縦横表示切り替え可能なWebブラウザ搭載で
さらに完成度が高まった
縦表示できるようになったWebブラウザ。アイコンメニューにはブックマークへの追加、ブックマーク編集、検索などの機能が割り当てられている。アイコンメニューの非表示も可能だが、「登録」「接続切」のボタンは非表示にできなくなった。 |
新搭載のWebブラウザは、待望の縦表示に対応した点が何より大きい。ザウルスのWebブラウザは画像を自動的に縮小表示するため、液晶画面の実解像度(240×320ドット)よりも豊富な情報を表示できる。MI-E1では、横スクロールの操作を減らすため、Webブラウザは横向きに表示させている。こうすることで横幅が実質580ドット分表示でき、デジタルバイヤーのWebページなら本文のほぼ全幅を1画面に収めることができる。しかし、使い勝手の点ではURLの入力にソフトキーボードを使う(MI-E1のキーボードでは画面が90度横を向いてしまう)ことになり、やや不便だった。
同じ画面を横表示で見たところ。デジタルバイヤーの場合、横表示ならば本文をほぼ横スクロールなしで見られるため、どちらかというと横表示のほうが向いているが、記事の見出し一覧などでは縦に切り替えたほうが一度に多くの情報が見られる。 |
本体メモリ(またはメモリカード)に取り込んだWebサイトをオフライン表示するため、リストアップしたところ。従来はここも横表示のみだったので、右のように一度に10件しか見出しが並ばなかった。 |
最後の本体カラーと重量について。5月15日のニュースではメタリックシルバー(MI-E1)とマットな黒(MI-L1)の違いによって持ったときの印象が異なる、と書いたが実機を触ってみて付属のペンの違いが大きいことに気がついた。MI-L1は本体自体もMI-E1より15g軽量化されているが、内蔵するペンもプラスティックの軽量なものに変更されている(MI-E1のペンは中央が金属製)。そのため、ペン込みで測ってみるとMI-E1が20g近い差がある。逆に両方ペンを外して持ち比べると、あまり差がないことがわかった。ただ、このプラスティックのペンは軽量化にこそ貢献しているものの、好みにもよるかもしれないが、手にしたときの質感はやや軽すぎる印象だ。
MI-L1を丸2日ほど触ってみての率直な印象は、「MI-E1よりも完成度が“確かに”上がった」というもの。メーカーによると、ソフトの改良でメニューの切り替えなどをMI-E1よりも高速化した、というが実際きびきびと気持ちよく動く。内蔵アプリも、キーボードやボタンも、MI-E1と比べて確実に進化を遂げている。ただフロントライトに関しては、本文でも述べているように、マルチメディアに限らず使われる機能なので残してほしかった。
P-in Comp@ctと組み合わせて使えるメール&Webブラウズ端末を探しているなら、ぜひとも勧めたい優秀な1台だ。
機種名 | MI-L1 |
---|---|
価格 | オープンプライス(実売価格4万3000円前後) |
CPU | 32bit RISC(動作クロックは非公開) |
メモリ | 16MB(DRAM 8MB+フラッシュメモリ 8MB、ユーザーエリア 7MB、初期出荷状態 約4.8MB) |
表示 | 3.5インチ反射型カラーTFT液晶240×320ドット/6万5536色 |
インターフェイス | CFカード(TypeII)、SDカード(CFメモリカードとの併用は不可)、オプションポート16(シリアル端子)、IrDA(最大115kbps、通信可能距離約20cm)、ヘッドフォン端子(ステレオ、スピーカは内蔵せず)、ACアダプタ |
付属品 | リチウムイオン充電池、ACアダプタ、液晶保護カバー、タッチペン(88mm、直径5mm)、CD-ROM(統合辞典データ&MOREソフト) |
主な機能 | PIM機能(アドレス帳、スケジュール、フォトメモリー、時計、電卓など)、インターネットメール、インターネットブラウザ、ワープロ、ブンコビューア、マンガビューア、MOREソフト管理 |
電源 | リチウムイオン充電池(カレンダのみ連続表示 約10時間、P-in Comp@ctでの連続データ送受信 約2時間※MI-E1とほぼ同じ) |
サイズ | 81.5(W)×139.5(D)×17(H)mm(カバーなし)~20mm(カバーあり)※スライド式キーボードを閉じた状態 |
81.5(W)×170.5(D)×17~20(H)mm※スライド式キーボードを開いた状態 | |
重量 | 約185(カバーなし)~205g(カバーあり)※バッテリ含む |