3.5ns(最高286MHz動作)のメモリが搭載されているという。そうであればこの3.5nsメモリがRADEON 8500との最速対決のカギとなるだろう。しかし代理店のバーテックスリンクによると、メモリは従来製品と同じくEliteMT製の3.8ns品(最高263MHz動作をサポート)。また、コアのマーキングも“GeForce3”のままとなっている。今後3.5nsのVRAMを搭載したモデルに切り替わるのかどうか現段階ではなんとも言えないが、Leadtek製のGeForce3 Ti200カードの仕様を考えると、今回登場してきたWinFast Titanium 500TDが、コアが240MHzで動作するGeForce3カードを選別した製品である可能性はある。
出力はD-Sub15ピンのほかビデオ出力、DVI出力を搭載し、DVIではSilicon Image製DVIコントローラにより最高1600×1200ドットの出力が可能。Leadtek製ビデオカードではおなじみとなったTweakユーティリティ「WinFox」やソフトDVDプレーヤ「WinFast DVD」、DirectX8.0対応の3Dアクションゲーム「Gunlok」「Dronez」の両製品版を同梱する。価格はクレバリー1号店とWonderCityで4万9800円。
店頭のようす |
Prolinkからも近日登場予定
本命ELSAからは11月中旬登場?!
また、Leadtekと同じく製品投入の早さで知られるProlinkからも、近日中にGeForce3 Ti500カードが登場するようだ。また、GeForce3 Ti200を搭載する「ELSA GLADIAC 721」のパッケージが今週になってT-ZONE.PC DIY SHOPに展示されたELSAからは、そのELSA GLADIAC 721が来月初旬に、そしてGeForce3 Ti500カード「ELSA GLADIAC 921」は早ければその翌週にも登場予定する見込み。ビデオカード市場のにぎわいはまだまだ続くことになりそうだ。
【関連記事】