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超薄型の「SPARCstation 1」をAT互換機に改造! もちろんOSは「Solaris 8」だ!!

2001年05月12日 22時26分更新

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結局Solaris 8を入れるハメに

なんとか収める
なんとかライザカードをみつけ、ビデオカードとNICがおさまった

 Solaris 8をインストールして、X Windowをふつうに使うには、対応したNICと対応したビデオカードが必須だ。そしてi810の内蔵ビデオ機能はものの見事に対応していない。なんのためにビデオ機能内蔵マザーボード買ったんだろう…。



NIC
インテルのNIC、きちんとネットワークを構築するには最適な一品だが、高い

 とりあえずNICに関しては、対応製品の中で基板サイズの小さい「Intel PRO/100+ マネージメント・アダプタ」にターゲットを絞る。TWOTOP 1号店でバルク版を5980円で購入。Intelの価値は認めても、いまどきは100Base-TXのメーカー箱入り品でも1000円台というのを考えると痛い出費だ。今回はもともとウケねらいのマシンのため、5980円はなおさら重くのしかかる。
 しかし、このNICもあてがはずれてしまった。確かに基板は小さいが、それでもケースからはみ出してしまうのだ。
 半ばあきらめかけて「Solaris 8といかずに、FreeBSD+XFree86で我慢しましょう!」と相談したが、Akiba2GO!は「そんなのじゃあ、おもしろくない!!」の一点張り。

 仕方ないので、こっちも究極のウケ狙いマシンを作ろうと、なかばヤケになって先に進めることにした。
 SPARCstationの箱にWindowsをインストールしたPCなら過去にもあっただろう。しかし、今回は古いSPARCstation 1に最新のSolaris 8を入れることに意義があるのだ。……と、自分にそう言い聞かせる。
 開き直って、次の作戦を考える。Solaris 8のX Windowはビデオカードを選ぶ。最新のものは何1つ動かないのだ。「Rage128」以前のATI Technologies製品や、全盛期のころのS3、Matroxのちょっと古めのもの、Nvidia系ではRiva TNT2。きちんとX Windowを動かすにはいずれかを用意しなくてはならないのだ。



PCIコネクタ
まず購入したPCIコネクタ、これは結局使わなかった

 となれば、これを解決するのはただ1つ、ライザカードの使用である。こういったライザカードはありそうでないものだ。一時は自作を考えた。千石電商でPCIコネクタが470円。これにサンハヤト製の汎用PCI基板が5300円。汎用基板もコネクタエッヂ部分だけを使うだけ。PCIコネクタはピン配置が特殊なので、汎用基板の2.54ミリピッチは全く役立たない。PCIコネクタの100個にもおよぶピン数だけ穴をあけて配線しなくてはならないのだ。
 こうなったらと、特注に対応するプリント基板店を探す。PCIバスに差すものだけに、基板の厚み、エッヂコネクタ部分に精度が要求される。両面基板でPCIコネクタをとめる部分はきちんとスルホール処理をしなくてはならない。こんなプリント基板を、小数ロットで個人の予算で作ってくれるところはなかなか見つからない。



PCIライザー
苦労してみつけたライザカード。あまり売れないものだけに割高な4500円

 そんなこんなでまた時間が2週間を過ぎて、さてどうしようかと思っていたところで、担当編集のKがライザをみつけてくれた。1個4500円!! PCIコネクタを90度寝かせるだけでこの金額は痛い。そして、ライザを間に噛ませたPCIカードにはもちろん動作保証がない。
 しかし、自作することを思えば、4500円で解決するなら仕方がない。ちなみに、ビデオカードとNIC用に2個必要で合計9000円だ。
 ライザを扱っていたのは、USER'S SIDE本店。どうやらこんなものはこの店でもあまり売れるものではないようで、店員もよくわからないながら売ってくれた。ちなみに、今回のパーツ集めで最も高くついたのがこのライザカードである。



RageIIc
Solarisにはこんな枯れたビデオカードが必要なのだ。格安な出物に巡り会えた

 そして、最後はビデオカード。ケースの都合で、基板の高さが8センチ以内となっている。そして、PCIバス接続であることも必須だ。確実に動くことを考えると古いものがいいのだが、古いカードほど製造プロセスの問題で基板サイズが大きいのだ。個人的にはS3全盛時代の968チップ搭載のカードあたりがよいと思っていたのだが、調べるとNumber Nineの「Motion771」をはじめとして、基板サイズが大きいことがわかる。ヤケになってカノープスの「SPECTRA Light T32PCI」(定価22,800円)を買ってしまおうかとも思う始末。
 そうこうしているうちに、じゃんぱら秋葉原4号店にてATI Technologiesの「RageIIc」搭載ビデオカードを1680円で発見。即ゲットで一件落着した。



完成間近
とりあえずライザカードの先にNICとビデオが収まって完成だ

 いよいよこれで、部品集めは完了した。インストール用にCD-ROMドライブを接続し、Solaris 8をインストール。ビデオカードにNICの認識も完璧だ。
6枚ものCD-ROMを出し入れしていよいよなんちゃってスパークマシンも完成だ。



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