MP3/WMA対応のCDプレーヤ RioVolt
音楽CDも聴けるMP3/WMAプレーヤ「RioVolt」。本体にメモリは内蔵せず、CD-R/RWメディアに記録した音楽データを再生する。 |
対応するCD-R/RWフォーマットは、「ISO9660」と「Joliet」「Romeo」で、マルチセッション、パケットライトで書き込まれたメディアにも対応する。再生順序は、ルートに近い階層にあるファイルからアルファベット順で優先される。たとえば、ディスクのルートに5つのフォルダがあって、各フォルダ内に子フォルダといくつかの曲データがあった場合、RioVoltはまずその5つのフォルダ内の曲を順にすべて再生し、次にそれぞれの子フォルダの曲を順にすべて再生する。言葉で説明するとややこしいようだが、1つのフォルダを深い階層まで潜っていくのではなく、“浅い階層から順に総当りで再生する”という仕様だ。
リモコンは再生/停止/早送り/巻戻しと、ボリューム、イコライザ、ホールドスイッチが配置されている。 |
ファームウェアバージョン1.12fpdirからは、ボタン操作時にビープを鳴らせるようになったので、選局操作のわかりにくさは多少解消しているが、大幅なスキップをする場合にはやはり液晶による情報表示が頼りになる。その点では付属のリモコンに手元で確認できる液晶画面がないのは残念なところだ。また、最新のバージョン2.01では、日本語表示(半角カタカナ)にも対応している。
再生順序の仕組みに慣れるまでは表示に戸惑うかも知れないが、液晶は大きめで文字もわかりやすい。 |
通常の音楽CDは、1秒あたりのデータサイズが大きいのでESPは単純な音飛び防止機能としてしか働かないが、MP3/WMAデータCDの場合は時間当たりのデータサイズが小さいので、メモリへ先読みできる時間が長くなる。そこでRioVoltは、読み込みが終わるとディスクの回転を停止させ、メモリ内のデータが少なくなるとまた先読みを始めるという再生方式を採っている。
常時モーターを回転させるよりも、間欠回転させてメモリからデータを読み出すほうが圧倒的にバッテリへの負担が少ないので、MP3/WMA再生にはこの方が有利というわけだ。実際、音楽CD再生時はESPは最大40秒まで効き、連続再生時間は8時間となっているが、MP3/WMA再生時はESP120秒、連続再生15時間というスペックになっている。
価格はオープンプライスで、店頭での予想実売価格は2万円前後。
側面のコネクタ類は、付属のソフトケースに入れた状態でも露出するようにケース側に切れ込みが入っている。 |
RioVoltは、MP3/WMAデコーダを内蔵していること以外は普通の音楽CDプレーヤとほぼ同じなので、たとえば家を出るときはCD-Rに書き込んだMP3/WMAを聴いていても、帰りがけに新譜を買ったら、その場ですぐディスクを交換して聴き始めることができる。フラッシュメモリタイプのプレーヤでは、聴く前にはエンコードとファイル転送をあらかじめ行っておく必要があるため、即座に曲を入れ替えることができるという意味では、こうしたCDプレーヤタイプのアドバンテージは大きい。ただ、物理的に(モータなどの駆動部やピックアップがあるため)一定以下のサイズにはならないので、携帯性を最優先に考えるならRio 800などのようなフラッシュメモリ内蔵タイプを選ぶべきだろう。
メモリ | - |
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インターフェイス | USB |
サイズ | 135(W)×147(D)×30(H)mm |
重量 | 235g(バッテリ除く) |
対応OS | - |