日本IBM、“ウルトラベイ”を2基搭載したA4ノートパソコン『ThinkPad A30シリーズ』発表

2001年10月15日 16時45分更新

文● 編集部中西祥智

日本アイ・ビー・エム(株)は15日、さまざまなデバイスを搭載可能な“ウルトラベイ”を2基実装し、広視野角液晶ディスプレーを搭載したA4オールインワンノートパソコン『ThinkPad A30p』および『ThinkPad A30シリーズ』を発表した。


『ThinkPad A30p』

日本IBMは従来、主に企業向けの“ThinkPad”とコンシューマー向けの“ThinkPad i”の2種類のブランドを使用してきたが、今後は“ThinkPad”に一本化する。今回の製品は、主に企業向けに販売するという。

従来機種『ThinkPad A22p』の後継にあたるThinkPad A30pは、各種ドライブを搭載可能な“ウルトラベイ2000”を左右に2基装備し、そのうち右側のベイは、専用のキャリアーと組み合わせることでテンキーなども搭載できる“ウルトラベイ・プラス”に対応する。ウルトラベイ2000に搭載可能なデバイスは、CD-RやDVD、Zip、HDDなどの各種ドライブ、およびセカンドバッテリーとなっている。


“FlexView”TFTカラー液晶ディスプレー。ほぼ真横から見ても、色が反転しない

なお、ディスプレーには15インチUXGA(1600×1200、ディザリングにより1677万色)“FlexView”TFTカラー液晶ディスプレーを搭載する。同ディスプレーの視野角は上下、左右とも170度で、ほぼ真横から見ても色が反転することはない。

CPUは拡張版インテルSpeedStepテクノロジー対応モバイルPentium III-M-1.2GHzで、チップセットはIntel 830MP、グラフィックスチップはカナダATIテクノロジーズ社のMOBILITY RADEON、そのほかに128MBのSDRAM(PC133)、48GBのHDD、FDDを搭載する。また、PCカードスロット(Type II×2/Type III×1)、無線LAN(IEEE802.11b)、Bluetooth 1.1、10BASE-T/100BASE-TX、56kbpsモデム(V.90対応)、IrDAなどを装備する。

出荷時には右側のウルトラベイ2000にDVD＆CD-R/RWコンボドライブ(CD-R書き込み最大4倍速、DVD読み込み6倍速、CD-ROM読み込み24倍速)を搭載する。本体サイズは幅329×奥行き272.5×高さ46.8mmで、重さは約3.4kg。バッテリー駆動時間は約2.5時間で、充電時間はパワーオフ時2.5時間、オン時は最長6時間。

プレインストールするOSはWindows 2000 Professional。価格は日本IBMの直販サイト“IBMダイレクト”で44万9000円、同日出荷を開始する。

ThinkPad A30シリーズは『ThinkPad A22m』の後継機種で、拡張版インテルSpeedStepテクノロジー対応モバイルPentium III-M-1.13GHz/1.0GHz/933MHzのいずれかを搭載するA4ノートパソコン。6モデルで構成する。


『ThinkPad A30シリーズ』

A30シリーズもA30pと同様に、ウルトラベイ2000を左右2基搭載し、右側の1基はウルトラベイ・プラスに対応している。また、6モデルとも15インチTFTカラー液晶ディスプレーを搭載するが、そのうちモバイルPentium III-M-1.0GHzを搭載する中位2モデルは広視野角の“FlexView”で、解像度も1400×1050ドットとなっている(他の4機種は1024×768ドット)。

グラフィックスチップはATI MOBILITY RADEON、メモリーは128MB(PC133、SDRAM)で、上位4モデルは30GBのHDDおよび右側のウルトラベイにDVD-ROMドライブ(DVD読み込み最大8倍速、CD-ROM読み込み24倍速)を搭載し、CPUがモバイルPentium III-M-933MHzの下位2モデルは、20GBのHDDおよび右側のウルトラベイにCD-ROMドライブ(読み込み最大24倍速)を搭載する。

PCカードスロット(Type II×2/Type III×1)、10BASE-T/100BASE-TX、USB×2、56kbpsモデム(V.90対応)、IrDAなどを搭載するほか、上位4モデルは無線LAN(IEEE802.11b)を装備する。本体サイズは幅329×奥行き272.5×高さ46.8mmで、重さは約3.4kg。バッテリー駆動時間は中位2モデルが約3.1時間で、ほかの4モデルは3.2時間。プレインストールするOSは、Windows 98SEおよびWindows 2000 Professionalが2モデルずつとなっている。価格は、モバイルPentium III-M-933MHz搭載の最下位モデル『2652-2BJ』で22万9000円(IBMダイレクト価格)。A30シリーズも、全モデルが同日、出荷を開始する。