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J-COM、メディア懇談会を開催――ADSLよりもコスト面で有利

2001年08月31日 12時48分更新

文● 編集部 中西祥智

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(株)ジュピターテレコムは30日、メディア懇親会を開催し、同社のCATV“J-COM(ジェイコム:9月1日よりJ-COM Broadband)”の事業説明などを行なった。

J-COMメディア懇談会
J-COMメディア懇談会。ステージ中央は代表取締役会長兼CEOの石橋庸敏氏

同社の石橋庸敏代表取締役会長兼CEOは、まずJ-COMからJ-COM Broadbandにブランド名を変更した理由として、映像・音声・インターネットを統合したブロードバンドメディアとして他との差別化を図ることと、ローカルブランドからナショナルブランドへの展開を目指すことを挙げた。

月額料金比較
月額料金比較。Aサービスは“フレッツ・ADSL”、Bサービスはイー・アクセスがアッカを指していると思われる

ほかのインターネット接続サービス、主にADSLとの料金比較では、石橋会長はJ-COMの価格の優位性を繰り返し強調した。比較の対象にした“フレッツ・ADSL”の料金は現行3800円で、東日本電信電話(株)29日は3100円への値下げを発表したが、そうであっても、優位性に変わりはないとした。

ただし、J-COMの料金はモデム料金やメールアドレスの追加料金をすべて含んだ形で表示しており、ADSL事業者の料金表示はこれらをそれぞれ別に表示しているため、月額利用料だけを見るとJ-COMが高額に見えてしまう。石橋会長は、ADSLのようにそれぞれに分ける料金表示を検討していることを示唆した。

加入世帯数
加入世帯数

また、すでに北海道から九州までの主要な地域でサービスを展開しているが、今後のサービスの拡大について、石橋会長は、同社は地域密着型のメディアを目指しており、ローカルのサービスを繋げてナショナルなサービスにすると説明した。

J-COMのサービスは、CATV(J-COM TV)、電話(J-COM Phone)、インターネット接続(J-COM Net)の3種類。このJ-COM PhoneはCATV間だけでなく、通常の加入電話と同じように使用でき、利用者の半数は日本電信電話(株)との契約を解除している。現在3サービスとも契約している利用者は、全利用者中の10%、2サービス契約は25%、1サービスだけの利用者はJ-COM Phoneが2%、J-COM Netが8%、J-COM TVが55%となっている。

石橋社長は、ADSLに対する価格面以外の優位性として、これら3種類のサービスを提供していることを挙げる。現状ではTVのみ契約している利用者が55%と多いが、2種類以上のサービスを契約している利用者も合計35%に上り、これらのサービスを併用する利用者をもっと増やすことが、J-COMの当面の方針となる。

パッケージ料金
パッケージ料金

コスト競争力についても、ADSL事業しか行なっていない事業者に比べて、3種類のサービスを提供しているJ-COMは有利だとしている。石橋会長は、3種類のサービスの設備や人材はほぼ共有できるため、インターネット接続事業のみで収益を上げなければならない事業者よりも低コストな構造であり、料金値下げの余力はあるという。ただし、石橋会長はどれか1つのサービスを客寄せにしたり、採算を度外視した価格にしたりといったことは、「それは絶対にしない」という。

また、J-COMはアットホームジャパン(株)のインターネット接続サービスを利用しているが、アットホームジャパンの親会社である米Excite@Home社の経営が極めて悪化していることについては、問題ないとしている。必要な設備や技術は東京にあり、仮にExcite@Homeが破綻しても、アットホームジャパンは事業を継続できるという。

J-COMでは、各ブランド名をJ-COMからJ-COM Broadbandに変更するのに合わせて、9月1日に(株)ジュピター群馬、(株)タイタス・コミュニケーションズ、(株)タイタス相鉄をそれぞれ“株式会社ジェイコム群馬”、“株式会社ジェイコム関東”、“株式会社ジェイコム大和”に社名変更する。

新しいキャッチフレーズ石橋会長の後ろにかかっているのが、新しいロゴとキャッチフレーズ

今回のメディア懇談会で、石橋氏の話はにはほかのケーブルテレビ事業者の名前は1度も出てこなかった。競争相手はADSLでのサービスを提供する通信事業者であり、ほかのCATV事業者との勝敗は、もはや決まったということなのだろうか。

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