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NTTドコモ、10月1日にFOMA正式サービス開始――データ通信に定額料金プランはなし

2001年09月03日 23時33分更新

文● 編集部 中西祥智

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(株)エヌ・ティ・ティ・ドコモは3日、第3世代携帯電話“FOMA”のサービスを、10月1日に本格的に開始すると発表した。

FOMAスタンダードタイプ『N2001』を掲げるNTTドコモ立川敬二代表取締役社長
FOMAスタンダードタイプ『N2001』を掲げるNTTドコモ立川敬二代表取締役社長

10月1日にサービスを開始するのは、国道16号線内の地域(都心から半径約30kmの範囲)。12月には京阪神主要エリアと名古屋市、南関東の主要エリアで、2002年春には全国の主要都市にサービスを拡大する。

NTTドコモでは、5月30日より4500人を対象にFOMAの試験サービスを行なってきたが、同日の記者会見で立川敬二代表取締役社長は「端末、ネットワーク、それぞれが安定した」、また津田志郎常務取締役ネットワーク本部長は「10月1日に向けての品質は確保できた」と語り、通信の品質についての自信を示した。

津田常務の説明によると、試験サービスで問題となった「つながらない」あるいは「つながっても通話中に切れる」といった状況について、8月25日の段階で接続率は試験サービス開始時の約50%から約95%に、通話中切断率も半分程度に、それぞれ向上したという。試験サービスでは448件の問題が発生したが、そのうちの402件は解決し、残りは現在対策を準備中か、再現しない問題だとしている。

津田志郎常務取締役ネットワーク本部長津田志郎常務取締役ネットワーク本部長

また、試験サービスでのデータ通信の利用状況についてだが、PDCのiモードではユーザー1人が1日平均で220パケット、パケット通信サービス“DoPa”では1100パケットの利用であるのに対し、FOMAでは個人モニターが1日2500パケット、法人モニターが1日4300パケットを利用したという。立川社長は「法人を中心にサービスの展開を図りたい」としており、試験サービスの利用状況はその展望を補強するものとなった。

FOMAの利用料金は、NTTドコモでは基本的には現在のPDCと同水準だとしている。課金は、国際ローミングを行なうことを前提に、欧米諸国との親和性を意識して30秒単位で行なう。また、料金の時間帯区分は現行の4段階から、ピーク時、オフピーク時の2段階に簡略化する。料金体系は、5種類の総合利用プランと1種類のデータ専用プランの、合計6種類用意する。

同日の記者会見
同日の記者会見。左から津田常務、立川社長、野村秀樹常務取締役営業本部長、潮田邦夫取締役法人営業本部長

料金は、試験サービスの結果、同社が平均的なプランと考える“FOMAプラン39”の場合、基本使用料3900円、そのうち無料通話分が700円。サービス開始から6ヵ月間は、すべてのプランに1000円の無料通信分を設定する。30秒間の通話料金は、FOMA発FOMAもしくは現行の携帯電話着で14.5円、FOMA発NTT加入電話着で13.0円。ビジュアルタイプのTV電話を含む“64kbpsデジタル通信モード”の場合、FOMA発FOMA着で26.0円、FOMA発加入電話着で23.5円となっている。

FOMA基本料金―総合利用プラン
プラン名 基本使用料 無料通信分 期間限定特別料金
FOMAプラン39 3900円 700円 無料通信分1000円
FOMAプラン49 4900円 200円
FOMAプラン67 6700円 4000円
FOMAプラン100 1万円 7300円
FOMAプラン150 1万5000円 1万1600円
FOMA基本料金―データ専用プラン
プラン名 基本使用料 無料通信分 期間限定特別料金
FOMAデータプラン22 2200円 0円 無料通信分1000円

一方、パケット料金については、4種類の“パケットパック”から利用状況に合わせた選択が可能。“パケットパック20”の場合、定額料が2000円で1パケットが0.1円。つまり、月に2万パケットまでは2000円の定額で、それ以降は1パケット0.1円で課金する。

パケットパック
パケットパック 定額料 通信料
パケットパック20 2000円 1パケット0.1円
パケットパック40 4000円 1パケット0.05円
パケットパック80 8000円 1パケット0.02円
パケットパックなし 0円 1パケット0.2円

立川社長は、「FOMAは高速データ通信を重視した携帯電話」であり、ドコモの提供するPDC、PHS、FOMAそれぞれの位置付けについては「PDCは主に通話をする人、FOMAは高速なiモードや高速データ通信、映像通信などを利用する人、PHSは中程度のデータ通信を行なう人」となり、「3サービスは当面共存できる」との認識を示した。

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